超級龍熱

香港功夫映画と共に

「龍虎的神話再現」⑥ いま甦る“1分30秒”の興奮と感動! 『ブルース・リー死亡の塔』関西版予告編

2012-01-28 13:00:37 | その他

さて、これまた久々の「龍虎的神話再現」第6回ですが、今回は龍熱の“ライフワーク”でもある『ブルース・リー死亡の塔』(81)関連の映像、それも日本劇場ロードショー公開当時に関西方面などでTV放送された予告編映像でいきたいと思います。この『~死亡の塔』の予告編は今から30年ほど前に、私がBFCの関西方面のFC会員の方とトレードの形で入手した映像だったと記憶しています。
『~死亡の塔』のTVスポットと言えば、「“闘神”ラストアクション!」のキャッチで知られる約10秒ほどの映像が余りにも有名ですが、今回紹介します予告編は何と約1分30秒(!)のロング・バージョンである事が注目でしょう。
冒頭、男性ナレーターによる「ついに幻の映像を甦らせたブルース・リー“ラストアクション”映画、『ブルース・リー死亡の塔』!!」の男騒ぎするキャッチで始まるこの予告編は、当然のように流れます「ブルート・イースト・ファミリー」熱唱による「アローン・イン・ザ・ナイト」の旋律に乗ってルイスことロイ・ホランの寺院での迫力の演武、リーさんことビリー・ローのアップ、ボビー・ローこと唐龍のトレーニング、またもルイスの首絞め処刑シーン(ホラン本人の談によると、この首絞めシーンでホランは本当に窒息しそうになって、この後暫くホランの首にはロープの痕が残っていたそうです)、“死の宮殿”におけるボビーvs楊成伍&李海生の激闘、そしてビリー・ロー(って唐龍ですが)vs王虎の“温室の決闘”など『~死亡の塔』の名場面が次々と登場する大興奮の構成となっています。
そして予告編の最後には同じ男性ナレーターの「『ブルース・リー死亡の塔』は6月13日からこちらの映画館でロードショー公開です!」の紹介により、「梅田東映パラス」、「大阪松竹座」、「森小路ミリオン2」など7館ほどの関西地区の上映映画館の館名が映し出されます・・・ってこれらの映画館ってまだあるんでしょうか???ちょっと気になりますねえ。
でもこの『ブルース・リー死亡の塔』予告編ロング・バージョン、恐らくは配給元の東映が『~死亡の塔』公開の際に独自に編集した予告編だと思いますが、もし東映に現在もこの予告編の元素材が残っているのなら、将来的に何らかの形で『~死亡の塔』関連作品がソフト化される際には是非とも映像特典として収録して欲しいなぁ!あと、考えてみたらこの予告編は龍熱も参加して本当に楽しかったちゃうシンイチーさん主催のイベント「死亡塔伝説」で上映したら面白かったかも知れませんね♪ちなみにこの『ブルース・リー死亡の塔』関西版予告編には、同じ内容ながら女性ナレーターのバージョンも存在しています。あと関係ないんですが、この『~死亡の塔』関西版予告編が入っていたVHSテープには『ロッキーⅢ』のTVスポットやジャッキーの『拳精』のTV放送予告編も入っていたりする辺りが何とも“時代”を感じさせたのでした(遠い目・・・)。
と言うわけで、「龍虎的神話再現」次回もどうぞ楽しみに!
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THIS IS 甄子丹(26) “残された夢の対決”が遂に実現!次回作『特殊身分』で趙文卓と激突!?

2012-01-26 15:09:02 | THIS IS 甄子丹
さて、久々の「THIS IS 甄子丹」第26回ですが、ドニー兄貴の次回作品が霍耀良導演による『特殊身份』に決定したようです。まずはこちらで詳細をご覧下さい→http://www.kungfucinema.com/donnie-yen-vincent-zhao-in-special-identity-19246 この『特殊身份』ではドニー兄貴はアクション監督も兼任するようですが、何と共演が“第二の黄飛鴻武打星”趙文卓(大拍手!)との事で、これでいよいよ香港クンフー映画における“残された夢の対決”である甄子丹vs趙文卓戦が遂に銀幕で実現する事になりそうです。いや~これは楽しみですね!!先日北京で行われた記者会見ではドニー兄貴が「この映画では僕と趙文卓の凄いアクションを幾つか見せるつもりだよ!」と発言すれば、同席した趙文卓も「あと沢山の息を呑むようなカー・アクションも期待して下さい!」と付け加えるなど、今から“最後の本格派”と“黄飛鴻第二の男”の息もピッタリのようです♪
こちらでその『特殊身份』の記者会見の模様が見られます→http://video.sina.com.cn/p/ent/m/c/2012-01-20/152661646775.html  この記者会見の途中で、ドニー兄貴と趙文卓の2人が壇上でお互いにガッチリとファイティング・ポーズを取り合うシーンに大興奮せずにはいられない“龍熱者”はいないでしょう!と言うわけで“残された夢の対決”甄子丹vs趙文卓、『特殊身份』でいよいよ実現です!!
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DVD特典で音声解説担当のディック・カジワラとは!?倉田保昭in『ブルドッグ』

