日本人が中国人より半島人(南朝鮮人)に親しみを感じるのは、古代4~5世紀に半島からやってきた渡来人との血縁が少なからずあるからである。焼き物の須恵器、馬術、馬具、鉄の農機具(韓鋤や韓鍛冶と呼ばれる)をもたらし、古代倭国の支配者の力を強化し、そしてその支配者のほとんどは新しくこの時代に半島人からやってきた渡来人だった背景がある。5~6世紀には文字 儒教 仏教 医学 政治制度などを伝え、倭を大きく変えてきた。百済が滅ぶと(660年)、倭は救援の軍を送り、百済から逃げてきた渡来人に、歓迎した。
「続日本紀」(722年)によれば、飛鳥地方の住民のうち、多くは百済からきた渡来人だったと推定される記載がある。文武天皇から孝謙天皇までの記載第二十の中に「百済」という文字は69回出現している。(私の調査による。)日本人のルーツ云々を述べているのではなく、「混血」が進んだことは確かであろう。
韓流ドラマ 映画と私
トンイー(粛宗王時代の側室もの時代劇)、東医宝鑑を著した許浚「ホ ジュン」、宮廷女官チャングムの誓い、禧嬪張(ヒビン チャン)、冬ソナ 韓国語原題「????」「冬の恋歌」、シュリ(北朝鮮工作員と、韓国諜報部員との悲恋物語)、春の日は過ぎ行く原題:??? ??(ポムナルンカンダ)、グエムル-漢江の怪物(グエムル かいぶつ)これには腹を抱えて笑ったが、イルマーレIL MARE 時越愛 ???、ハリウッド版 イルマーレ等、私は共感を持って観たし、ドラマ中の韓国音楽は何の抵抗も無く、自然の景観には親近感を持った。医師であることから許浚「ホ ジュン」と宮廷女官チャングムの誓いには大いに時間を割いて観た。
そして 自らの漢方市民講座のブログにも
http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/cat10317277/
http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/cat4423766/
などで許浚を紹介し、2007年2月8日に「レタスの安眠効果の「ネタ元」はやっぱり「チャングム」? で「宮廷女官チャングムの誓い」を紹介した。少し長くなるが興味のある方は同年2月のブログをご覧ください。
http://kojindou.no-blog.jp/happykanpo/2007/02/
医学、医術の発展は、先人の知識 経験の伝承によることが大である。したがって、許浚やチャングムが中国の医書から学んだことは当然だ。同じ組成の中国の処方を名前を変えただけにするといった許浚のいわば「パクリ」も当然の成り行きであろう。私の「内傷発熱論」「虚熱論」がそのままハングルに訳されて、「パクられた」のも、当初は憤慨したが、後で思い返せば「中国で学んだ私の論」から、同じく「中国から伝わった朝鮮での医学」に関与する人間がパクリを行ったのであるから、元の中国に戻ったといえなくもない。
それにしても人気「韓国ドラマ」の俳優のアクションは大げさで、あるときは京劇風、あるときは日本の漫才風であり、もう少し工夫が必要だと思うがいかがであろうか?
最優先事項
英語の priorityプライオリティーpriorityはprior to~(~に先立って)の名詞形であり、優先順位、優先順、また、優先権、先取権を意味する。
ビジネス用語では、「優先順位」の意で使用する場合は、その度合いを「高い/低い」で表現する。「プライオリティーが低い」とは「優先順位が低いので、後回し」を意味する。業務のプライオリティー(優先順位)を見極める。の類はよく耳にする表現である。ところが「プライオリティーは私にある」というような表現の場合には、「私が誰よりも時間的に早く発見あるいは達成した」という意味の学者、研究者の用語となる。最近の韓国にはこういうプライオリティーを無視する発言が対中国に対しても行われている。「プロパガンダの論理」に近い発言はいかがなものであろうか?
政治用語としての「優先事項」は英語ではpriority matter単にpriority目的としての対象はpriority objective 最優先事項matter of the highest priority(highest priority はtop priorityあるいはfirst priorityともされる。
メドベージェフ首相
度重なる中止要請にもかかわらず、7月3日、ロシアのメドベージェフ首相北方領土の国後島に入った。5月に発足わずか2ヵ月後のプーチン政権の新閣僚を同行させてである。日本政府の訪問中止の要請は完全に無視された。北方領土はプーチン政権にとって北方領土はpriority objectiveであり、実効支配を強調する最優先事項matter of the highest priorityの一つであったからだ。
最優先事項を間違えた可能性が高い李明博(イミョンバク)
日本側の上陸中止要請を無視し、10日に李明博竹島に上陸し、「悪い戦争を起こして真摯(しんし)に謝るべきなのに、日本が謝罪しないから問題が解決しない」と日本を強く批判した。14日には、天皇陛下の訪韓に言及し「韓国を訪問したいのなら、独立運動で亡くなった方々に対し心からの謝罪をする必要がある」と述べ、15日には、日本による植民地支配からの解放を記念する光復節67周年記念式で演説し、旧日本軍の従軍慰安婦問題について、「人類の普遍的価値と正しい歴史に反する行為」との認識を示した。さらに、慰安婦問題は韓日間の問題にとどまらず戦時下の女性の人権問題だとした上で、日本政府の責任ある措置を促した。67回目の光復節を迎え、大韓民国が堂々と先進国の隊列に加わったことを確認する」と述べた。国内事情もあったに違いないが、すでに実効支配している(先取した)竹島に上陸し、さまざまな発言をした李明博(イミョンバク)であるが、すでに政治決着をみている事項を蒸し返し、大政治家の如き行動発言を取ったことは、現在の日韓両国の優先事項を無視し、結果として、彼が狙ったわけでもない?最優先事項である「両国民のナショナリズムに火を注ぐ」結果となりつつある。日本流で言えば「大人気ない」という形容がピッタリと当てはまる。
一連の事件は大半の日本人にとっては「コケにされた」という屈辱とそれに対する憤慨を撒き(巻き)起こした。戦後、あれほど嫌うようにと日教組によって教育された「大日本帝国陸海(空)軍」の威光は地に落ち、「日米同盟」も基盤が崩れ始め、再びあの「大日本帝国」の再来を望む声が日本国民の中に生まれ出している。
本日の「漢方市民講座」
火病(ファビョン)
精神的ストレスが原因となる一連の症候群をさす。怒り、悔しさなどの感情などを長く胸にためていると発症する。アメリカ精神医学会が出している精神疾患のマニュアルと診断の手引きに「Hwa-byung」という病名で記載され韓国固有?の病で、「憤怒症候群」とされる。ファビョンの原因は、夫との確執が最多で半数に近く、次いで経済的な問題、姑など夫の家族との確執、育児の悩み、実家の問題、その他の順である。
症状は胸、心臓の周りに熱感があり、逆に手足が冷たい。顔の火照り感、唇の乾燥、いわゆる梅核気と称される喉元の痞え、頭痛、動悸、消化不良、めまい、手足のしびれである。病状が進展すると、高血圧、不眠症や、慢性胃炎や胃潰瘍、慢性の頭痛、高音性、あるいは響くような耳鳴りなどを併発するようになる。急性悪化は感情のコントロールを失うことがきっかけとなる。
中国医学では「肝鬱化火」「心火上炎」「火性炎上」「痰熱上犯」「心失滋養」「心神不安」などの漢方用語を用いるが、それぞれが独立疾患ではなく、いわゆる虚実弁証に基づく病因論も含めた疾病の弁証(診断)に用いられる用語である。それぞれの弁証により方薬が異なる。
八月十九日 記