活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

原因・結果3

2019年12月16日 | 法理

ところが、私たち衆生はどうしても「無い」ものを「有(在)る」と認める

「我見」というものが中心になって「善悪(是非)」を比較して見るという習慣が

付いてしまっているために、人の考えとして悪いものを無くしてしまえば

後は善いものだけが残るだろうという考えになりがちです。

 

ところが、対照として善悪が有(在)って、悪いものが無くなれば当然対照

になる善もありませんから、一方(悪)が無くなればもう片方(善)も無くならないと

いけない訳です。

 

おシャカ様の考えというのは、全て「結果」からものを見て説いています。

 

ですから、「結果に未だ到らない者が、おシャカ様の教えだけ見て分かったとか

分からないとかということを言うのは本当は有り得ないこと」なのです。