超級龍熱

香港功夫映画と共に

“和製女ドラゴン”水野美紀特別客串in『斬/KILL』&李大根主演『侠客金斗漢』

2008-11-07 22:44:25 | 作品レビュー
さあ宿命のGL決戦日本シリーズ、遂に原ジャイアンツが渡辺ライオンズに王手をかけましたね!いよいよ明日舞台を東京ドームに移しての第6戦です!!と言いながら私はここの所はズッと原稿書きが続いていて中々観たい映画も観れない状態なんですが、そんな中やっと昨日は以前から放置状態だった金暁天導演、李大根主演の韓国ヤクザ映画『侠客金斗漢』(75)を観ていました。
韓国の伝説的なヤクザである金斗漢については以前にも当ブログで詳しく取りあげていますので過去ログを参照して頂くとして、作品的にはそれなりに丁寧に作られていて面白かったですね。
キャスト的にも主演の金斗漢に扮した李大根に加えて、バエ・スーチュン、ガム・ケイチュー、李康助、趙春と言った70年代の韓国映画の“悪役商会”が総出演しています。
ただ私が思わず笑ってしまったのが中盤で金斗漢が日本人の柔道家に決闘を申し込むため柔道家のいるバーにやって来ると、挨拶もそこそこに思い切りブロークンな日本語で「俺はぁ朝鮮ヤクザのキム・ドゥハンだぁ。柔道人らしく俺とぉ1対1で勝負しろぉ!」と飄々と柔道家に勝負を挑むシーンでしたね(爆笑)。
で、その金斗漢と柔道家の決闘でも金斗漢が柔道家の攻めをかわして跳躍するシーンでメチャクチャ粗雑なワイヤーワークが全開状態になるのにまたも私は唖然!だっていきなり金斗漢が上空にウルトラマンみたいに「ピャアアア!」なんて何度も飛び上がったりしちゃうんだもんねえ!(苦笑)。
もうアクションにおけるリアリズムもヘッタクレもあったもんじゃない“韓国ステゴロ系列”作品の『侠客金斗漢』でした。

さて、さらに今日は都内某所に押井守、深作健太、辻本貴則、田原実ら4人の監督がそれぞれ4本の短編の形で独自のチャンバラ=ブレイド・アクションを撮り上げたオムニバス映画『斬/KILL』の試写に行って来ました。
皆さんもご存知のように、このオムニバス映画は先日の東京国際映画祭でも上映されたのですが、私は以前から試写状を頂いていたので今日の試写での観賞となりました。
まず第1話の辻本貴則監督の「キリコ」なんですが、いきなり冒頭で我らが“和製女武打星最後の切り札”こと水野美紀が主人公の女の子キリナ(森田彩華)の姉である女殺し屋キリコ役で登場してド迫力の日本刀アクションを披露してくれたのに私は大興奮だったのですが、やっぱり水野さんはアクションやらせると輝いてますねー!
個人的には今回のオムニバスの4本の中では一番のお気に入り作品になりましたが、ちょっとエンディングが天下の水野美紀にそんな事させるなー!と言いたくなる結末なのが残念でした(涙)。
ああ、こうなったら早く同じ辻本監督&水野さん主演『ハードリベンジMILLY』のDVD観なくちゃいかんなぁ!!
第2話の「こども侍」は、小学校を舞台にした文字通り子供の侍が妹を守るためにガキ大将と対決する話なんですが、ラストの決闘で主人公のこども侍が敵のガキ大将の子分の腕を平気で斬り落としたりするのが流石に深作健太監督だなぁと妙に納得しました(苦笑)。
第3話の田原実監督の「妖刀射程」、私はこの作品が今回の『斬/KILL』の4本の中で最も完成度が高い作品だと思いました。1組の妖刀の異様なパワーが2人の男(1人は明治時代の兵士、1人は現代の特殊部隊SATの隊員)の銃に憑依し、やがて2人は刀状の銃(そのデザインが秀逸!)に変形した武器でお互いに狂ったように撃ち合い斬り合います!とにかく室内という閉ざされた空間の中で撃ち合い斬り合う2人の戦士たちのユニークかつ斬新なガンアクションがカッコ良くて、これはDVDになったらまたジックリと観てみたい作品でした。
で、最後の第4話である押井守監督の「ASSAULT GIRL2」なんですが・・藤田陽子と菊池凛子がそれこそ背中に羽の生えた天使のようにファンタジックに闘うんだけど・・ちょっと私は駄目でした(トホホ!)。
というわけで、この『斬/KILL』は12月6日よりシネクイントにてレイトロードショー公開との事ですので、新たなるジャパニーズ・アクション(水野美紀さんのファンの方も含めて)を追い求めている方は是非ご覧になってみて下さい!

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