勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

青白対決

2008-01-27 23:36:59 | Weblog
番数も取り進みましたるところ
かたや白鵬、白鵬
こなた朝青龍、朝青龍
この一番にて千秋楽にござります
 何かと話題の多かった初場所千秋楽は、横綱同士の相星対決となり、結びの一番に最大の注目が集まった。どちらも譲らぬ手に汗握る熱戦の末、白鵬が力強く朝青龍を投げ飛ばし、どうだと言わんばかりの形相に、思わず拍手。溜飲を下げた。
 蹲踞(そんきょ)の姿勢や四股踏み、塩まき、仕切りなど、相撲特有の儀式がある日本の文化は、「はっきよい」或いは「はっけよい」の行司の掛け声で取り組みが始まる。「はっきよい」とは、発気揚々の意で、気を発して戦えの意味だという。
 あらゆる勝負事は、号砲や笛など、第3者による合図で始まるのが当たり前。しかし相撲は違う。「構えて、まだまだ」や「見合わせて」「油断なく」「待ったなし」などの行司のかけ声はあるものの、お互いが呼吸を合わせて立ち上がる。外国人から見て、これは絶対にあり得ない不思議な事なのだそうだ。
 立会いの妙に代表され、生身の身体と身体がぶつかり合い、勝負も早い相撲は、礼を重んじ、様式美に支えられた、高度な精神の文化でもある。だからこそ、しごきと称する虐待や、横綱としての品格が問われるのだろう。

 未だにその連勝記録が破られていない名横綱双葉山が、69連勝で途切れたとき「われ未だ木鶏(もっけい)たりえず」と言ったそうだ。木鶏とは、強さを外に表わさない最強の闘鶏に例えられる、木製のにわとりのこと、とある。日本人力士の奮闘と、僕が応援する、小さい身体で頑張る豊ノ島関の来場所の検討を願う。