2012-01-23 15:49:54 | DVD&Blu-ray情報
さて、最近都内の某レンタルDVD店でケン・ワタナベ監督、倉田保昭&小野進也出演の戦争アクション『ブルドッグ』(92)のDVDを発見して、ついついレンタルしてしまいました。
以前にリリースされていたこの『ブルドッグ』のVHS(英語版&日本語吹き替え版がそれぞれ発売)は、今では中古VHS市場でも中々見かけなくなりましたが、一体何時の間にDVDがリリース(発売元JVD)されていたのでしょうか(苦笑)。
で、私がこの『ブルドッグ』をレンタルする気になった一番の理由がジャケ裏に表記された「特典:音声解説ディック・カジワラ(製作総指揮)」の文字でした。
はてさてディック・カジワラって一体誰なのか?と思いながらDVDを再生してみると、司会のJVDの方と一緒に音声解説に登場するカジワラ氏はやや年配の男性の方との印象で、色々と『ブルドッグ』製作当時の裏話を語っているようです。(って私もまだ音声解説、最初だけしか聞いていないんですが)
思うにこのディック・カジワラ氏は倉田さん関連の名著として知られる「激突!ドラゴン武術」などを編集した梶原和男さんだと思いますが、これは中々意外と言うか面白い人選ですね♪皆さんも機会がありましたら、この『ブルドッグ』のDVDの音声解説聞いてみては如何でしょうか。

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正義の剣士vs最強宦官、宮殿の死闘!!李連杰&周迅主演『龍門飛甲』

