前方では尿路結石が久病であれ、新病であれ、湿熱の邪が終始重要な因素であり、治療は清熱利湿の視点が重要であるとお話しました。本日は短く簡潔に調理気血の重要性についてお話します。<o:p></o:p>
気血阻遏(気血が詰まって滞り流れない、ピンインではqì xuè zǔ è)を結石が停滞し下行しない理由であると中医は考えます。気血を宣通させ結石を推動させることが結石の排出に寄与すると考えます。実際、理気(行気)活血薬の配伍が、往々にして良好な治療結果につながります。<o:p></o:p>
調理気血の薬剤の具体例としては、三棱(活血化瘀) 莪朮(活血化瘀) 川楝子(せんれんし 苦/寒 行気止痛) 鶏内金(破積軟堅行気 化堅消石)等は破積軟堅行気に作用し、赤芍(清熱涼血 祛瘀止痛) 牡丹皮(清熱活血涼血 退虚熱) 丹参(活血化瘀) 紅花(温経活血)等は活血化瘀散痛消腫に作用する薬剤です。<o:p></o:p>
気血が疏通(そつう:滞り無く流暢に流れる意味)すれば、湿熱も滞留せず、結石も排出が可能になるという理論です。そもそも湿熱が蘊結しなければ結石も形成されないとする理論になるでしょう。気血の中医基礎理論については省略します。あまりにも簡潔過ぎましたか?<o:p></o:p>
次回は尿路結石の攻補兼施論についてお話します。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
2014年6月10日(火)<o:p></o:p>