超級龍熱

香港功夫映画と共に

いま仇討ちの時来たり!紀里谷和明ハリウッド第1回監督作品「ラスト・ナイツ」公開!!

2015-08-26 10:42:44 | 作品レビュー
さて、昨日は都内某所で紀里谷和明のハリウッド第1回監督作品にしてクライヴ・オーウェン主演「ラスト・ナイツ」(14)を試写で観て来ました。
いや~これは良かったです。簡単に言えば“ハリウッド版忠臣蔵”なんですが、日本人なら誰でも知ってるこの究極の仇討ち物語を紀里谷監督は巧みに、そして丁寧に西洋風にアレンジして見せていました。
皇帝の権力をバックに露骨に賄賂を要求して来た悪辣な大臣ギザ・モット(アクセル・ヘニー。怪演!)の要求を毅然と拒否したバルトーク卿(モーガン・フリーマン。貫禄!)は、ギザ・モットに暴力を振るわれた事から、思わず刃傷に及んでしまいます。皇帝の眼前の裁きの場でも敢然と腐敗政治を批判したバルトーク卿。それを受けた皇帝はバルトーク卿の斬首を命じます。
さらに冷酷なギザ・モットは、バルトーク卿に拾われ息子同然に育てられた騎士団の英雄ライデン(クライヴ・オーウェン!)に、その場でバルトーク卿の斬首を命じます!
既に身体を病んでいたバルトーク卿から後継者に指名され、バルトーク家に代々伝わる名刀を密かに拝受していたライデンは、父親同然の領主の主君を頑なに拒否しますが・・・覚悟を決めていたバルトーク卿は「今後、この事を決して悔やむな」とだけ静かに言い残し、ライデンに自らの首を落とすよう命じるのでした。
狙い通りバルトーク卿を抹殺したギザ・モットですが、病的なほど臆病で狡猾なこの大臣は、ライデンとその部下の騎士団たちの自分への仇討ちを警戒し、護衛隊長のイトー(伊原剛志!)に命じライデンたちを終始監視させ、さらに自分の城を無数の弓矢部隊で警護させ、城内を何重もの迷路や巨大な鉄の門で守り固めます。
ところがそのライデンは敬愛する主君の首を自ら落としたショックから毎日酒浸り、女遊びに高じる堕落した日々を送り、ライデンに心酔していた副官クリス・カーティス(渋い!彼のベスト・キャラでしょう)にも愛想を尽かされてしまいます。
そして遂にはライデンがバルトーク卿から拝受した名刀を質屋に入れた事でライデンの妻もライデンの許を去った事を知ったギザ・モットは「そうか、そうか!これでやっと余も枕を高くして寝られるぞ!ワハハハハ!」と声高らかに笑うのでした・・・!
しかし!そうです!ライデンとその騎士団たちはジッと待っていたのです。自分たちの仮の姿をギル・モットたちに時間をかけて見せ続ける事で、この憎き怨敵が自分たちへの警戒を解き、油断するその時を!
負け犬の仮面を脱ぎ捨てたライデンは副官の機転で名刀を取り戻し、自分の許に再び集った騎士団たちに向かって力強くこう宣言します。
「私たちは今日まで屈辱に耐え、多くの物を失った。だがそれも今日で終わりだ。時は来た!」さあ、ここからのライデンたちが雪が舞う(!)夜の闇に紛れて仇のギル・モットが待つ難攻不落の城に攻め込むスリリングかつハイレベルな合戦シーンこそ必見です!
このリアル&迫力満点のアクション・シーンを作り上げたのが“韓国のMr.アクション”ことチョン・ドゥホンその人!特に城内で繰り広げられるライデンvsイトーの一騎打ちは、ドゥホン師匠得意の華麗にして美しい剣劇シーンが縦横無尽に展開されます!(拍手!)。
そして多くの部下を失い、自分もボロボロになったライデンは、遂にギザ・モットが隠れる寝室に突入!果たしてライデンは見事主君の仇討ちを遂げられるのか!?そして仇討ちのためとはいえ皇帝に弓を引いた騎士団たちの運命は!?
映画の終盤では私も思わず感動の涙を流してしまいましたが、日本から出演している伊原剛志はちゃんと英語で台詞を話していましたし実に堂々とした佇まいでした。また韓国から出演のアン・ソンギとパク・シヨンも屈辱に耐え忍ぶ親子として十分な存在感を見せていました。
古くから日本に伝わる主君への忠義と犠牲的精神を、紀里谷監督が西洋、いや世界に向けて知らしめる渾身の1本「ラスト・ナイツ」、この映画ハッキリ言って龍熱のお薦めです!!この「ラスト・ナイツ」は11月から全国公開となりますので、是非!

