毎年恒例、ダンエレクトロのニューモデルが発表された。しかしながら、今の気持ちを正直に記すならば、今回はなかったことにしたいくらいである。
2016年のニューモデルは3種類ある。まず最初は59M SPRUCE。
このモデルはトップをメゾナイトではなくスプルースにするという掟破りを犯しているばかりか、リッケンバッカーのキャッツアイのようなサウンドホールが穿たれている。用意されたボディカラーのラインナップも首をかしげるようなものばかりである。
次はThe64というモデルであるが、これは要するにモズライトのコピーなのであって、ダンエレクトロのロゴを冠するようなものではない。
正直、これをニューモデルとして出してくるとは、想像の斜め上を行くどころではない。
そんなこんなで、新年早々から気分が悪くなってしまったのだが、唯一の救いは最後のモデル、59DC BASSがようやくリイシューされたことだろう。
このベースはファット・マイクのファンならずとも、再発を望んでいた人はたくさんいたのではないかと思う。カラー・ヴァリエーションが豊富にあればさらによかったのだが。