おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

江戸蕎麦 ほそ川

2013年05月31日 | 蕎麦
憧れの江戸蕎麦をいただきにあがろうと
両国にある「ほそ川」さんへお邪魔しました。
お店へと向かう道中

「何食べようかな~。やっぱり天ぷら?
ビールと日本酒も飲んじゃおうかな~」

なんてモクモクと妄想を膨らませ
暖簾を勢い良くかき分けて入店しました。



江戸蕎麦 ほそ川

開店から5分経過しただけですが
店内には沢山のお客様がいらっしゃいます。
私は大きなテーブルで相席となりました。
良かった、待たずに座れて^^と
お品書きを手に取ろうとした時に
ある事を思い出してしまったのです。



お金おろすの忘れた(号泣)



急いでお財布の中を確認すると


2500円しか入っていない(号泣Part2)


何も食べられない訳ではないけれど
満足に食べようと思ったら到底足りない金額。
退店しようかどうか悩んだけれど
戻ってきた時に行列ができてたら…
と懊悩した末、留まることに決めました。







まずビールも日本酒も天ぷらも却下

せいろは確定として
あと食べられるのは追加せいろか
冷やかけか、かけそばだけか…
漢字で書いてあるから
1,050円が1,500円に見えてしまう。
1,500円だったらアウト!
500円分身体で払うしかないではないか。
あっ、お皿洗いとかでね^^;
50円は消費税だよね、どう見ても十だよね、
と指で何度もなぞって確認し
意を決してせいろとかけそばをオーダー。

周りを見渡すと皆さんは
美味しそうな穴子の天ぷらを頬張ってます。
『梅雨が近いし穴子も美味しくなる頃…
お金さえ持っていれば私にだって食べる権利はある。
とほほ…お願いだからちょっと頂戴。』
と心の中で独り言をつぶやきまくり、
きっと卑しい目をしていただろう私の前に
せいろが運ばれてきました。




せいろ




相変わらずハンサムな表情をしていますね~。


こう見えて十割蕎麦なんです。
細川氏が数百軒の農家に足を運び
ようやく納得できた蕎麦の実を
その日に打つ分だけ挽くというこだわりぶり。




中太に打ち揃えられ
つやっつやに輝きを帯びております。
見るからに美味しそうですが
もちろん期待を裏切らない美味しさ。
しなやかな筋肉を思わせる弾力があり
噛むと爽やかな蕎麦の香味が広がります。
鼻から息を抜くと穀物の甘みが際立ち
舌に旨味が残るという展開。
許されるのならずっと食べていたい。


そして蕎麦汁も秀逸なのです。
出過ぎたものがないのに
きちんと存在感を残すバランス。
節の酸味は殆ど感じられず上品です。
凄いな~。




蕎麦湯

どろっとしたタイプ。
もう少し濃度を押さえてもらって
蕎麦汁の味を楽しめたら尚理想的。





かけそば

かけ出汁の返しは薄口醤油ベースで
やや味醂の存在感を強く感じるもの。
ですが、こちらも綺麗にまとまってます。
お蕎麦が若干粉っぽく感じたのは
かけそばという特性ゆえでしょうね。
薬味は別盛りで供されるので
最初はお蕎麦へ神経を集中していただき
後に薬味で変化を楽しむことができました。

飽くなき探究心とセンスを感じられられる
江戸前かつ男前なお蕎麦に感銘を受けました。
非常に美味しかったです。ご馳走様でした。


かけそば出汁を最後の一滴まで飲み干したところ
滝のような汗が流れてきました^^;
1,500円だったら…という不安から滲み出る
へんな汗と相まってしばらく止まらず
ハンカチでパタパタ煽ぎつつ拭き拭き。
お会計はピッタリ2100円也。
良かった。。。


大金を持ち歩くのが苦手なので
少人数の諭吉さんしか帯同しない私。
しかしお蕎麦屋さんはカード払い不可なところが多いので
今後は暖簾をくぐる前にチェックを怠らないようにします。
穴子の天ぷら食べたかった。。。ううっ。


