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患者さんの保険相談

2010-11-23 14:38:04 | 日記
私はHIV陽性者やHCV陽性者の方からよく保険相談を受けています。
患者さんにとって医療費の問題は特に大きく経済的負担が生計に重くのしかかってきます。よくある相談は、生活が苦しくなって長年加入していた生命保険を解約して保険料が割安な医療保険に加入できないかとの相談です。高額な医療費を保険料が割安な医療保険でカバーしようということですが、そのような場合、だいたい加入されている保険を理解されていない人が多いです。生命保険といっても死亡保障だけではなくいろいろな活用方法があります。しかし、ほとんどの人は保険料負担がネックになってわずかな解約金をもらって解約してしまいます。
すでに既往症をお持ちの方はなかなか医療保険には加入しにくいのですが最近、告知書の告知事項が緩和されて既往症を持っている人でも加入が可能な引受緩和型医療保険という商品が保険会社各社から発売されていますが、商品の内容だけでなく、病気の内容によっても違いますが、病気になってどのような費用がかかるかも考えなければなりません。たとえば、がんにしても肝炎にしても、医療技術の進歩により入院したり手術したりすることが少なくなり、通院で投薬を受けて長く治療するケースが増えていますが、その場合、従来型の医療保険では入院と手術給付金しか出ません。その場合、長い期間通院して高額の医療費がかかっても保険から一銭も出ません。また、長い期間治療するということは、仕事に就けなくなったり就労時間を減らしたりしますから収入が減少しますし、療養のために医療費以外の負担も増えたりします。負担の方ばかりを申し上げましたが、民間の医療保険だけをあてにするのではなく、公的医療保険には高額療養費制度といって所得に応じて一定の医療費以上の医療費がかかった場合、手続きによって戻ってくる制度もありますし、個々の疾病の中には医療費助成制度がありものもあります。
私もそうですが、どうしても厳しくなってくると目先に名前で手っ取り早いものに行きがちですが、公的な保険と民間の保険、民間の保険も医療保険に限らず保険の全体像からご自分の患っている疾病や状況に応じて考えていくべきでしょう。そのようなことも考えて保険の見直しをすることが大切だと思います。
コメント
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