超級龍熱

香港功夫映画と共に

熱風!韓国LEGENDS⑨ 韓国&台湾コラボ武打片!郭武星主演『少林寺の王書房』

2008-11-03 01:02:10 | 熱風!韓国LEGENDS
いや~またもラミちゃんことラミレスがやってくれました!宿命のGL決戦第2戦はラミレスの劇的なサヨナラ本塁打で決着!舞台は明日西武の本拠地に場所を移しての第3戦です。今回の巨人vs西武の日本シリーズはお互いの戦力&闘志が殆ど互角な事もあり、まさに見応え十分の熱戦が続いていますので、今後の展開が楽しみです。
ただ個人的には死球を手首に受けたガッツの状態が気になりますね・・。

さて、好調に継続中のこの「熱風!韓国LEGENDS」ですが、通常これまでの特集企画は何時かは終了するのが常でしたが、この「熱風!~」は今後もレアな韓国クンフー映画や情報を取り上げるコーナーとして半永久的に当ブログ「超級龍熱」内に常設させたいと思います。
で、今回「熱風!~」第9回として取り上げるのが趙明華導演、アラン・コウこと郭武星主演『少林寺の王書房』(82)です。郭武星と言えば、以前から私が勝手に“韓国の元彪”と呼んでいる武打星なんですが、私が郭武星の映画を初めて観たのが確か15、6年前でしたか、郭武星が白虎なる別名義で主演した南基南導演作品『新・精武門』(78)でした。
で、この『~王書房』は郭武星演じる主人公の絹職人が王の娘の結婚式の道中に同行する途中でヒョン・キルスー率いる山賊に王の娘と絹を強奪されてしまい、悲観に暮れたまま辿り着いた少林寺で謎の料理人(演じるは何と嘉凱!私のお気に入り武打星です)に武術を学び、再び娘を奪還するために山賊たちに挑んでいく!という展開です。
まあ作品の傾向としては明らかにこの80年代序盤に韓国で乱造された成龍の“コメディー・クンフー”系列の亜流作品なんですが、本作の重要なチェック・ポイントとして武術指導で台湾から張継龍と黄国柱が参加している事です。
張継龍ことピーター・チャンと言えば、国内でもDVDの黎明期にリリースされた『ドラゴン・カンフー龍虎八拳(何と二ヶ国語音声収録版。今では激レアなのでもし見かけたら即ゲット!)』(79)でカサファーこと王虎と死闘を展開したりと台湾映画界で活躍した武打星として知られていますが、この『~王書房』でも張継龍は山賊の1人で出演もしていて私も思わず嬉しくなってしまいました。
そう言えば『~王書房』の劇中で嘉凱と張継龍が1対1で対決するシーンがあるんですが、この2人のファイト・シーンだけが全体的にショボイこの『~王書房』のアクションの中でも抜きん出て完成度の高いファイトに仕上がっていたのが何とも皮肉でしたね(苦笑)。
また張継龍と同じく台湾映画界の名武師&武打星として活躍した黄国柱は、他にも南基南導演&郭武松主演の韓国映画『檎龍三十七計(檎の字異なります)』(81)にも武術指導&出演(嘉凱も)で参加していて、これら2本の韓国映画からは80年代序盤の韓国映画界で韓国&台湾のコラボ作品が何度も製作されていた貴重な足跡が確認出来るわけです。
実は韓国&台湾のコラボ(あるいは台湾映画の人材が韓国映画に参加)作品は他にも幾つか存在していて、私が実際に映像で確認している作品でも韓国側からイ・サンオンこと李尚彦、台湾からあの劉忠良主演『神腿』(77)や常山がド迫力の悪漢に扮した『七歩迷綜(綜の字異なります)』(80)など数々の傑作を残した台湾クンフー映画の巨匠・丁重がそれぞれ参加しての共同導演作品『女挺身隊』(85)がありました。
この『女挺身隊』にはキャスト面でも台湾から華国東が出演しているのですが、成龍や劉家輝らが香港から参加した香港&韓国のコラボ映画も勿論興味深いのですが、これまで殆ど日の当たらなかったこれら韓国&台湾のコラボによるクンフー映画にも是非注目して欲しいですね。

さてさて、ここ何回かの「熱風!韓国LEGENDS」はまたちょっとマニアックになり過ぎている傾向がありますが、次回の「熱風!~」からはいよいよ“韓国の猛将”こと黄仁植の韓国時代のクンフー映画の登場です。
これまで日本の文献&サイトでもその詳細が殆ど語られる事のなかった黄師範が韓国映画界で活躍していた時期に主演した数々のクンフー映画に迫ります!どうぞご期待下さい!!

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