江戸蕎麦 ほそ川

手打蕎麦 まるやま

2013年05月30日 | 蕎麦
所用で東京に行く機会があったので
東京インターから中心部に向かう途中で
代田橋の「手打蕎麦 まるやま」さんへ伺いました。



手打蕎麦 まるやま

甲州街道沿いにひっそりと佇んでます。
以前は大衆蕎麦屋として親しまれていたそうですが
現在のご主人が蕎麦打ちを独学で学び
蕎麦専門店にされたそう。




お品書き

この日は暑かったのでまずはビール^^:




お通しの鴨の燻製

お値段は100円だったかな?
お支払いすると2種から選べます。
もちろんお断りすることも可能。
良心的ですね^^




玉子焼き

少し甘めの江戸前風。出汁も効いてます。
卵5個分あるんじゃないかしら(汗)。
かなりお腹がいっぱいになりました。



お蕎麦は田舎とせいろの二種盛りをオーダー。



せいろ

在来種をなるべく粗く挽いて使うのが信条らしいです。
粗挽きにこだわりすぎるのもなぁ…と思いましたが
その粗挽きがまさに功を奏していました。
ナッティで香り高いのに思いのほか喉越しは繊細。
嫌みのない甘味が後を引くお蕎麦でした。




せいろ用の蕎麦汁

出汁が効いて返しは上品。
キレがよく澄み切った味わい。
私の好きなタイプです^^



田舎せいろ

太打ちでワイルドな色が印象的ですね。
噛むと歯を押し返すような弾力。
そのままでは弱かった香りですが
食べ進めると香りのカプセルが弾けるように
鼻孔を満たしていくのが分かります。
穀物の甘みも徐々に重なっていき
こちらも長い余韻を残します。
在来種は小粒で粘り気が強いと言いますが
このモチモチ感はその特徴なのでしょうか?
総合的にバランスがよくとても美味しかったです。




田舎用の蕎麦汁

やや甘みの主張を感じる返しと
濃く出した節の風味がガツンッと来ます。
せいろには合わないと思いますが
田舎せいろにはしっくりとくる。
計算し尽くされているのですね。
蕎麦の特性が全く違うから蕎麦汁も2種…
当たり前のようであって
なかなか叶えられないものです。




薬味



蕎麦湯

澄んだナチュラルタイプでした。
せいろ用の蕎麦汁に注ぐと
このままかけ汁にしてもいいのでは?
という程完成度の高い味わいに。


いやはや、美味しかったです。
お昼のピークとあって
お蕎麦が出てくるのには時間を要しましたが
テキパキと厨房内で大将を補佐する女将さんと
明るく物腰の柔らかいお給仕さんを見ていれば
イライラすることもありませんでした。
ここ、重要ですよね^^


蕎麦へ傾ける情熱、女性陣のホスピタリティ…
常連さんに愛される所以が分かった気がします。
またいつかお邪魔したいと思います。
ご馳走様でした!


手打蕎麦 まるやま
東京都杉並区和泉1-2-3
TEL/ 03-3321-1478
営業時間/ 11:30-15:00 18:00-21:00
定休日/ 木曜日・水曜日夜

春の徳山鮓合宿/その2

2013年05月28日 | 旅(国内)
沢山食べて飲んでお話しして
倒れ込むように眠ったら
朝食予定時間まであと僅か!
焦って身支度をし、
お酒が残り気味の気怠い身体を引きずり
朝食会場へ向かうと
余呉湖の幸が待ち受けてくれてました^^
お酒が残ろうが何だろうが完食する所存(笑)。




氷魚の水炊き

氷魚は鮎の稚魚。
自家製のポン酢につけていただきます。
小さいのに肝の苦みがちゃんと鮎。
贅沢な食べ方ですね~。
この煮汁、再利用できないのかしら…?