こちらが「ラスト・ナイツ」公式サイトです→http://lastknights.jp/
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無敵刑事コンビ×武装暗殺集団!趙又廷&林更新主演「ハーバー・クライシス/都市壊滅」公開!

2015-08-21 10:53:45 | 作品レビュー
さて、昨日は都内某所で蔡岳勳導演、趙又廷&林更新主演「ハーバー・クライシス/都市壊滅」(14)を試写で観て来ました。
台湾の人気ドラマの映画化「ハーバー・クライシス/湾岸危機」の続編となる本作ですが、練りに練られた脚本、大胆かつ最新の視覚効果(by BUF)、破天荒なまでのカー・スタント(by ジャック・ギル)、そしてハイレベルなクンフー・アクションを「これでもか!」と導入した娯楽作品に仕上がっていて、大変面白く観れました。
映画はシュー・ダーフー(導演の蔡岳勳自ら演じています)率いる兇悪な武装暗殺集団「夜行者」が台湾の大都市である海港市壊滅を狙った連続爆弾殺人、特殊ミサイル攻撃、最新生物兵器などのテロ計画に、身体を張った行動で事件に挑む肉体派刑事のウー(趙又廷)と物事を絶えず横から見ながらも頭脳明晰な刑事チャン(林更新)の2人が挑む姿を描いています。
もう冒頭からアクション!またアクションの連続で、そこに前作から出演のヤクザの關穎、女鑑識官の張鈞、全滅したSWAT部隊の生き残り修杰楷らの複雑な人間模様が絡んでいき、映画は観客の想像を超えた驚愕のクライマックスへと突入していきます!
私は主演の若い2人の対照的な性格の刑事コンビ振りも素直に楽しめましたし、物語を構築している善と悪の人間ドラマも韓国映画でよく見られるドロドロ&コテコテではなく、ある意味淡白なスタンスで描いている点にも好感が持てました。
さらに私が注目していた肉体を駆使したアクションも、中盤の「夜行者」vsウー刑事&SWAT部隊の乱闘、そして終盤のウー刑事vs「夜行者」最強の女殺し屋(このクールな美貌とセンス抜群の動きを誇るマンディ・リュウこと劉碧麗は素晴らしい!M.Kさん情報多謝)が繰り広げる息詰まる雨中の決闘は十分過ぎるほどの合格点を進呈出来る、それは見事なクンフー・ファイトで、改めて本作の武術指導のロン・ユアン&アクション監督の藍海瀚に拍手を贈りたいですね。
ただですね、刑事アクション物で2時間6分の上映時間はやっぱり長過ぎでしょう?あと20分削れば、ストーリー展開の流れももっと良くなったと思います。
あと悪の首謀者シューを演じた蔡岳勳監督のどう見ても迫力不足の顔付きは何とかならなかったんでしょうか???(苦笑)。
それでも近年の台湾アクション映画のグレードアップ振りは目を見張る物がありますし、この「ハーバー・クライシス/都市壊滅」のような人間ドラマ+完成度の高いアクション+最新の特殊効果などの要素が見事に合致した作品が今後もドンドンと制作される事を期待したいですね。
そうなるとこれは香港&韓国映画もウカウカしてられませんよ?というわけで、この「ハーバー・クライシス/都市壊滅」は10月から「シネマート新宿」などで全国順次ロードショー公開との事です!!

