五年前から使っている携帯が壊れてしまったもんだから、これを機会に機種変更しようと近くのドコモに行く。けど、どの機種にしたらいいか分からない。スタッフに聞いても聞き慣れない単語ばかり言われるので、面倒くさくなって、一番薄い奴下さいと云ってしまう。その場で使い方の説明を一応受けたのだけど、店を出た時には忘れていて、ちょうど鳴り始めた電話にどう出ていいか分からなくなる。近くの珈琲ショップに入ってトリセツをめくるが、フランス語、いやハンガリー語以上に(どちらも知らないけど)難しい。この時点で機種変更を後悔。そんな午後を過ごしていたら物凄い驟雨。突風も吹き、雷も鳴る。俺が機種変更なんてしたからだとますます後悔。650円で買ったビニール傘を差して歩きだしたが、一分後突風でぶっ壊れる。買った携帯だけは濡らすまいと大事に抱え、ずぶ濡れになりながら部屋に戻る。ポストに税務署からの督促状が来ていたので、税理士に電話しようとしたが、掛け方もイマイチ分からない。もうどうして機種変更なんかしたんだと携帯を叩きつけたくなる。店に出て、TちゃんやMちゃんに新しい携帯を見せたら、最新型らしく、桃井にはとても使いこなせないと冷淡にあしらわれる。老人専用のらくらくホーンにすればよかったのにとまで言われる。クソっ、いつか使いこなしてテレビ電話だってやってみせるから待ってろって。この日の売上、春の嵐の影響を蒙って、機種変更にかかったお金と殆ど同じ。