3月22日
(図録より転載)
奈良国立博物館の仏像館(現在修理に為に休館・4月末開館)には沢山の仏像が展示されていますが、好きな仏像の一つに上の仏像があります。童女のように、あどけないお顔をなさっています。大きさも50㎝弱で、子供のような体型で、尊名は菩薩立像です。
この仏像は白鳳時代7世紀の中葉に造られたといわれ、法隆寺にも類似した仏様たちがおられますが、何故、この仏様が16世紀に建造された奈良県南部の山深い寺に安置(現在は奈良博に寄託)されていたのか疑問に思っていました。
名阪国道の針インターを下りて、山道を入っていくと、道の両側には山桜や桃、椿などが咲き誇り、まばらに家屋が点在しています。今は奈良市に編入されましたが、嘗ては山辺郡都祁村馬場と呼ばれた地区に、嘗てこのお像は安置されていました。
今日は住職は不在。副住職も東大寺に居られるとあって、堂は閉まった状態でしたが、庭や堂内は清潔感にあふれていました。この像に纏わる民話もあり、またこの地域を治めていた山田道安(山田掛城主)が16世紀、焼失した大仏の修復の功により、東大寺から賜ったという説もありますが、一度、この寺を訪ねたいと思い続けていましたので、念願が叶いました。
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