こちらが公式サイトです→http://harborcrisis-movie.net/
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2代目フランク・マーティン登場!「トランスポーター/イグニション」10月公開!!

2015-08-18 09:39:52 | ニュース
さて、昨日は都内某所でリュック・ベッソン制作、カミーユ・ドゥラマーレ監督、そしてエド・スクレイン主演「トランスポーター/イグニション」(15)のマスコミ試写に行って来ました。あのジェイソン・ステイサムが主演した全3作から6年振りの新作となったこの「~イグニション」では、新たに主役のフランク・マーティンにエド・スクレインを迎えています。
と・・・ここまで書いたんですが、実は今回の「~イグニション」、宣伝側から「本作のレビューは全米公開の9月4日以降でお願い致します」とのお達しがありまして、現時点ではこれ以上の詳細レビューが書けないんですね(涙)。
そうは言いながら駆け足で作品紹介しますと、全体的にコンパクトな仕上がりの印象はあるものの、2代目(TVドラマもありましたが)フランク・マーティンに扮したスクレインは、精悍な顔付きと渋い低音ボイス、接近戦から見せるリアルな格闘アクション、そしてお約束の破天荒にして超人的なドライブ・テクニックなど、それなりに合格点を進呈出来ると思いました。
ただ先代マーティンのステイサムが持っていた異様なまでの殺気&情念がまだキャリアの浅いスクレインには表現出来ないな、との印象は残りました。
この「トランスポーター/イグニション」は、10月24日からロードショー公開との事です!!

オフィシャルサイトです→ http://tp-movie.com/
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「超級龍熱facebook」で、「THIS IS 甄子丹SP~新唐山大兄への道」スタート!!

2015-08-06 12:47:19 | THIS IS 甄子丹
ドニー兄貴の「一個人的武林」の日本公開が決まったようですね。ただ邦題が「カンフー・ジャングル」では余りに芸がないでしょう?
それに映画評論家の大先輩である亡き日野康一さんも指摘されていましたが「カンフー」という言葉はそもそも誤りなんです。
私は香港功夫映画評論家として20年間、一貫して「クンフー」と表記して来ましたし、今後も同じです。以前に邵氏片の「馬哥波羅」に「カンフー東方見聞録」なんてハチャメチャな邦題を付けた人間がいましたが、もうそろそろ正しい知識と責任感を持ってクンフー映画の邦題を付けて欲しいものです。

さて、当ブログの弟分である「超級龍熱facebook」では、10月にアクセスエーさんから発売の「ドラゴン危機一発97」HDリマスタリング盤ブルーレイの発売を記念した特別企画、題して、「THIS IS 甄子丹SP~新唐山大兄への道」をスタートさせています!要するに、これまでのドニー兄貴の数ある主演作品を私こと龍熱がマッタリと語っていく、という特別企画なんですが(^。^)、既に「ドラゴン・イン」「猟豹行動」「ドラゴン酔太極拳」を更新しております。
今後も続々とドニー兄貴主演作品を取り上げていく予定ですので、是非、当ブログをご覧のドニー兄貴信者の皆さんにもご覧になって頂きたいと思います。よろしくどうぞお願いします!!
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トム・クルーズ21度目の来日!「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」記者会見速報!

