夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

研修旅行 その2

2014-04-18 23:36:59 | 日記

今回の研修は、香川県にある小豆島で行われた。
入学間もない新入生たちに、研修で学校の規則や集団行動のルールについて教え、レクリエーションを通して団結力を養わせるのが目的である。
挨拶・礼儀や集合・整列の仕方といった、高校生以前の基本的な作法についても指導する。
ここで手を抜くと、後から生徒の問題行動や生活習慣の乱れといった形で、そのツケが回ってきて、3年間苦労することになるので、どの教員も一所懸命である。
ただし、生徒たちは、ハードな研修の中でも、スポーツで汗を流したり、休み時間に仲間と語らったりすることに、楽しみを見出している様子だった。
とりわけ彼らがいきいきとしていたのは、やはり食事の時間である。食べることにこれだけ夢中になり、幸せそうにしている姿を見ると、なんだか羨ましくなる。
夕食のときは、教員と生徒とではまるっきりメニューが違い、私たちは旅館の会席料理のような感じで、正直……だった。(出された食事に不平を言うのは、社会人としてNGなのだが、そのくらいガッカリしたのだ(泣)。)

一方、生徒向けメニューは、小豆島の特産品をふんだんに使った料理ばかりで、他の先生方も、我々も生徒と一緒にこちらを食べたかったと言っていた。
大きな厚切りの豚ステーキ。若鶏の唐揚げと、ブロッコリーなど野菜の付け合わせ。ファルファッレ(蝶の形をしたパスタ)にインゲン、人参など茹で野菜をオリーブオイルで絡めたもの。小豆島はオリーブの名産地で、明治時代に日本で初めてその栽培に成功したらしい。
これも島の特産品の手延べそうめんに薄切りタマネギなどを加え、お酢のつゆをかけたサラダそうめん。タケノコとワカメの煮物。

生徒は肉ばかり食べて、後の3つはかなり残しているので、
「近頃の若い者は、味覚がなっとらん。」
と悪態をつきつつ、テーブルに乱入して勝手に食べさせてもらった。とても美味しかったので、彼らにもっと食べるよう促したのだが、
「タケノコはあまり…。」
「そうめんの味付けがいまいち…。」
といった反応で、煮物や酢の物のよさが、この年頃だとまだあまり分からないのかなと残念だった。

2日間、写真のようにぐずつきがちの天気だったが、雨の影響は少なく、充実した研修旅行となった。