桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2005・2・17

2005年02月18日 | Weblog
こういうのってなんだろう?一昨日何気なく昼の帯ドラマを見ていて、演出家のクレジットタイトルに見覚えのある名前があった。確か会ったことがある。多分一緒に仕事をしたことがある。でも、それがどんな番組だったか、又彼が演出家だったのか、それとも助監督として関わっていたのか定かではない。ひょっとすると酒場で紹介されただけだったかも知れない。勿論顔も思い出せない。長いことテレビの仕事をして来たんだし、そんな薄い関係はいくらでもあるよなと彼のことはそれきり頭の中から排除されていたら、今日知り合いのプロデューサーに連れられてその演出家Mが店に来たのだ。これが男と女だったら、縁を感じて恋に落ちてもおかしくない偶然だ。どうやらMとは十数年前に刑事ドラマを一本だけやったとのこと。新人だったMは当時偉そうにしていた俺との打ち合わせに緊張したと言われて笑ってしまう。こんな再会を果してくれた酒場と俺の仕事に乾杯だ。連続来店記録が昨日途絶えたNさんは、今日きまり悪そうに来店。病気じゃなかったらしい。ひとまず安心。深夜近所のライタースクールに通う女性4人が来店。三時まで。四人とも明日も仕事があると云うのにエネルギッシュだ。彼女らの明日に幸あれ。

2005・2・17

2005年02月18日 | Weblog
こういうのってなんだろう?一昨日何気なく昼の帯ドラマを見ていて、演出家のクレジットタイトルに見覚えのある名前があった。確か会ったことがある。多分一緒に仕事をしたことがある。でも、それがどんな番組だったか、又彼が演出家だったのか、それとも助監督として関わっていたのか定かではない。ひょっとすると酒場で紹介されただけだったかも知れない。勿論顔も思い出せない。長いことテレビの仕事をして来たんだし、そんな薄い関係はいくらでもあるよなと彼のことはそれきり頭の中から排除されていたら、今日知り合いのプロデューサーに連れられてその演出家Mが店に来たのだ。これが男と女だったら、縁を感じて恋に落ちてもおかしくない偶然だ。どうやらMとは十数年前に刑事ドラマを一本だけやったとのこと。新人だったMは当時偉そうにしていた俺との打ち合わせに緊張したと言われて笑ってしまう。こんな再会を果してくれた酒場と俺の仕事に乾杯だ。連続来店記録が昨日途絶えたNさんは、今日きまり悪そうに来店。病気じゃなかったらしい。ひとまず安心。深夜近所のライタースクールに通う女性4人が来店。三時まで。四人とも明日も仕事があると云うのにエネルギッシュだ。彼女らの明日に幸あれ。

2005・2・16

2005年02月17日 | Weblog
遂に365日。やっと365日。されど365日。たかが365日。まだ365日。もう365日……様々な思いがこの365日について駆けめぐる。あれから一年。去年の今日、ウチの店はオープンした。つまり一周年。ウーン、感慨無量。レースの号砲が鳴った途端、足を挫いた上に腹痛に見まわれ、おまけに靴まで脱げてしまい、走るのをやめようと思ったけど、観衆の声援に励まされて、バテバテになりながらもとにかく一周はトラックを走ったことになる。でも、当然の如くゴールはまだだ。と云うかこのレースが何千メートル、いや何万メートル競争か俺には分かってない。後どの位、後何十周走ればいいのか?気が重くなる。でも、とにかく走る。走り続けなくてはならない(と生真面目な決意表明をした後で)そりゃね、一周年パーティも何もしなかった俺がいけないんだけど、九時過ぎまで最近常連になってくれたNさんしかカウンターにいない一周年って、ちょっと凄い。しばらくして俳優事務所のBさん一行、遅くなってゴミ捨ての後立ち寄ってくれた近所のMちゃんたちで店らしくなったけど、こんなことなら一周年パーティをやった方がよかったか?そういえば、昨日まで連続来店記録を更新中だったNさんは遂に今日で記録が途切れた。風邪でもひいてしまったのか?

