緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

ブダペストの学会

2010年11月19日 | 医療

ブタペストは、王宮があるブタ地区と新しい街のペスト地区を橋でつないでいます。
学会会場は、ペスト地区側からブタ地区が一望できるところでした。

 

これが夜になると・・

 

本当に綺麗です。


こんな所で、学会に参加しました。
多職種の学会だけに、レクチャーが多かったのが特徴でしょうか。



ポートニーの鎮痛補助薬のレクチャーは
あまり新しいことは盛り込まれていませんでしたが、
今までの知識の整理には、大変有益でした。




また、フェンタニルの疼痛過敏は当たり前のように話題にでていて、
それのための対応策として
ブプレノルフィンのパッチとメサドンが挙げられていたことが
驚きでした。

部分的拮抗作用のあるブプレノルフィンは
国内では、位置づけが曖昧で
適応が絞れない薬剤でした。
日本でも、そう遠くない内にブプレノルフィンパッチは市場にでると期待していますが、
非がん性疼痛に適応される予定です。

このあたりは、勉強不足ですので、
これから、時間を見つけて文献を読み進めてみたいと思っています。





後、オピオイドのゴナドトロピン、テストステロン系の抑制って、
ご存知でしたか?
国内では、ほとんど問題にされませんが、
海外では、フォーカスが当たっていました。

私はこの点は、別の角度から見ていて、
前立腺がんの患者さんにとって、
オピオイドを積極的に使用することは、
ホルモン療法に繋がる可能性があるのではないかと思いました。

この辺りも、勉強不足です。
どの程度、ホルモンを抑制するのか
その種類は・・
もっと、整理できるだけの知識をつけたいと思っています。





アルキメデスのフェンタニル ナーザルスプレー
ランチョンレクチャーを聞きました。
超短期型レスキューです。
これは、困ることが多い、骨痛の労作時突出痛などにも
効きそうです。
逆に、ピークが鋭く、心配もしていますが・・・




帰国して、4日なのですが、
もう、ずっと昔のような感覚です。

日常に追われていますが、
目に焼き付けてきた幾つかの景色が
心の根幹を包んでくれているような心地よい感覚で支えてくれています。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様です (えび)
2010-11-20 20:53:21
あっという間にご帰国ですね
そして市民講座と お疲れ様です

くさり橋のライトアップ、
本当に綺麗ですね~
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コメントありがとうございます (aruga)
2010-11-21 22:04:22
いや~、本当に詳しくていらっしゃいますね。
この橋を、くさり橋とごぞんじとは。
いらっしゃったことが御有りなのでしょうか・・
返信する
憧憬 (サジタリウス)
2010-11-22 07:55:06
おかえりなさい。

ブタペスト一度は行きたい街です。

でも、寒いのはつらいから夏に。
それまで生き延びなくちゃね。

オキシコンチン良く効いてます。
今のところなんの副作用もありません。
吐き気すら感じた事はないのです。
返信する
コメントありがとうございます (aruga)
2010-11-23 17:24:10
是非、お訪ねくださいね。
新緑の頃
返信する
ブダペストの風景 (Photo P)
2010-11-24 21:28:49
私も何年か前のEAPCでブダペストへ行ってきました。王宮の建物も夜はライトアップされて綺麗でしたが、この王宮は朝日の当たり方も素敵で写真をたくさん撮りました。
国を挙げて歴史的建造物を保護しているようですね。そういえばブダペストの国会議事堂も素敵な建物でした。
返信する
ご無沙汰しています (aruga)
2010-11-26 00:13:07
そうなんです。
朝日も、夕陽も王宮にあたって、黄金に輝いて見えるんですよね。
本当に綺麗。
国会議事堂もですが、金を沢山つかっている建物が多かったように感じます。
あらためて、日本の幽玄、わびさびの美しさも再認識しました。
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