小鮎煮

浜名湖の小鮎を炊いたときもそうだったけど
この赤い筋は火入れすると出るのかな?
甘辛く炊かれた上に花山椒でアクセント。
この時期ならではの組み合わせだわ。





なんだっけ…覚えてない^^;





鮒とコゴミを合わせたもの

かなり鮒の香りが強いです。
実は鮒があまり得意でない私。
少々厳しかった…。スミマセン。





梅干し・花山椒・イサザ

ご飯が進む取り合わせ。
梅干しが酸っぱくて目が覚める^^





葉わさび醤油漬け

大好きな一品です。
キリッとした醤油使いで美味しいわ。
葉わさび、今年は沢山食べたなぁ。
まだ冷蔵庫にあるけど。





鮎の塩焼き

きれいな仕事ぶりですね。
家ではこうはいきません。
鯵でもなく鮭でもなく
朝から鮎、贅沢だわー。




ご飯

ツヤツヤに炊き上げられてます。
口に含むとハラッと解れて
噛むとあっさりめの甘みが広がります。
日本人として産まれてよかった、と思える瞬間。
中には4杯平らげているメンバーもおりました(笑)





スッポンの茶碗蒸し

朝から精がつきますね。
スッポンの旨味が凝縮され
本当に美味しいの!
スッポンの出汁、最強…



あとは鮒のアラが入ったお味噌汁。
やっぱり鮒そのものはキツいかも。
鮒と鯉、最近まで食べられなかった私です。
どうぞご容赦くださいまし。




食後はウッドデッキでコーヒーブレイク

前日の悪天候がウソのような晴天!
ゆっくりとコーヒーをいただきまして
取り留めもないお話をした後は
お宿から少し下った薮で野蒜狩り。
何処へ行っても山野草摘みを忘れない。
最近歩く時、下ばかり見てる気がする(笑)



今年は湖の旬が少しずつ遅れているらしく
鮒がようやく揚がり出して
天然鰻はまだ気配がないとのこと。
天然鰻と花山椒の組み合わせに
アドバルーンのごとく期待を膨らませていたため
シュンと萎んでしまいましたが
看板メニュー・山菜・スッポン・熊と
様々な山の幸をいただくことができ
結果として大満足いたしました。
鰻はまたリベンジすることにいたします。


ご馳走様でした!



春の徳山鮓合宿/その1

2013年05月27日 | 旅(国内)
GWも終わりしっとりと雨降る週末
またまた徳山鮓さんにお邪魔しました。
今回も楽しいメンバーで合宿。
飲み過ぎないように注意しなければ^^;




雨の徳山鮓

到着するや否や展望風呂でひとっ風呂。
雨の余呉湖も趣がありますよ~。

夕食の時間まで待てない面々は
大部屋でビール片手に談笑タイム。
浴衣で車座になってお喋りできるのも
合宿の醍醐味ですね♪


さて、お待ちかねの夕食タイム。



七本槍特別純米

まずは地元のお酒で乾杯!




鮒の胡麻和え

鮒のクセが胡麻で中和されてます。
最近山野草料理を手掛ける機会が多いですが
胡麻ってクセを上手くまとめられる素材だと
改めて思った一品です。




鯖の熟れ鮓

今回は少し漬かりが浅かった気がしますが
美味しいことに変わりはありません。
しっとりと浮いた脂の旨さといったら…
日本酒が進んで仕方がありませんね^^
鯖・LOVE !




鮒の鮒の子まぶし

こちらはけっこう鮒の風味が立ってます。
子のプチプチ感が凄い!
食感と野趣が楽しめる一品でした。




コシアブラの天ぷら




ユキノシタとウド




コゴミ




タラの芽とリョウブ

どれも質の良い油でカラリと揚げられ
素材の味が活かされていて美味しいわ。
芽吹きの春を堪能させていただきました。




小鮎と酢味噌・花山椒

余呉湖で一生を終える小鮎。
小さいながらも肝の苦みや
川魚ならではの香味が楽しめます。
花山椒の爽快な香りも素敵。




熟成からすみ

シルクのようななめらかな舌触りと
歯にまとわりつくネットリ感は流石です。
私が今まで食べたからすみ史上
ナンバーワンの座は不動。殿堂入り。





鮒鮓

真打ち登場です^^
今回はかなり酸が立ってた気がします。
しかし、攻撃的な酸ではなく
美味しく食べられる爽やかな酸。
これは日本酒にしか合いませんね。



この後、天然鰻が未だ揚がらないとのことで
代わりに猪のロティを出していただきました。
口内の温度でとろけていく感じの脂が甘く
美味しかったのですが写真がありません。
この辺りから記憶が怪しくなりつつ…




