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尿路結石症 消堅排石湯(しょうけんはいせきとう)加減による治療 6(腎病漢方治療 377報)

2014-06-05 00:15:00 | 尿路結石症 漢方

 

80年代初頭の32歳男性でインポテンツを併発した尿路結石症の症例をご紹介します。<o:p></o:p>

 

患者:宋某 32歳 男性 工場職人 初診年月日1980216<o:p></o:p>

 

病歴:素体健康、肥満、2ヶ月来腰部の酸痛を自覚、気に止めなかった。突然214日、両側の腎区に絞痛出現。<o:p></o:p>

 

初診時所見:発作時汗出が止まらず、腎盂造影は受けなかった。小便は濃い茶の如くで、舌紅苔膩、脈滑実。<o:p></o:p>

 

西医診断:腎及び尿管結石の疑い<o:p></o:p>

 

方薬消堅排石湯金銭草(清熱解毒利尿排石、活血散瘀)50g 三棱(活血化瘀)15g 莪朮(活血化瘀)15g 萹蓄(利水通淋)20g 瞿麦(活血利水通淋)20g 赤芍(清熱涼血 祛瘀止痛)15g 牡丹皮(清熱活血涼血 退虚熱)15g 桃仁(活血化瘀 潤腸通便)15g 甘草(調和諸薬)10g 水煎、毎日2回に分服<o:p></o:p>

 

二診321日。2剤服用後絞痛がすぐに緩解;4剤服用までに、コウリャン大の結石が2塊排出された。さらに継続服用したところ、マッチ棒の頭大の結石が20余塊連続して排出され、両則の腎区痛は完全に消失した、但し腰両側の酸軟があり、小便色気。患者が述べるには、結石症を患ってから、性欲が減退し、勃起しなくなったと。<o:p></o:p>

 

中医弁証:湿熱が肝経に蘊し、(前陰は肝経の聚するところ)、肝腎陰欠、湿熱下注の証である。<o:p></o:p>

 

治法:補肝腎、清熱利湿<o:p></o:p>

 

方薬莵絲子(補腎陽)20g 枸杞子(補陰)20g 熟地黄(補肝腎養血滋陰、補精益髄)30g 山茱萸(補腎陰 収斂固渋)15g 龍胆草(清熱解毒燥湿 瀉肝火)10g 牡丹皮(清熱活血涼血 退虚熱)15g 柴胡(疏肝理気 清熱 升陽)15g 金銭草(清熱解毒利尿排石、活血散瘀)30g 黄芩(清熱解毒利湿)10g 生甘草(清熱)10g 水煎 毎日2回に分服<o:p></o:p>

 

三診410日。上方服用6剤、性欲及び性行為は全て回復、病は治癒したと告げた。<o:p></o:p>

 

ドクター康仁の印象<o:p></o:p>

 

尿路結石症のみならずインポテンツまで完全に回復させたのですから見事な治療結果でした。足の蕨陰肝経の経絡は、内踝上5寸から起こり睾丸や陰茎を巡ります。中青年で大酒を飲み厚味の肉食等を好む者の性欲不振、インポテンツの原因は殆どが湿熱蘊于肝経、湿熱下注が原因であると申し添えます。<o:p></o:p>

 

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201465日(木)<o:p></o:p>