活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

観念と事実9

2020年04月08日 | 法理

「無明」を取り除くにはどうするかというと、「此の物(自分自身)」には元来、条件は無いのですから、その条件の無い「此の物(自分自身)」に「自我を認める」と、どうすることも出来ないことになるのです。

 

ですから今度は逆に「人間(にんげん)の本質というものは本来固定した何も無いものが自分の本性(ほんしょう)であるということだ」と確定するのです。

これを「信決定(しんけつじょう)」といいます。

 

今度はそれを人生(生活)に対して自由により良い方向に「縁」をつくるのです。

「方向転換」をすればよいのです。

 

人間(にんげん)には「精神生活」をいう不思議な働きをする道具が具わっています。

 

それを上手に使うと、さきほど述べたような「道理」を理解することが出来るのです。

 

それが人間(にんげん)の「智慧、自覚」です。