勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

春の息吹

2008-01-05 23:56:20 | Weblog
 本格的な寒さはこれからというのに、早くもほころびはじめた数輪の紅梅が陽光に輝いている。通りすがりの年配の方、「毎日ここを通るけど、元日には一輪だったのに、もうこんなに咲いたよ、今年は早いねぇ」。そう言って立ち去った。

◇ 梅 ◇

火事を見に
土手にのぼったら
火事は川のむこうの村だった
こたつの中の炭火のように
そこだけが赤く
音も人の声もしなかった

闇の中に腰かけていたら
どこからか
花の匂いがしてきた

-星野富弘さん-


 冷たい川風が頬を刺して通り抜けた。年が明けたばかりの墨田公園の片隅にある梅園。冬来たりなば・・・というけれど、移ろい行く季節の足音は、着実に歩を進めている。そこだけが赤く燃えるような紅梅の香りに、時の流れの速さを感じる。春遠からじか。