7月26日
仏像彫刻を勉強している仲間達28名で観光バスをチャーターして湖北に点在する仏像をたずねる一日ツアーに参加しました。
バスは出発の奈良をでて1時間半を要して滋賀県、琵琶湖の北北東の長浜にある「鶏足寺」に到着。この寺の歴史は古く735年行基菩薩が開基したといわれています。ここの薬師如来は湖北で最も古く楠の一木造りの仏像です。奈良の座学で学んだ唐招提寺の伝薬師如来立像などと比較しながら、この仏像の素晴らしさを実物を前に読みとる勉強をしていきます。
収蔵庫の「己高閣」にはご本尊の十一面観音・七仏薬師などの仏像が。「世代閣」にご本尊の薬師如来・魚藍観音・十二神像などが祀られています。
昼食は「己高庵」で
昼食後、渡岸寺(向源寺)に向かいました。ここには平安時代を代表する国宝「十一面観音像が祀られています。作者は不詳ですが、奈良の聖林寺の十一面観音像と並ぶ傑作です。
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図録より転載
感動を残しながら「赤後寺」に向かいました。
平安初期といわれる千手観音像が祀られています。長く秘仏とされてきましたが昭和44年に重文に指定され、千年の扉が開かれたそうです。地元では「転利・ころり観音」と呼ばれて開運に、転じて「苦しみなく極楽へ往生」という利益があると、篤く信仰を集めてきました。
右 聖観音立像 左千手観音立像 ともに重文指定の仏像で重厚なお顔立ちです。
そのあと「西野薬師観音堂」と「正妙寺」に行きました。
薬師堂のふくよかな薬師如来立像。 正妙寺の「千手千足観音像」憤怒のお顔に千本の手足。こんなお像は初めて見させていただきました。
今日は講師の先生の丁寧な現地研修で、盛りだくさんの勉強会となりました。帰途のバス行程もうまくいき、帰着時間の7時にぴったり到着解散。幹事さんたちの手際に拍手。