おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

東北紀行/大内宿 本家扇屋

2013年01月29日 | 旅(国内)
先に言っておきます。長文です^^;


平泉を後にして向かったのは
会津若松から日光街道を南下した大内宿。
1640年に整備された宿場町であり
かつては交通の要所として大名行列も闊歩したそう。
しかし明治に国道が整備されると
主要のルートから逸れてしまったため
繁栄の歴史は幕を下ろしてしまったようです。
それ故に荒らされること無く街並は当時のままに保存され
現在では国選定重要伝統的建造物群保存地域の指定を受け
年間120万人の観光客が訪れる街になったとか。
「売らない・貸さない・壊さない」の住民憲章により
今でも美しい茅葺き屋根の家屋が軒を並べます。


しかし訪れたのは極寒の真冬。
20年前のガイドブックで魅了された
天井から鰊がぶら下がっている山形屋さんは
豪雪のため店じまいしているとのこと。
山形屋さんに「本家扇屋さんなら開いてるよ」
とお伺いして早速予約を入れました。


国道から逸れてガチガチに凍結した山を登り、
ようやく到着したのは7時半過ぎ。
遅くなったことを詫びると
「だ~いじょ~ぶだぁ~」と女将。
ををっ!志村けんの「だいじょうぶだぁ」の
本家本元・ルーツを聞いた気がする^^
早速夕食にしていただきました。





岩魚の塩焼き

遅くなることを予め伝えてあったので
2時間かけてじっくり焼いてくださっていました。
頭から尻尾まで全部食べられます。




馬刺

会津若松の特産品なんですね。
長野と熊本だけかと思ってました。
ニンニクの効いた南蛮味噌でいただきます。
霜の降ってない身が美味しいわ。




こづゆ

会津若松の郷土料理です。
お祝い事やお正月などには必ず食べるそう。
スタンダードなレシピは帆立で出汁をとりますが
扇屋さんのは煮干しの味がした気が。。。
ちくわの味も強いのかな?
家庭的な味わいです。




菊の酢の物

福島でも食べるようです。
酢はかなり甘めでした^^;




筍饅頭

麺つゆ風の味がしましたが
民宿料理ですから。




そばの実雑炊

蕎麦の実のツルンとした食感が好き。




蕨の生姜煮

塩漬けの蕨を戻して生姜で煮たもの。
やっぱりここも雪深いから
山菜を保存して冬ごもりに備えるのですね。
女将さん「麺つゆで煮ただ」と。
麺つゆ大活躍らしい^^;




蕨の醤油煮




茶碗蒸し



すいとん




こでらんに

福島の方言でこたえられない、最高、という意。
かなりフルーティーな無濾過生原でした。



なじょすんべ

ごきげんいかが?的な意らしい。
こちらもかなり濃厚でしたが
「こでらんに」よりは飲めました^^;


囲炉裏端でお食事しながら
女将としばしお話しました。
かつては賑わった宿場町だけれど
国道ができてからは陸の孤島。
先人達が不便な生活に一生懸命耐え
大切に守ってきた街が今あるからこそ
観光客が多数訪れる街として活気が戻り
今私達が生活していける、と。
ご先祖様に心から感謝して
この街を自分たちの手で守っていくつもりだと、
終始笑顔を絶やすことなく
流暢な会津弁で語ってくれました。

翌日ご親族のご葬儀があるということで
朝ご飯は7時半から8時半の間にとってね
とお願いされましたが
ご親族がお亡くなりになってからは
お勝手仕事や弔問客の迎え入れなど
何日にもわたってお手伝いしているらしいです。
集落のコミュニティが強固なんですね。
訪れた日も近所に住むお孫さん達が泊まりにきていて
宿は子供の笑い声に満たされ賑やかでした^^
今や忘れ去られようとしている
日本の絆たるものを垣間みた気がします。


さて、朝ご飯へ。







芋茎のお味噌汁

芋茎、だーいすき^^
シャキシャキの食感と
素朴な草の香りがたまりません。




自家製納豆

女将手作りの納豆です。
お醤油だと糸が引かないので
塩をかけてくれたみたいですが
塩の量が半端でない。。。
はじめ、例の粉かと思った^^;
納豆は美味しかったけれど
喉の渇きといったら、砂漠のよう(笑)




漬け物

美味しいけれどかなりの塩分。




青菜

胡麻ドレッシングかな?



女将の人懐っこい笑顔と温かさに癒され
昔ながらの日本家屋と火燵で寛ぐことができ
月並みですが故郷に帰ってきた心持ちになりました。




お世話になりました!


本家扇屋
福島県南会津郡下郷町大字大内字山本36
TEL/ 0241-68-2945

到着時はとっぷり日が暮れていて
見られなかった景色を堪能。





道路も茅葺き屋根も真っ白。




山を登った先にあるお寺から。

受け継がれ守り続けられている街並。
美しいですね、とても。
人は一人では生きて行けない
そんなことを思わせてくれる情景でした。



さて、会津若松市街へ向かいます。

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