緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

静かな東京。みごとな感染制御部の下で

2020年04月05日 | 医療
今日、日曜日の15時半頃の池袋駅の写真です。

閑散としています・・・



病院の中も、静かです。

年に数回当たっている大学病院の管理当直。
コロナ関係のことで何かあってもよいように
様々な場面をシュミレーションしておきましたが、
逆に、救急外来の患者さんの数が少なく
静かな病院内でした。

都内は、外出を控えていて、
エネルギーを抑えた生活では、
事故や外傷などが少なく、
感染予防だけではない意義も感じます。

ERとは別に発熱外来はありますので、
そこには患者さんも来るわけですが、
手順が整備されていて、
バタバタした感じはありません。

この数か月間、
大学病院の中での医療スタッフの自宅待機基準や
発熱を認める患者さんの診療手順、
感染制御部から発生患者のタイムリーな院内全体に対する情報発信などが
行われてきました。

院内の発熱患者受け入れ数や検査数などを知ることができ、
一つの病棟をコホート病棟する準備状況や
発熱外来(非コロナ外来)の設置方法や
サーモグラフィを置きスクリーニングする方法など
感染症は専門ではない私ですが、
アイソレーション(個の隔離)、
コホーティング(集団での隔離:一つの病棟単位でコロナ診療をするなど)、
ゾーニング(感染の可能性の有無をゾーンで明確に分ける)
の意味や具体的な方法について
なるほど・・納得がいきます。
本当に、勉強になります。
当院の感染制御部部長を筆頭にスタッフの力量高さに敬服です。

今は、病棟が一つ、コロナコホート病棟になっているのですが、
そこへ行くためのエレベータや通路はゾーニングがなされており、
一般診療患者さんにとっても、
一般診療スタッフにとっても、
二次感染を防御する策がきちんと取られているので、
皆落ち着いて、それぞれの持ち場で役割を果たせています。


このコホート病棟がオーバーフローしないように
外支えしていくことが私たちの役割なのだと思います。


また、医師の定期非常勤勤務やスポット勤務は
ウィルスの持ち込みリスクがありますから、
厳しい基準の中で、自宅待機を求められます。

(非常勤勤務先のスタッフが、PCR検査を受けることになった場合、
その人との接触の有無にかかわらず、検査結果ができるまで自宅待機、
検査結果が陽性なら、最終暴露から2週間自宅待機後、チェックなど
この過程は感染制御部の指示で動くことになっています)

とにかく、自分自身が健康で、
少々の暴露があっても
それに抵抗できる力を維持できるよう
日々、努めていきたいと思います。



ひたひたと迫る黒い影を感じます。
不気味で、今まで経験したことがない気配です。

でも、ペストもスペイン風邪も
乗り越えて、今にたどり着いています。


長期戦・・
一人一人の意識の高さの中にあれば
いつか必ず収束する・・・
数か月は、踏ん張りどころです。

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