活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

分かるということ(道とは)2

2018年04月07日 | 法理

「花を見て花を見ず」という教えがあります。

説明を加えると、ここに花が在るとします。

花は花を見た瞬間には花でも何でもありません。


花は見えませんし、色も分かりませんし、自分の好みに合う合わないという

感情も何も最初は起きません。


ほんのわずかの間に、九百回もの消滅が在ると仏教では説いています。

人間(にんげん)の目ではとてもその変化を見ることは出来ません。


ですから、「一切のものが何時も同じ状態であるということが有り得ない」

ということです。


ところが、私たち衆生は花を見た一瞬に自分の考えというものが働いて

その花とは全く関係なく「自分の判断材料の花」と見てしまうのです。


そして次から次へと「花とは無関係の感情」が出て来るのです。