2012-01-22 12:24:58 | 作品レビュー
さて、昨年末から龍熱が一番観たかった作品である徐克導演、我らがジェット・リーこと李連杰&周迅主演による3D武侠片『龍門飛甲』(11)を遂に観ました!
言うまでも無く、本作は胡金銓が67年に撮った傑作『残酷ドラゴン/血斗!竜門の宿』(67)、そしてその67年版を徐克が92年に(胡金銓に無断で)リメイクした『ドラゴン・イン』(92)の更なるリメイクとなるのですが、今回の徐克は最先端の特殊映像技術である3Dを導入して満を持しての『龍門飛甲』なわけで、私たちも否応にも期待が高まっての鑑賞と相成った次第です!
物語としては明朝憲宗の時代、東廠と西廠で宦官が猛威を振るう中、皇帝の子を宿した宮女の素慧容(范曉萱)が宦官の許から逃走し、西廠督主の雨化田(陳坤)が追っ手を差し向けます。一方、悪辣な宦官に立ち向かう正義の剣士の趙懐安(李連杰!大拍手!)が素慧容を救うべく行動を開始した事を知った雨化田は趙懐安たちが立ち寄るに違いない砂漠の宿屋“龍門客桟”に刺客を放ち、そこで趙懐安と素慧容を一気に仕留めようと画策します。しかし、その“龍門客桟”には雨化田が放った刺客一派の他にも、無敵の女剣士ながら趙懐安に想いを寄せる凌雁秋(周迅)、女首領(桂綸鎂)率いる韃靼人の商隊、あるいは顾少棠(李宇春)や風里刀(陳坤。雨化田と2役)ら大盗が入り乱れ、宿屋の中はこれら客人たちの異様な殺気が充満し、文字通り一瞬即発状態となるのでした!
まず龍熱が映画の冒頭でオリジナル版と同じ「小刀會」の旋律が流れるのに感激している間に、いきなりリンチェイ演じる趙懐安と東廠の大宦官万喻楼(劉家輝!劉師父は本作出演後に脳卒中で倒れました)による『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ/烈火風雲』(93)以来の“新旧黄飛鴻武打星バトル”が繰り広げられます!ここは短い剣劇シーンですが、もしかしたらこのシーンが劉師父最後のアクションとなるかも知れないわけですし、ここはシッカリと見届けておきたいシーンでしょう。
その後は『ドラゴン・イン』と同じような流れとなっていくのですが、『ドラゴン・イン』で私たち観客に強烈な印象を残した林青霞演じる女剣士と同様のキャラクターである凌雁秋を演じる周迅が独特の存在感で健闘してはいるんですが、肝心の劇中で披露される剣劇シーンが実際は3D上映を前提に構築されている事もあって、いざDVDで2Dの状態で観ていると、どうもアクション自体が「カクカク!」したぎこちない動きになってしまうのが勿体無いですねえ。あと『残酷ドラゴン/血斗!竜門の宿』と言うか、胡金銓作品最大の特色であった宿屋内の客人たち同士の息詰まる心理戦やスリリングな暗闘を描いた“客桟戯”が今回の『龍門飛甲』では殆ど重点が置かれていなかったのが残念でした。
ただこの『龍門飛甲』の後半で描かれている過去の2作品とは全く異なる“龍門客桟”を襲った大竜巻に巻き込まれた趙懐安や凌雁秋らが、砂漠の中に聳え立つ宮殿で雨化田と雌雄を決するべく再度激突する!という新たなる物語展開は、徐克が今回の『龍門飛甲』製作に際して3Dという上映方式も含めた「新しい解釈、新しい要素」を導入しようと奮闘する姿勢として高く評価したいと思います。
実際、この宮殿内で延々と展開される趙懐安&凌雁秋vs雨化田の死闘は、ある人物の“恐るべき裏切り”や、趙懐安に扮したリンチェイが土壇場で見せるド迫力の連続蹴り、そう必殺の“無影脚(本当です。『ワンチャイ』信者は超必見!)”の復活も含めて、徐克&李連杰の“黄金コンビ”による最強武侠片に相応しい完成度のクライマックスに仕上がっています。
以前にも触れましたが、李連杰は当初92年版の『ドラゴン・イン』に楊紫瓊や莫少聡と共に主演が予定されていて、リンチェイは同作品のための衣装テストまで行いながら、結局は諸事情で出演が流れてしまった経緯があるだけに、導演の徐克と共に今回の『龍門飛甲』主演はリンチェイ本人も万感の思いだったのではないでしょうか。
あと個人的に注目だったのが雨化田の右腕と言うか殺手役の馬進良をルイス・ファンこと樊少皇が演じている事だったんですが、これがまたルイスが片方の目を白眼&黒マスク姿にしながら気合十分でナイスなアクションを見せてるんですよぉ!
ルイス馬進良はリンチェイ趙淮安とシッカリと対決シーンもあるし、全国のルイス信者は必見の『龍門飛甲』なのでした♪・・・ってチラッと聞いたら、この『龍門飛甲』って最初はドニー兄貴にオファーが来ていたって本当?まさかそのオファーってまたも“最強宦官”曹少欽役だったりとか???うう~ん、ドニー兄貴版『龍門飛甲』もちょっと、いやかなり観てみたかった気がする龍熱なのでした(笑顔)。
最後になりましたが、今回『龍門飛甲』のDVDをご提供下さった家有喜事さんに厚くお礼申し上げます。ありがとうございました!
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激突する“張家班”歴代武打星!狄龍&傅聲主演『廣東十虎與後五虎』 (SB)

