当麻寺金堂・弥勒仏坐像 当麻曼荼羅 カタログから
4月17日(曇り)
食い意地が張っている私にはピンクが濃い八重の桜は桜餅を連想してしまい、
情緒の欠落を恥じるばかりですが、花の散った木には新緑の葉が出そろい涼やかです。
新学期が始まり、5月の連休まで間がありますが、好天に誘われ、大勢の観光客が
奈良公園に来ています。
今日は今、奈良国立博物館で開かれている特別展「当麻曼荼羅完成1250年記念・極楽浄土
へのあこがれ」を見てきました。
中将姫が阿弥陀如来の「化尼」と観音菩薩の「化女」の手伝いを受けて蓮糸で
一夜に織りあげたとの伝承がある根本曼荼羅(国宝・奈良時代)が30年ぶりに
公開されるとあって話題を呼んでいますが、この根本曼荼羅は劣化が激しく、
4月6日の初日から10日間(次回は4月23日~から5月6日)のみです。
私は根本曼荼羅に続いて、根本曼荼羅と同寸に転写した文亀本の当麻曼荼羅
(重文・室町時代1505年)も見たくて行ってきました。
(同じく鎌倉時代に転写された貞享本の当麻曼荼羅は5月8日~19日の公開)
この1月、釈迦が弟子たちに説かれた観無量寿経(王舎城の悲劇や極楽浄土を感得する方法)の地、霊鷲山に上り、説法された場所に立つことが出来ただけに、今回の当麻曼荼羅には力が入っています。3種の当麻曼荼羅を見比べてみるのが楽しみです。
そのあと、東大寺ミュージアムに行ってきました。
東大寺法華堂に収められていた日光・月光菩薩、弁財天・吉祥天立像(ともに塑像・2mはある立像)に、法華堂で見たとき以上の迫力に圧倒されました。また正倉院宝物目録から除物とされ、大仏様の足元に埋められたとされる陰と陽の2太刀(金銀荘太刀)にロマンを、鎮檀具に技術の高さに驚きました。