2015-08-02 16:54:29 | ニュース
さて、今日は最新作「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」を引っ提げて21度目の来日を果たしたトム・クルーズと監督のクリストファー・マッカリーの来日記者会見に行って来ました・・・って、まず最初に私は言いたい!記者会見案内状には確かにトムやマッカリー監督と一緒にレベッカ・ファーガソンも来日!と明記されていたのに、当日に私が記者会見場に到着するとトムとマッカリー監督の席しか用意されていないではないですか!?
それを見て不吉な予感を覚えた私が配給の人に「レベッカ・ファーガソンは来ないの?」と訊くと、「ええ・・ちょっと来れなくなってしまって」と余りにも悲しい返答が!!(T_T)。
ウウウ!・・・私は今回の映画で最強セクシー女スパイを演じたレベッカに会えるのを楽しみにしていたのに・・・と涙を拭きながら、相変わらず輝く笑顔で颯爽と会見場に姿を見せた“伝説のスパイ”イーサン・ハントことトム・クルーズの約50分に及んだ会見でのコメントをどうぞ!

トム・クルーズ「ハロー!日本に来れて嬉しいし、こうしてまた素晴らしい国に来れた事は光栄です。実はこの「ミッション・インポッシブル」は2週間前にやっと完成したんだ。だから字幕を担当したトダサン(当日の通訳も担当の戸田奈津子氏)には何度も何度も字幕を変える羽目になって申し訳なかった(苦笑)。
僕は毎回自分の映画に対しては、僕自身が生徒になったつもりで映画のストーリーや映画作りに挑んでいるんだけど・・・このマイク、ちょっと下がってない?(苦笑)。直してくれる?(と、ここで暫くトムと関係者によるマイク応急処置が延々と続く!)良かった、直ったよ!まだちょっと下がってるけど大丈夫さ(笑)。
今回はエアバス(飛行機)にブラ下ったり、バイクで猛スピードでハングオンしたり、水中で呼吸を止めてダイビングしたりと色々やったけど、これらも素晴らしいスタッフが僕に付いていてくれるから出来た事なんだ。ただ皆さんには飛んでいるエアバスにブラ下るのはお薦めしないけど(笑)。
じゃあエアバスのシーンの話を詳しくしようか?あれは元々クリストファーのジョークから始まったんだよ。「トム、飛んでいるエアバスにブラ下がってみるのはどうか?」って。で、僕が「それいいね、やろう!」ってね(笑)。
勿論、パイロットやエンジニアとは何ヵ月もかけて準備をしたし、撮影に使用したロンドンの滑走路は物凄く寒いんだよ。その上僕は250ノットで上昇するエアバスにゴーグル無しでブラ下がるわけで、もう目なんかとても開けてられないし、空中では色々なゴミが飛んで来るから。だから眼球全体を覆うコンタクトを入れたんだ。
上昇するエアバスに僕はスーツを着てしがみ着いているんだけど、これはヒッチコックの「北北西に進路を取れ!」へのオマージュなんだ。
撮影時のロンドンは寒くてね、エアバスで千フィート上昇するごとに3度気温が下がるんだよ。それにエアバスのジェットエンジンの目の前にブラ下がってる僕は、ジェットの排気ガスをモロに吸い込むし、何よりもし鳥が飛び込んで来たらどうなるかも判っていたよ。
で、撮影当日の朝になって、エアバスに載って機内でモニターを見ているクリストファーにこう言ったんだ。「いいか、もし僕が空中でパ二クってるように見えたら、それは演技中なんだぞ!だからカットするな!」ってね(笑)。
でもいざ撮影が始まって、エアバスが離陸してグングンと上昇していくと・・・やっぱりこれは良いアイディアじゃなかったかな?と思ったよ!(爆笑)。
でも結局このエアバスのシーンは8回撮ったんだ。おかげでこうして皆さんに喜んで貰えるシーンが撮れました(場内、大拍手!)」

トムは他にも彼の少年時代のアルバイトの話や、もし「ミッション・インポッシブル」シリーズを日本を舞台に撮ったら?と言った夢のある話まで色々とサービス満点で話してくれました。それにしてもレベッカ・ファーガソンに会いたかった(T_T)。
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