医学部5年生の
OSCE医療面接の試験官にあたっていました。
模擬患者さんは、大変トレーニングをされた方々でした。
「(主訴) について、詳しくお話しください」
と聞かれても、加点にならない話をされます。
”詳しく(あなたが)話して”
ではなく
”それは、いつから、どの位の頻度で、どのような性質の・・”と
能動的に必要な問診をしないかぎり
ご自分からは、絶対にお話しされません。
ちょっと、わかり辛い言葉で質問すると
どういうことですか?
とすかさず、聞き返されます。
ご家族には、同じような方はいらっしゃいますか?
と聞いても、血縁ではない同居の家族の話をされます。
つまり、本来、父母や兄弟について聞くべきところ
結局は、夫の話で終わってしまうなど・・
言われてみれば、その通りの回答になるなあ・・と思います。
私達世代が、
緩和ケアの普及に講演を行い始めた時
まさしく、この、5W1Hにあたる
どこが、どのように、いつごろから、どの程度・・
という質問すべきことを何度も何度も話してきました。
OSCE前世代への啓蒙活動でした。
今回のある主訴をスタートとした
診断に至る流れを経験して、
症候学の緩和ケア関連にも、
同様のシナリオを作り、
互いに模擬患者になれるようトレーニングをしあうことで
もっと、スキルアップできるのではないかという
ヒントをもらったようにも感じます。
もちろん、実際の臨床現場では
OSCEのレベルでは足りません。
が・・手法は参考になります。
特に、模擬患者役として互いに
トレーニングしあうことに意味があるように感じました。
時々、本当に患者さんの痛みをわかろうと
この人は努力して、
話に耳を傾けているのだろうかと
疑いたくなるようなことが
残念ですが、あります。
どうすれば、そうした医療スタッフに
教えることができるのか
行き詰まり、
自分自身の教育スキルの限界を感じていたこともあり、
あらためて、OSCEの試験官はありがたいものでした。
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本当に素晴らしいようですね
医学生だけではなく
他の医療系学生も
OSCEを受ける機会がある方が
良いのでは~?と思うこともありますが
どうなのでしょう
緩和ケアに携わるお医者様のみならず、お医者様は皆さんがご経験して頂きたい講習だと、患者側の素人は思いました。
患者は、お医者様の前では緊張します。
自分の症状を言葉で忠実に表現することは、Z会の数学を解きなさい^ロ^;と言われているようなものです(←先生ならお分かりですよね?!この比喩表現(^^ゞ)。
患者の言葉を読み取って頂けるならば、こんなにありがたいことはありません。そのことは、お医者様のみならず、看護師さんにもお願い出来れば…、と思います。患者により、近いお立場だと思うので。
医療系全般にあるといいですね。
ただ、職種ごとに場面設定は変わりますから、やはり、それぞれの職種の方が、独自のシナリオを作成しなくてはいけないでしょうね。
PANDAの妻さん
こんにちは!
以前の苦悩を覚えていてくださり、本当にありがとうございます。そのことが、相変わらず波を持ちつつも続いているので、芯から疲弊しそうになっていました。ちょっと、救われたような気持ちです。
これが、医学生のみなものですから、もったいないものです。
Z会・・ああ、上手い比喩です。
そして、温かなメッセージ本当に感謝です!!