夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

思いがけず

2016-01-21 23:53:05 | 日記
昨日は、歌書類の閲覧・調査のために、米子市街地からやや離れた所にある、八幡(はちまん)神社を訪れた。
ここの宮司さんは、山陰地方の研究会のメンバーであり、参加されるだけでなく、同社所蔵の文書などを積極的に紹介してくださる。
私も、以前から和歌関係のものを見せていただけるよう依頼していたのが、今回叶っての訪問となった。


八幡神社は、江戸時代には鳥取藩内で第二の社格を誇る神社だったそうで、宮司は「御社帳」などを実際に見せながら、社の来歴を語ってくださった。昔は神社が祭祀祭礼の場所というだけでなく、学問所や文書館、文化センターなどの役割も担っていたことがよくわかる内容だった。

今回の目的だった歌書類については、版本がメインとはいえ『古今和歌集』『百人一首聞書』、『和歌呉竹集』などを見ることができた。
門脇重綾『蠖園集』の版本もあったので、開いて見ると、薄様の紙に書かれた手紙が出てきた。詳しくはまた後日調べることにするが、おそらく重綾自筆の手紙と思われる。
内容やどんな由来で同社に伝わったかなど、明らかにできるのを楽しみにしている。