今日もきのこ 観察日記

野山を散策したときに見かけたきのこ、草花、虫などを書きとめておきたい。いろいろ教えてください。

やはり心残りはなめこ・・・(2) 2009.11.22.

2009-11-28 19:33:05 | Weblog
 翌朝、目を覚ますと、窓の外は霧に覆われ、ぼんやりと周囲の木々が見えるだけだった。8時半からの朝食に間に合うように起き上がり、食堂へ行く。







 食事をとりながら、外を眺めると霧は晴れ始め、青空が見えてきていた。部屋に戻り、荷物をまとめて出発する。その頃にはすっかり晴れ渡り、晩秋の風景が広がっていた。









 紅葉で色づいた山、葉をほぼ落とした銀杏の木、そして柿。この時期、柿が沢山なった木を見掛けるけれど、どれだけの柿が食べられるのだろう。不思議。









 昨夜、ビールを飲みながら今日はどこへ行こうかと考えていた。前日、散々だったので、もう、なめこは遅すぎるのかもしれないとも思っていた。今日は浜坂でカニ祭りがあるらしい。まず、そこに行って昼飯を食べてからOノ山を西から登ってみることにした。日本海側はもう雪で勝負にはなるまい・・・。




 浜坂への道は混んでいた。こんな田舎道が何故?という感じだが、カニ祭りのせい?浜坂港には沢山の車とヒトが溢れていた。













どうも、到着が遅れてカニ汁のタダ券を貰い損なったようだった。沢山のテントが並んでいて、そのどれにも多くの人が並んでいる。なかなか理解できなかったが、カニうどんとイカ焼きの食券を買い、それぞれのテントの行列に並んで昼飯にありつくことができた。



 蟹はというと・・・







相変わらず、高いね・・・



 その後、海岸の黒松林をうろつく。ひょっとしたら松露でも出ているかと思ったのだ。でも・・・・








普通のホコリタケではないだろう・・・エンジ色がかったホコリタケ?



 その後、国道9号に出て、途中で若桜方面に南下し、西側からOノ山を登る。ブナ帯に入ってから車を降り、川沿いの谷を登ってゆく。クマ出没の看板が出ているが、構わず進むと道は消えけもの道のようなものが続いている。谷の傾斜はかなり急で、気をつけないと滑り落ちそうだ。



 その谷に突き出たようにミズナラの立ち枯れが何本かあり、何年か前にその立ち枯れからナメコやムキタケが出ていたのだが、今は養分をきのこに抜き取られ、ただの枯れ木になっていた。しかし、その周囲にはまだ、なめこが出ているものもあった。





久しぶりのなめこ




 山の西側は昨日、雨はなかったのか・・・なめこが乾いている。そして、少し、遅めか・・・。しばらく谷を進んだが川沿いの斜面には他にはなめこは見つからなかった。


 最近、諦めが早いというかすぐ気持ちが折れてしまう。もう、帰ろうかと戻りかけた時、何かがあると同行者がいう。その方向を谷から見上げると、細めのブナが続いていて、その根元をオオイワカガミが覆っている。





ブナ林とオオイワカガミの斜面




 そして、さらに上を眺めていると随分と上のほうに・・・・・








左上部に注目・・・



 何かが木から出ているように思えた。その木はまっすぐ伸びてはいない。ブナ林に混じって生えていたミズナラだろう。かなりの急斜面で、確かめるために登るのには、少々、躊躇したが、行かぬわけにはいくまい・・・








見事なまでに特大のナメコが木の根元から上まで出ている・・・。



 オオイワカガミを踏みしめ・・・、本当は踏まずに上りたいのだが・・・、オオイワカガミの生えている所だけが登れるところで、それ以外は草もほとんど生えていなくて登りようがない・・・、そのミズナラの上まで登り、斜面にわずかに生えた細い木に掴まりながら根元に到着した。




 途中、足が滑り、2度ほど斜面の細い木に片手でぶら下がったことがあった。あの時、木が折れていたら・・・、抜けていたら・・・そう思うとぞっとする。



 そのミズナラは根元からほとんど水平に幹を伸ばし、途中から上に幹を曲げて生えていた。冬に積もる雪のせいなのだろう・・・。その水平に伸びた幹の上でバランスをとりながら・・・掴まるものがないから・・・ナメコを剥がしてコンビニ袋に入れる。




     



じっくりと写真を撮りたいのだが、幹の上に乗りながら片手にコンビニ袋を持ち、写真を撮るのは難しい。ボケボケで御免なさい。






木の下のなめこを撮ろうと思ったが・・・滑り落ちた・・・。川まで落ちなくて良かったなぁ・・・。




 今度こそ・・・






傘の径は10cmを越えている・・・


 一つ目の袋はすぐ一杯になってしまった・・・でも、手に持つ余裕はない。袋の口を縛り、左手首に持ち手を通す。次の袋を取り出し、剥ぎ取っては入れる。採れる範囲のなめこは袋2つに何とか収まった・・・。



 目の前には今まで採ったなめこの何倍ものなめこがあるというのに、届かない。少しでも無理をすれば、はるか下に流れている川まで滑り落ちるだろう・・・。



 二つ目の袋も口を縛り、今度は右手首に持ち手を通した。さて、諦めて戻るか・・・・。立ち枯れのミズナラの木の下はえぐれたようになっていて、オオイワカガミも生えていない。掴まるものがないので、一度足を滑らせたらおしまいだ。斜面は土で、岩ではないから滑って落ちたとしても多分、死ぬことはないだろうけど・・・。両手に2kg弱ずつの重りをぶら下げた状態で急斜面をまた登り、オオイワカガミの所まで戻り、下って、何とかけものみちに戻れた。周囲には他にも何本かのミズナラの立ち枯れがあり、なめこも出ていたが、近づけない・・・届かない・・・。







残してきたなめこ達よ・・・



 まあ、良く無事で戻れた・・・。帰り道・・・





クリタケ老菌?






赤い実




 これは、何故か来る時は気が付かなかった・・・。





なめこ



なめこがびっしりと付いている。そして、一見、目の前にそのなめこは見えるのだが・・・、ミズナラの立ち枯れは急斜面に立っていて、その根元には近づけないのだ・・・。見るだけ。ピンボケで御免。雨が降ってきて手持ちでは写真が撮れない状況・・・。



 車に戻りながら写真をそれでも撮る。




    
左:ブナの倒木に出た不明菌(傘径1cm弱)
右:ムキタケ





アシナガタケ? のわりに傘が白い・・・




 何とかなめこを収穫して、3時間のドライブの後、帰宅。






ああ、疲れた・・・。でも、良かった・・・。

 
コメント (4)
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