2012-01-19 10:51:50 | 作品レビュー
さて、ふと最近は邵氏兄弟公司の映画を余り観ていないなぁ!?と思い当たりまして、昔に英語版で1度だけしか観ていなかった張徹導演、狄龍&傅聲主演作品『廣東十虎與後五虎』(79)を天映娯楽社版DVD(北京語&中文字幕)で観てみました。題名からも判る様にこの映画は名高い武術家集団である“廣東十虎”とその息子や弟子たち“五虎”が、黎仁超に自分の父親である清朝の高官梁思貴(王龍威)を殺された事を恨み復讐を挑んで来る梁小虎(陳樹基)&佟七(王力)一派と激闘を展開する様を描いています。
まず映画の前半では清朝から命を狙われる烈士の蔡民義こと朱洪英(谷峰)を黎仁超(狄龍)が助けるシーンに始まり、以後その“廣東十虎”たちに扮した錚々たる歴代の“張家班”武打星たちが次々と画面に登場して来るという、まさに邵氏公司信者には堪らないプロセスに注目です。特に劇中の画面に主要人物が登場する度に「傅聲、飾演譚敏」とクレジットする方式は、同じく邵氏公司で多くの“浪漫武侠片”を撮った楚原が好んで取り入れたキャラ紹介方式で、個人的には昔に観ていた英語版ではこのプロセスはまず見れなかった事もあって嬉しかったですね。
で、その“廣東十虎”の面子ですが、譚敏(傅聲!)、王隠林(孫建)、蘇黒虎(鹿峯)、蘇乞兒(郭追)、黄麒英(韋白)、黄澄可(屠龍。即:狄威)、鐵橋三(楊雄)、鐵指陳(羅莽)、鄒宇昇(江生)とこりゃまた凄い面子ですねー!さらに“五虎”たちも林福成(銭小豪)や王超明(龍天翔)といった“張家班”の末期のメンバーが脇を固めています。あと良く観ると絡み役で麥羅や偉豪もいますねえ?
それにしても映画の前半から中盤にかけての譚敏vs王隠林、あるいは譚敏vs蘇黒虎、そして黎仁超vs梁思貴などの対決シーンで披露されるまさに弾けるような電撃の拳技ファイトは本当に素晴らしいですね(大拍手!)。
この劇中で“廣東十虎”たちが見せる正確無比かつ切れ味鋭い拳技ファイトを構築したのが本作を始め、初期の“五毒系列”作品でメインの武術指導を受け持った詠春拳の大家である梁挺師父でした。そしてこの梁挺師父こそが“五毒プロジェクト(当時無名だった台湾から来た郭追、鹿峯、江生ら武師に孫建や羅莽などを加えた新ユニットを柱に主演映画を撮る新鮮かつ冒険的なプロジェクト)”にGOサインを出す事を渋る張徹導演の背中を強く押し、また進言した人物であり、改めて邵氏公司における異色ユニット“五毒”の一本立ちには戴徹と共に梁挺師父の存在は絶対に欠かせなかったわけです。
また別の見方をすれば、張徹導演にすれば導演が『生死門』(79)やこの『廣東十虎與後五虎』を撮っていた時期は、まだ“五毒”たちオンリーで主演映画を撮り続けていく事に不安だった事もあり、そのため当時の香港クンフー映画では依然として“超級武打星”として高い人気を誇った“張家班”のトップ武打星である狄龍や傅聲の名前がどうしても必要だったのでしょう。そしてこの張徹導演の思惑が結果的にはこの『廣東十虎與後五虎』や『残酷復讐拳』(78)を始めとする数々の作品で“張家班”の第2&3世代である狄龍や傅聲、あるいは陳観泰vs第4世代である郭追や鹿峯ら“五毒”たちの“世代闘争対決”を実現させたわけで、当然私たち邵氏公司信者はその歴代“張家班”たちの激突に大熱狂していたわけです。
と言いながらも、この『廣東十虎與後五虎』の終盤で林福成や王超明が佟七や佟八(關鋒)と展開するクライマックス・ファイトでは、“張家班”の第5世代である銭小豪や龍天翔の“売り出し”も兼ねている事もあって、前半の圧巻の拳技ファイトとはガラッとテイストが異なった槍などを駆使したアクロバティック・ファイトとなっているのが個人的にはちょっと物足りないんですよねえ(苦笑)。
恐らくこのラスト・ファイトの殺陣を武師として構築したのはエンディングで美味しい所だけ全部持っていく(苦笑)蘇乞兒こと郭追&蘇黒虎こと鹿峯ら“五毒”だったんでしょうね。
いやはや、こうして邵氏兄弟公司作品をオリジナル版でジックリと見直して観ると、実に様々な発見があって本当に楽しいですね!今後も当ブログでは邵氏兄弟公司作品のレビュー続けていきたいと思います!
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最強女殺し屋サバイバル決闘!ケリー・フー&ヴィング・レイムス主演『ザ・トーナメント』公開近し!

2012-01-18 12:27:07 | 作品レビュー
さてさて、昨日は都内某所でスコット・マン監督、ケリー・フー&ヴィング・レイムス主演『ザ・トーナメント』を試写で観て来ました。
映画的には近年多々見られる“時間制限付きサバイバル格闘トーナメント映画”なんですが、龍熱的には映画の最初から最後まで主人公たちが変に気取らずに「バシバシ!と殺し合って最後に自分だけ生き残れりゃいいんだよ!」的なパワフルな格闘&ガン・アクションが満載された作品に仕上がっていて、かなり楽しんで観れましたね♪
特にまたも龍熱としては主演のケリー・フーやヴィング・レイムスに加えて、あのスコット・アドキンスが殺し屋の1人で参戦している事が超ポイント高いわけで、映画の序盤では「どうせならこの顔合わせが一番観たい!」と思っていたケリー・フー対スコット・アドキンス戦がシッカリと実現し、教会を舞台に2人がそれは素晴らしい格闘アクションを披露しています。
個人的にはこの2人の決闘シーンを大スクリーンで観るだけでも劇場に行く価値がありますし、何よりも主演の女殺し屋ライライ・ゼンに扮したケリー・フーが「これが本当にあの“中途半端なミシェール・ヨー”的女優だったケリー・フーかいな!?」と思わせるほどの見違えるような存在感&壮絶アクションに挑んでいて感心しました。
間違いなくこの『ザ・トーナメント』こそがケリー・フーのベストにして代表作でしょう。
他にもパルクールの達人セバスチャン・フォーカンやロバート・カーライルも出ているんですが、私は神父役のカーライルの役柄には終始イライラさせられただけでした(苦笑)。そうは言いながらも、この手のB級(されどアクション・パートは及第点以上!)アクション映画はもう劇場でシンプルに何も考えずにド迫力アクションを楽しむ映画には最適でしょうね。
それにしてもスコット・アドキンスは今後も『ユニバーサル・ソルジャー』最新作や『エクスペンダブルズ2』も控えているようですし、今まで以上にこれからのスコットの活躍には期待したいですね。この『ザ・トーナメント』は、来月2月18日から「銀座シネパトス」で“弾丸ロードショー!”との事です!