2005・2・15

2005年02月16日 | Weblog
開店直後にTテレビのN嬢たちが上司を連れて来店。八時過ぎに出資者の一人のTさんが来店。12時近くにみんな帰ってしまうまでお客さんはそれだけ。今日はこれまでかと暗い気持でスタッフのLちゃんと来月に予定されているリニューアルパーティの案内状の袋詰め作業。どっちがどれだけ多くやれるか競争したりして虚しさを紛らす。まるで内職。昨日まで連続三週間来店中のNさんも記録が途絶えるかと思っていたら、12時過ぎに来店。Nさんにとってはもう義務来店?でも、一時間程で帰ったと思ったらすぐ女性連れで再来店。表で店に入ろうかどうしようか迷っていたその女性をいい店だからと無理やり誘って来たらしい。ウーン、素晴らしき66歳の客引き!途中他の一見の女性二人も来店してくれて三時まで営業。売上は?四万に届かず。やばいぜ、桃井!

2005・2・14

2005年02月15日 | Weblog
土曜日に設置したビデオプロジェクターを営業中に稼働させてみる。大型スクリーン?に映像を映してみると,まるで映画館みたいだとオモチャを与えられた子供の様に無邪気に喜ぶが、次の瞬間、七十万もかけちゃって営業収益を上げられなければ大変なことになると気持を引き締める。話は代わって世の中はバレンタインデイ。日頃の桃井の女性関係?からさぞかし一杯のチェコレートが集まるだろうと期待していたのはスタッフのLちゃん。桃井さんは全部食べられないだろうから私が処理してあげるわねと厨房食を控えめにしてまで待機していたのに、次第にその顔に失望感。女性客が少ない上に来た女性客の誰一人チョコレートを持って来てない。Lちゃん、残念でした。広尾時代から毎年こうなんだ。考えてみれば当然。飲み代を払ってまで桃井にわざわざチョコレートを渡しに行くことはないってことか?ザンネン!……まあ、負け惜しみ的にいうと、ホワイトデイのお返しをしなくてよかった訳で。俺の財政状態をみんな考えてくれたんだと自らを慰める。そんなバレンタインデイの精神的プレッシャーが影響したのか、深夜になって痛風の発作。立っているのがやっとで、歩けば十分の家までの距離をタクシーに乗って帰る。

2005・2・13

2005年02月14日 | Weblog
何かを調べようとパソコンで検索すると、無数の項目が次から次と画面に現れて一々見て行くのが面倒になってしまうのと同じように、店のことで何かしなくてはならないことを思い出すと次から次と連想ゲームの様に思い出して、しまいには最初何をしようとしていたのか分からなくてなり、遂には思考停止状態になってソファにひっくり返ってしまう。で、何も出来ずしまい。それでもリニャーアルパーティの案内状をこの一年の総括と共に長々と書いたけど、総括が悲惨になりすぎて、とてもリニューアルしましたと云う感じじゃなく、自分でボツにしたのが夜の十一時すぎ。気を取り直してごくごく簡単な案内状に書き直す。パンクした自転車は広尾駅前に放置したまま。明日一番で修理屋さんに出さなくては。

2005・2・12

2005年02月13日 | Weblog
朝九時に店。映写設備の工事が始まる。開店以来の念願だったビデオの映写設備を遂に導入することになったのだ。これまで「シアター」なんて名前の店なのに映写設備がないことで肩身の狭い思いをしていたが、これからは大威張りでビデオ(DVD)の映写が大型スクリーンに可能になる。早くも某テレビ局のマスコミ試写のオーダーあり。この設備の導入で売上を伸ばせる筈だ。いや、伸ばさなくてはならない。この工事に七十万もかかったのだ。この費用を含めて店をリニューアルする設備投資のお金を手当てをする為に融資をしてくれそうな人にアポをとる。相手は用件が薄々分かっている様で、多忙を理由に俺と会うことを渋る。でも、もう待ったなしだ。何度か相手に電話してやっと会うことが出来たのは夜の九時。それから十二時まで。粘りに粘る。確約を貰って相手と別れ、ヘトヘトになって深夜の広尾の街を自転車で走っていたらタイヤが突然パンク。何だか不吉な予感。

