超級龍熱

香港功夫映画と共に

回想~李小龍(之五) “世紀の闘神”李小龍、生誕68周年!我が心の『死亡的遊戯』

2008-11-27 12:38:54 | その他
さて、「超級龍熱」開設2周年記念特別企画として続けて来ました「回想~李小龍」も今回の第5回が大結局、フィナーレとなります。何故なら今日は“世紀の闘神”ブルース・リーこと李小龍の68回目の誕生日であり、今日この日を目指して続けて来た「回想~李小龍」なわけですから、当然今日が大結局という事になります。
回想~李小龍・・つまりリーさんの思い出を熱く語る企画のラストに私、龍熱が思い出すのが今から8年前のあの日の事です。そう、私のリーさんの映画の中で一番大好きな映画『死亡遊戯』の本当の意味での全貌が明らかにされた作品『BRUCE LEE in G.O.D/死亡的遊戯』(00)を初めて観た日の事を「回想~李小龍」の文字通りラストの“回想”として語りたいと思います。
あの日、私は映画雑誌「映画秘宝」の編集部の人たちに誘われて、都内某所で行われる『GOD』の初号の試写へと向かいました。勿論、その日まで全く『GOD』に関する映像は観ていませんし、僅かな予備知識として得ていた情報も「前半はセミ・ドキュメントのドラマ形式である事、そして後半に五重塔内のファイト・シーンが登場する事、そのファイト・シーンは“約40分”ある事」と言ったほんの僅かな情報だけでした。でも私はその僅かな情報の断片である“約40分のファイト・シーン”の部分に過敏に反応していたんです。
「40分!?いくら78版『死亡遊戯』のリーさん本人の約11分のファイト・シーンに田俊や陳元のシーンが追加されたからと言って・・そんな40分ものファイト・シーンがあるわけがない!」これが私の『GOD』を観る直前までの率直な思いでした。確かに『GOD』完成以前に香港で2度行われた『死亡遊戯』の「ラフカット上映ツアー」から帰って来た知り合いのリー信者たちから「いや~ラフカットは「ブルース・リーと101匹ドラゴン大行進!」の龍熱さんの記事「闇の中に誰も知らない『死亡遊戯』を見た!」と殆ど同じ展開でしたよ!」などと言った大興奮状態の報告を受けていたとは言え、実際に『GOD』の映像自体を観ていない私にとってはまだ半信半疑だったわけです。
余談ですが、上記の2度に渡る『死亡遊戯』の「ラフカット上映ツアー」には私も是非行きたかったのですが、その時期はまさに拙著「香港功夫映画激闘史」執筆の真っ最中(「~激闘史」の原稿は全て書き下ろしでした)だったりと諸事情があって、どうしてもこの時期に香港に行く事は出来なかったのでした。
さて、いよいよ『GOD』の試写会場に到着し席に着いた私は、以下の4つの事柄をチェックしながら『GOD』の初観賞に挑む事を決めていました。

(1)冒頭部分が欠落しているとされる“虎殿”のシーンはどのように始まるのか?
(2)イノサントを倒したリーさん、田俊、陳元がどのような(会話を交わして)形で“龍殿”への階段を上がるのか?
(3)“龍殿”でリーさん、田俊、陳元がお互いに牽制し合いながらどう池漢載と闘うのか?
(4)ジャバールを倒した後、リーさんがどのような行動をとるのか?さらに最上階への階段を上がるのか?

でもこれらのチェック項目も実際に『GOD』のクライマックス・ファイトのシーンになり、リーさんとイノサントのこれまで私が一度も観たことがない会話シーンがスクリーンに映し出された時にはもう頭の中が真っ白になってしまい(苦笑)、後はただひたすら映画の最後までスクリーンに観入ってしまい、何とか途中一度だけ例の“40分”を確認するために腕時計を観た事だけは覚えているほどでした。
もう全てが素晴らしかった!これが私の『GOD』を観終わった直後の感想でした。
さらに強く心の底から思ったのが「よくぞ間に合ってくれた!よくぞこの映像が今の今まで残っていてくれた!」という大感激の思いでした。ただ実際この『GOD』と言う作品に関しては、前半のドラマ部分の甘さや、クライマックスの五重塔内のファイト・シーンの編集方法に問題があるなどのバッシングは的を得ていると私も思います。
でも、それでも私はこの『GOD』を“世紀の闘神”ブルース・リーの本当に久しぶりの“劇場公開作品”として、文字通りリアル・タイムで観れた最高の思い出を今この瞬間も私自身の心の中に大切にしまってありますし、それは今後も決して消える事はないでしょう。
そしてこの8年前の“GODフィーバー”をいま改めて思い起こした際、あの時劇場の大スクリーンの中で黄色いトラックスーツに身を包んだリーさんが“闇の中の生涯最大の敵”との闘いに挑んでいくその“最後の雄姿”を目の当たりにした時、私は心の中で力一杯こう叫んでいました。
「ああ、これが本当の『死亡遊戯』だったんだ・・やっぱりブルース・リーが最高なんだ!ブルース・リーこそ世界最強なんだ!」と。

ブルース・リー、いえリーさん、68回目のお誕生日、おめでとうございます!私たちはこれからも貴方の事を決して忘れません。そして今後もこれまでと同じように貴方の事を語り継いでいきます。どうか天国で安らかに・・。
誠意献給一代巨星、李小龍!
コメント (8)
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