で、『ザ・トーナメント』に続いて昨日はアレックス・ステイプルトン監督によるドキュメンタリー作品『コーマン帝国』(11)も試写で観て来ました。これが期待以上に秀作のドキュメンタリーで最高に楽しめました♪
この『コーマン帝国』は、あのB級映画の帝王と言われる伝説の映画人ロジャー・コーマンの足跡を多くの関係者たちや本人のインタビュー、そして数々のコーマン関連作品の名シーンを交えながら振り返ります。
もう私もドキュメンタリーを観ながら「ああ、この映画子供の時に観たなぁ!あ、これも観た!」なんて本当に懐かしかったですし、インタビューの顔触れもジャック・ニコルソン、ピーター・フォンダ、ロバート・デ・ニーロ、故デヴィッド・キャラダインなど錚々たる面子がコーマン監督に対する感謝と敬意を表す形で続々と登場しますし、中でも作品の最後のほうでジャック・ニコルソンがインタビュー中に思わず感極まって涙ぐんでしまうシーンはとても感動的でした。
この『コーマン帝国』、ロジャー・コーマンという世界の映画史において絶対に欠かす事の出来ない偉大なる映画人の足跡を知るため、そして「映画はただ制作費を注ぎ込むだけではなく、映画に対する真摯で深い愛情と情熱こそが大事なんだ!」と教えてくれる、まさに良質のドキュメンタリー作品だと思います。あと同作品のプレスに掲載されているコーマン監督のインタビューも必読ですぞ♪
この『コーマン帝国』は今春に「新宿武蔵野館」にてロードショーとの事ですので、是非!
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いざ“六大武将決戦”! 甄子丹主演『三国志英傑伝 関羽/ THE LOST BLADESMAN』 絶賛公開中!

2012-01-15 15:39:15 | ニュース
先週は某サイトのジャッキー映画の原稿書きが追い込みだった事もあって中々ブログの更新が出来ませんでしたが、今日その原稿も無事に入稿してホッと一息です♪
あと先日大昔に録画したVHSをゴソゴソとやっていたら、全日プロレスの「チャンピオン・カーニバル」のビル・ロビンソンvsブルーザー・ブロディー戦が入っているテープを見つけてビックリ。私自身この試合(冒頭の数分間が欠けてます)を録画した記憶が全く無かった事もあってついつい最後まで観てしまったんですが、最後は予想通りの両リンだったとは言え、あの“傲慢超獣”ブロディーにロビンソンがワンハンド・バックブリーカーやサイド・スープレックスまで決めながら追い込んで見せた事に(勝手に)大興奮の龍熱でした(苦笑)。

