桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・5・22

2009年05月23日 | Weblog
脚本家のIさんは律儀な人だ。昨日のこの日記を読んで、Mが落ち込んでいるのを知ってわざわざ会いに来てくれた。Mは大喜びで本当はお客さんのそばに座らないことになっているのにIさんの隣で彼がメインライターとして携わった『はみだし刑事純情派』の話題に盛り上がる。でも、俺が厨房で料理を作っているとMがしばらくして顔を覗かせてIさんと話していると緊張して何を話していいか分からなくなると嘆く。自分の妻が元同業者のIさんをそれほどまでに尊敬しているなんて、本当だったら頭に来てもいいのに、何だか嬉しくなってしまうのは、自分が携わっていた時には誰にも影響を与えているとは思えなかったテレビドラマが、こうして脚本家の気持ちが日本中の見知らぬ誰かに届いている例もあるんだと知った故か。他にお客さんはIさんが連れてきてくれたプロデューサーのIさん、いつも元気一杯の映画監督のHさんたち、ご飯も二倍、牡蠣も二倍の八つ入った特大牡蠣カレーを食べた後もカクテルを飲み続けたプログラマーのIさん、そして彼が来る時は何故か一緒になってしまう同じプログラマーで名前も同じのIさん、元女優で今は映画のAPをしている女友達のYちゃん、席に座るなり、今日は朝からカレーパン一個しか食べてないからご飯を食べたいとすき焼きをオーダーするSミュージックのIさん、去年まで週に一度はタンゴのイベントにきていて半年ぶりに顔を覗かしてくれたYさん、しばらく顔を見ないから国に帰ってしまったのかと思っていたら、母親と一緒にきてくれた仏人青年のB君、新装開店のお祝いを持ってきてくれた旅行代理店を経営するKさんたち、三ヶ月ぶりになるT電力のNさんとTさんたち、二ヶ月前にウチの公演をしたことのある俳優のHさん、Y君の昔からの知り合いであるTさんたちで二時半すぎまで。帰り道、深夜スーパーで安売りしていたお弁当を買って帰る。そんなものでも夫婦で食べると美味しい。