2005・2・11

2005年02月12日 | Weblog
今日から店は三連休。映画を見ようか、海でも見に行こうか、なんて悩んでみたいけど、今の俺にはそんな悩みを抱える時間的精神的余裕がない。店を維持していく為に協力者と相談してまとめたリニューアル計画を実現に移す為に資金を調達しなくてはならず、その資料作りにパソコンの前に座り続ける。夕方近所買い物に出る。西麻布六本木付近は連休中だけど賑わっている。一軒の焼鳥屋の前でメニューを見ていたら、店主が出て来て中に誘われる。慌てて立ち去ったけど、焼鳥屋さんでも客の勧誘をするのかと商売の厳しい現実を肌で感じる。その数分後にOLをしているUちゃんが今から店に行くとの携帯電話。連休だと断ると、もう行かないからと拗ねられる。折角来店してくれようとしていたお客さんを逃がしてしまう俺の甘さ。焼鳥屋の店主の爪の垢を煎じて飲んだらどうなんだと電話を切った後に心の中で叫ぶ。

2005・2・10

2005年02月11日 | Weblog
ウチの店に入った途端、目に入った冷蔵庫に何故こんなところに冷蔵庫があるんだ?と思っている人が多い。実はあれ、冷蔵庫じゃなくてワインセラーなんです。ワインというのはデリケートな飲み物で常時15度前後に温度をキープしておかなくてはならず、ワインセラーはその為の機械で何十万もする。中にはハウスワインとしてお出ししているテラスドギレムやサンターナと云うワインの他、俺が好きなモンテスアルファと云うチリワイン、一本15000円のアルマヴィーバ、42000円のCHラトゥールなど何十本のワインが貯蔵されている。広尾時代はワインブームもあってか色々なワインをオーダーされる人が多かったけど、乃木坂に移ってからオーダーされるのは殆どハウスワインだけで、ウチのワインセラーは宝の持ち腐れ?になっている。オーダーする、しないはともかく一度ウチのワインセラーを覗いてくれると嬉しいんだけど。明日からお店は三連休。土曜日は普段営業しているんだけど、来週と再来週日曜日にイベントが入っていて、スタッフのLちゃんが三週間休みなしになってしまう為、臨時休業することになった。この三日間で山積みされている難題を解決しなくては……。

2005・2・9

2005年02月10日 | Weblog
六時の開店直後、一人の年配の紳士が「ここですき焼が食べられるのですか」と入って来た。「すき焼だけでもよろしいですか」と念を押す。威厳のあるその物言いにこっちも「勿論でございます」「畏まりました」と恭しく応えてすき焼の支度を始める。その紳士の物腰に気押される様に醤油味砂糖味をいつもより慎重に塩梅する。出されたすき焼を紳士はうまそうに食べ終ると「実に結構なお味でした」と頭を下げる。こちらも「お粗末でした」と頭を下げてしまう。最後に紳士はウチで一番高いウイスキー(ロイヤルハウスホールド)をショットで飲み干すと「今度来る時はこのウイスキーを十万円で一本キープします」と云って帰って行った。只それだけの話だけど、以前広尾の店で秋篠宮殿下が来た時以来の慣れない敬語を使って疲れ切る。店はその後本当に暇。女性脚本家のTさん、近所の会社のSさん、新しく常連になってくれたNさんと友人のS君、そして記録更新中のNさんが最後のお客さんで合計六人のみ。サッカーの北朝鮮戦の影響か?