さて、昨日は渋谷は「ヒューマントラストシネマ渋谷」に我らがドニー兄貴こと甄子丹主演『三国志英傑伝 関羽/ THE LOST BLADESMAN』 を初日の初回に観に行って来ました!
私が上映前の館内ロビーに到着すると、既に熱心なファンの人たちが何人もいまして、早速に私も今回この『三国志英傑伝 関羽~』公開に尽力なさった染野行雄さんにご挨拶しながら、染野さんに最近入手した染野さん完全主演の81年の香港映画(何と劇中で染野さんがリーさんことブルース・リーの物真似を披露!いずれ当ブログでレビュー予定!)のDVDをお渡ししたり、この『三国志英傑伝 関羽~』の字幕監修を担当した鮑智行さんと何時もの情報交換(今年は香港映画の話題作が続々と公開予定ですぞ!)を楽しんだり、 これまた当ブログではお馴染みのアクション俳優の松田優さん(次回作ではあの“香港映画最強の男”ブルース・リャンこと梁小龍と共演!)にご挨拶している間に・・・アッという間に『三国志英傑伝 関羽~』の上映開始となったのでした!(って私も先着プレゼントのクリア・ファイルはシッカリとゲットしましたよん♪)
で、肝心の映画なんですが、これが既に初号の試写などを含めて何度も観ている作品なんですが、それこそ回を重なる度に作品の面白さ、奥の深さが倍増する素晴らしい作品でしたねー!
もう龍熱的にはドニー兄貴演じる関羽と顔良、孔秀、韓福、孟坦、卞喜、王植らが繰り広げる“六大武将決戦” でのド迫力のウエポン・バトルに加えて、ドニー関羽と曹操(演じるは説明不要の姜文)の2人による時に淡々と、時に息詰まるような“漢たちの演技合戦”は劇場の大スクリーンで観てこそ初めて堪能出来ると断言したいですね。いやはや大満足の1本でした(キッパリ!)
さあ、まだこのドニー兄貴の『三国志英傑伝 関羽/ THE LOST BLADESMAN』 を未見の方は、是非とも新春ロードショー公開中の「ヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町」に駆けつけて下さい!そこでは壮絶なる合戦の場に、そして悲しき運命の恋に、1人颯爽と立ち向かうドニー兄貴こと関雲長が大スクリーンで貴方を待っています!!
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愛すべき永遠の“ワル”、真樹日佐夫先生逝く

2012-01-10 13:08:29 | その他
さて、新年早々から悲しい訃報です。あの作家にして空手家の真樹日佐夫先生が2日に急性肺炎で亡くなったそうです。享年71歳でした。私にとって真樹先生はあの梶原一騎先生の実弟というだけではなく、子供の頃に劇画「ワル」を読んだ時にその子供には余りにアダルトな内容に戸惑いつつも「こんなカッコイイ劇画があったのか!」と夢中になって読んだり、真樹先生が主演した映画『カラテ大戦争』(78)が公開になった時も「映画ながら決闘シーンは真剣勝負!」の謳い文句に「ええっ真剣勝負?真樹日佐夫って凄いぜ!」と異様な興奮を覚えたりと、本当に色々な思い出を私に与えてくれた方でした。
梶原先生が亡くなった後も、真樹先生が「お兄ちゃんはなあ!・・・」と兄である梶原先生の思い出話を懐かしそうに、また何処か寂しそうに語る真樹先生の姿が忘れられませんし、70歳近くになっても絶えず胸を張って“愛すべきワル”を貫き通す真樹先生の姿は何故か微笑ましく見えました。2日の真樹先生は逗子マリーナで先生が保有するヨットに乗り込もうとした時に倒れて意識不明となり、県内の病院に搬送されましたが、そのまま息を引き取られたそうです。
まさに海やヨットが大好きだった真樹先生らしい、本当に男らしい最後だったと思います。真樹日佐夫先生、沢山の素晴らしい劇画や小説、そして映画をありがとうございました。本当にお疲れ様でした。どうか安らかに。押忍!
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龍熱の「Dragon Fever Weekly Movie Reviews」Vol.5!!

2012-01-09 13:53:07 | その他
さて、2012年初の「Dragon Fever Weekly Movie Reviews」ですが、以下の通りとなっております♪

『楊門女将之軍令如山』(11)。成龍が製作、陳勲奇が導演、主演に張柏芝や任賢斉、そして“武侠影后”鄭佩佩、さらには日本から我らが大島由加里までも参戦!と話題豊富な作品です。これまでにも『十四女英豪』(72)や『五郎八卦棍』(83)などの邵氏片で何度も映画化されている“楊門系列”ですが、今回も作品中の大半を占める男顔負けの“女傑”たちの合戦シーンは迫力もありますし、楊二娘役の大島女史もシッカリと見せ場があって龍熱も十分に楽しめました。
ただ私が購入したDVDですが、中文&英文の字幕が余りにも小さ過ぎて読めない!昔の嘉禾公司のジャッキー映画じゃないんだから(涙)、もうちょっと大き目の字幕にして欲しかったなぁ。

