京都の癌治療学会の会期中
病院のスタッフから来たメールをみて
ずっと、考えていました。
医療で、ちょっとしたことが起こると、
「問題は、コミュニケーションのあり方でした」
と結論付けて終わることが多いです。
でも、こんなに包括的にまとめては、解決に繋がっていきません。
コミュニケーションを良くするとは、
表現能力を磨くなどという前に、
”安心して表出できる環境を共に作り出せているかどうか” を
まず、観察することだ・・と
当たり前のようなことなのですが、改めて気がつきました。
閉ざした外界へ自分の内部を露出させるわけですから、
そこが安全な場でなければ、
誰しも、内面を露出することなどできないはずです。
患者さんとのコミュニケ―ションは、
個室の確保とか静かな時間といった配慮がされます。
医療者間でやり取りをするとき、
どう分かりやすく伝えるか
記載を残しておくとか
アサーションだとか
そうした事ばかりに目が向いていました。
互いに無防備になっても安全である空気をつくること
どんなに粗野に振る舞われても
よい空気を作り出すにはどうしたらよいのだろう・・
いや、粗野と感じるのは
自分の姿勢が粗野だから相手に伝わるのでしょう。
コミュニケーションのこの土台を作らないで
スキルを磨こうとしても、
沼地に家を建てるようなもの・・
チームコミュニケーションで、
主科を立てるとか我慢するとかではなく
どこに立ち位置をもっていくかでもなく
根本的に、よい空気をつくることの共同作業として
互いが対等であり、
誠実であること
これを磨くべきである
と、今まで意識できていなかった自分に
今、改めて未熟さを感じています。
それにしても、医師不足と声を上げることが許されるようになったもの最近のこと・・
医療現場には、余裕がありません。
時間に追いたてられ、
山のように仕事は迫り、
疲れ果て・・
では、どうすればよい空気を作れるのか・・
もっと、基本的なことに目を向けて
暫く考えてみます。
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「ひと」対「ひと」
であることですかね。
お互いの手の温度を感じるように
その感覚、素敵です。
彼女は高校のクラスメートで今京大医学部で緩和ケアのスピリュチュアルを担当しているようです。10月23日の私の生前葬兼同窓会に来ていました。
そこで、私のことをいろいろ心配してくれてスピリュチュアルの相談に乗ってあげるよと言ってくれました。
しかし私はスピリュチュアルの緩和ケアは全く入らないので断りました。
私のように癌に対してのスピリュチュアルケアの必要ない人間はどうしたらいいのでしょうか。
癌や死について不安が無いと言うと誰も信じてくれません。芝居でもいいから不安がってる振りをしている方が良いのでしょうか。本当に私にとってスピリュチュアルな事は必要ないのですが。
結構安易に
「コミュニケーションを取ることが必要」とか
「コミュニケーション不足」とか
記録に書きがち…
安心な場所出ないのに
さぁ言ってください!と言われて
語れるわけもなし
信頼関係が成り立つまでは
当たり障りのない話になりそうです
人対人
単純じゃないところが難しい
だからコミュニケーションって
結構永遠の課題なのかも…?
佐藤さん・・残念ですが、存じ上げないです・・
緩和ケアは、それぞれの方が必要とされていることを一緒に考えていくものですから、必要ない場合は、必要ないとお伝えくだされば、それで十分かと思います。
えびさん
同じ土俵にいらっしゃるのだなあと感じました。
本当に、永遠の課題だと思います・・
難しいです・・