『復讐決戦』(92)。李京奎監督&主演の韓国B級アクション映画。共演が『極道修行』シリーズの許錫ことキム・ボソンなんですが、これ以前に韓国現地で売ってたオリジナルVHSを買おうか買うまいか迷った挙句に結局買わなかったんですが・・・買わなくて正解(爆笑)。いやもう全編に渡って李京奎とキム・ボソンのコンビのユル~イ(苦笑)テコンドー・ファイトが延々と続くんですよぉ!あとまたしても悪役で玄吉洙が出てるし。実はこの90年代序盤の韓国の現代アクション物ってこの手の緩めのテコンドー映画が沢山あるんですね(トホホ!)。いくら私がB級アクション映画好きとは言え流石にキツかったです。ちなみにこちらが『復讐決戦』のデータです→http://www.kmdb.or.kr/eng/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=04603

『龍形橋手』(80)。金時顕監督、巨龍&黄家達主演の韓国映画『鷹拳』(80)の台湾バージョン。この映画は英語バージョンが以前から広く出回っていますが、北京語バージョン&ノーカット版はかなりレアでしょう。って一体何処がノーカット版なのかチェックする気にはなれませんけど(苦笑)。それにしてもラストで巨龍相手に黒のサングラス姿で大暴れするカーター師父の雄姿にはもう“一線を越えてしまった武打星”としての哀愁すら漂ってますねえ(苦笑)。他にも黄家達と韓国映画と言えば、カーター師父と金珠がガチンコ決闘する映画もありましたね。

『憲兵とバラバラ死美人』(57)。これは面白かったです。新東宝&大蔵映画の中では珍しく(?)ちゃんとした推理仕立ての物語になっていて、主人公の中山“キリヤマ隊長”昭二が憲兵隊の宿舎内で発覚した戦慄の美女バラバラ殺人事件を解明していくんですが、ついつい最後まで見入ってしまいました。でもまだまだ大蔵映画は面白そうな作品が沢山ありそうです♪(作品を提供頂いたスージー・アラビアさん、ありがとうございます)

『猫:死を見つめる2つの目』(11)。パク・ミニョン主演の韓国ホラー映画ですが、猫大好きの人は観ないほうが良いかも。それほど怖い映画ではなかったですが、演技神童キム・セロンの妹のキム・イェロンが強烈な印象を残しますし、ホラー映画でありながら最後は思わず涙が出てしまう物悲しい結末でした。でもパク・ミニョンって本当に綺麗な女優さんですねえ♪

『レッスル・マニア20』。最後は思い切り香港クンフー映画とは無関係なWWEの3枚組DVDで締めさせて頂きます(笑顔!)。だってこの「WM20」って何故か観ていなかった気がするし、近所のレンタルDVD店で3枚組なのに超低価格レンタルだったので即効鑑賞♪2004年にMSGで行われた本大会では数々のビッグマッチが行われたんですが、やはり龍熱としてはブロック・レスナーvsビル・ゴールドバーグの試合に大注目!それも何故か超満員の観客はこの2人に大ブーイング!
その理由は話せば長いんですが、この『WM20』が結局はゴールドバーグ最後のWWE参戦になりましたね。
ただですね、龍熱的にはゴールドバーグの超ォォォカッコ良い入場シーンが久々に見れただけで大満足でした。とにかくこのゴールドバーグの入場シーンだけは何度観ても最高です!で、いざ肝心の試合が始まると・・・スピアーからジャックハマーが炸裂するまでが最高にタルイんです、この人の試合は(爆笑!)。確か日本でもゴールドバーグがWCWでデビューから173連勝した様子を特集したVHSがリリースされていたかと思うんですが、ゴールドバーグの凄さを知りたい方は是非このVHSの鑑賞をお勧めします。あとこの試合で特別レフリーを務めながらも、最後は美味しい所を全部持っていった(苦笑)ストーンコールド・スティーブ・オースティンがMJWことマイケル・ジャイ・ホワイトやダレン・シャラヴィと競演した最新映画『S.W.A.T』は、MJWとダレン・シャラヴィの一騎打ちが観られるだけでも要チェックですぞ♪
と言うわけで、次回の「Dragon Fever Weekly Movie Reviews」もどうぞお楽しみに!
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荒れ狂う大海で蛇女の純愛が奇跡を起こす・・!李連杰&黄聖依主演『白蛇傳説』

2012-01-05 13:57:44 | 作品レビュー
さて、昨年にDVDを入手しながら中々観る時間が無かった程小東導演&武術指導、そして我らがジェット・リーこと李連杰主演『白蛇傳説』(11)を観てみました。
この『白蛇傳説』は李連杰久々の動作片なんですが、龍熱的にはこの題材は過去にも何度も映画化されている事もあって、最初は余り期待していなかったんです。ところが!何とこれが以前からファンの間で“暴走&混乱導演”で知られた程小東が撮ったのか?と思うほど(オイオイ?)素晴らしく感動的なファンタジー・アクション映画に仕上がっていました(拍手!)。
物語的には千年の寿命を誇る白蛇の妖怪素素(黃聖依。マジで美しいです♪)と青蛇の青青(蔡卓妍)が人間の男性許仙(林峰)と能忍(文章。法海の弟子の能忍は途中から“人間”ではなくなりますが)と恋に落ちてしまいますが、そこに妖怪退治を使命とする法海大師(演じるは李連杰!大拍手!私が観た北京語版ではリンチェイ本人の渋い肉声でした)が現れ、許されぬ女妖怪と人間の禁断の恋の前に立ち塞がります。
この法海大師を堂々の貫禄で演じる李連杰なんですが、リンチェイも今では40代後半となり武打星としてまさに円熟期を迎えている事もあって、その以前は甲高いとさえ感じた肉声も実に重厚かつ威厳に満ちた声色で、本当にリンチェイこそが法海大師を演じるに相応しい武打星として適役中の適役!と痛感させられる名演でしたね。
で、妖怪である素素の心に優しさを見た法海大師は素素と対決するも1度は素素を見逃しますが、どうしても許仙と別れられない素素の前に再び現れると、遂に蛇妖退治を決意します!

法海「1度はお前を見逃したが・・・お前は許仙の許を去らなかった!もはや容赦はせんぞ!」
素素「法海!お前はどうして私たちの幸せを引き裂こうとするの?シャアアァァ!」

怒った素素は白蛇に変化すると法海大師に襲いかかりますが、そこに駆けつけた許仙が白蛇がよもや自分の愛する妻だとは知らずに思わず聖剣を白蛇の身体に突き立てると、白蛇は悲しげな鳴き声を上げながらその場から姿を消します。

許仙「大師様、俺の・・俺の大事な素素は・・・あの化け物に食われてしまったんですか!?」
法海「許仙よ、あの白蛇がお前の妻の真の姿なのだ。あの者こそが千年にも渡って生き続ける恐るべき蛇妖なのじゃ!」
許仙「ええっ?そんな・・素素・・素素ォォォ!?」

そしてラストの金山寺の目前で荒れ狂う大海を舞台に展開される法海大師と、愛する男性許仙との仲を引き裂かれた事に怒り狂い巨大蛇へと変化した素素と青青との“怪蛇大海戦”は、息を呑むような最新特殊効果を思い切り駆使したド迫力の映像と共に、御仏の道を信じる法海大師vs愛する男性との愛の誓いを信じる女妖怪の壮絶なる法力vs妖術の激突となり、まさに見ごたえ十分のクライマックスとなっています!
この“怪蛇大海戦”はそれこそ香港映画ファンだけではなく、怪獣&特撮映画ファンも文字通り必見の一大スペクタクル・ファイトでしょう!
そして死力を尽くした闘いの果てに、遂に法海大師の前に敗れ去った素素は沢山の仏様の壁画が内部に描き込まれた巨大な塔の内部に閉じ込められてしまいます。しかし素素は自らの運命に従う覚悟を決めながらも、もう1度だけ愛する許仙との抱擁を願い、自分を見下ろす仏様の壁画に涙ながらに手を合わせます!そして素素は「私が犯した罪は償います・・・だからもう1度、もう1度だけあの人に会わせて!阿弥・・阿弥陀佛・・!」と妖怪が決して口にしない仏の言葉を唱えます!この悲しくも美しい蛇女の願いを聞き入れた天は、素素の純愛に対して“最後の奇跡”で応えるのでした・・・!

ここからの素素と許仙、そしてその2人を見守る法海大師たちに起こる愛と感動の奇跡には、もう龍熱は新春早々から大号泣!。改めてこの『白蛇傳説』の余りにも感動的かつ悲しみに満ちたクライマックスは、是非皆さん自身でご覧になって頂きたいと思います。余談ですが、法海大師を演じた李連杰はこの『白蛇傳説』出演に際して驚くほど低い出演料で出演を快諾したそうで、その事で本作の製作者たちは今もリンチェイに深く感謝しているとの事です。
もしかしたら自身も熱心な仏教徒であるリンチェイは、この『白蛇傳説』出演に際してリンチェイ本人の心の中に特別に崇高な想いがあったのかも知れませんね。この『白蛇傳説』、ちょっと(かなり)気が早いですが、龍熱の2012年のベスト・ムービーです!超お薦めです。あ、最後になりますが、この『白蛇傳説』の冒頭に日本のファンにはお馴染みのヴィヴィアン・スーこと徐若瑄が可憐な雪女役でカメオ出演していますので、そこも要チェックですぞ♪
コメント (10)
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