スッポン鍋

といいつつこのお鍋で脳が冴えることに。
あまりにも美味し過ぎてお雑炊を待てず
ガツガツ&ゴクゴク&ガツガツ&ゴクゴク
身だけでなくスープまで平らげてしまったのです^^;
スミマセン…




熊鍋

鍋パート2登場!
冬の熊と春の木の芽のコラボです。
もともときちんと処理をされているので
クセなどない熊さんですが
木の芽の清涼感が加わることで
冬とはまた違った味わいが楽しめました。
この後、お雑炊をガツガツ食べたことは
言わずもがなでございます。



女将さん特製の鮒鮓の飯アイスの写真も無し!
いい加減な記録スタンスだわ~。


この後も夕食の場だけでは飽き足らず
ご主人の徳山さんを交えて
夜遅くまでお酒を酌み交わしまして
盃を干しまくりました^^;
余呉湖をはじめ、自然環境の変化を
肌で感じていらっしゃるご主人のお話は
非常に興味深く大変勉強になりました。
新たなチャレンジや試作のお話をされる際の
少年のような表情が忘れられません^^


本当にご馳走様でした。合掌。




朝食へと続く…


笊蕎麦 つど野

2013年05月24日 | 蕎麦
そばの実さんを後にしたはいいけれど
既に一時半を回っておりました。
急がないとお昼の営業に間に合わない!と
某口コミグルメサイトを必至で閲覧。
そうです、日本一有名な口コミサイト^^;
ただ、私は蕎麦店を選ぶ時に
口コミ欄はほとんど見ません。
お蕎麦ほど嗜好の分かれる食べ物って
無いんじゃないかと思うほど
アテにならないから(笑)。
じゃあ、何を見るかと言いますとお写真だけ。
蕎麦の佇まいと器のセンスでだいたい分かります。
ということでお店を決めました。


しかし、静岡市の地理に明るくない私め。
政令指定都市の静岡市ですが
区は3つしかないんですね。
そのお店の住所、市役所もある葵区だから
そばの実さんからすぐだろうと思いきや
大間違いでしたた^^;
葵区って南北にとても長く面積も広い…
ナビで検索したら30分以上かかるというじゃないですか。
閉店してしまう可能性があるから
予めお店に電話したところ、
「大丈夫ですよ~」という有り難いご対応。
安倍川沿いをひたすら走りまして
山々に囲まれ不安になってきたところ



笊蕎麦 つど野

ようやく辿り着きました^^
ここって政令指定都市?と疑ってしまうほど
牧歌的なロケーションに溶け込んでます。
女将さんが開口一番「早かったですね~」と。
だって「私」ですから(笑)。




閉店間際で貸切状態

ウッディな造りでホッと落ち着きますね。
開業されて6年っておっしゃってたかな?
隅々まで手入れされて清潔感もあります。




窓外はこんな景色




黒猫ちゃんが畑で遊んでる♪

土の上でゴロゴロ身体を擦ったり
アスファルトでいきなり眠ったり
気ままでいいわね、あなた。
私もかくありたい(笑)。






お品書き

「もり」「焼味噌」、以上。潔い!
裏面はお酒のお品書きでした。
お酒は飲めないので、もりをオーダー。





美味しい蕎麦茶

しばし景色を楽しみます。





もり





中太で凛とした表情です。
翁系で修業されたそうですが
その系統を継ぐ佇まいですね。




持ち上げると麺は長め。
これも翁さんっぽいわ。
鼻に近づけるとお蕎麦の良い香り。
噛み締めると甘みと香ばしさが弾けます。
歯ごたえも硬すぎず柔らかすぎず
最後まで食感を楽しませてくれました。
かなり好みのお蕎麦です。
何枚でも食べられそう^^




薬味

安曇野翁さんと同じような器。
葱の瑞々しさと繊細な仕事も同様ですね。
山葵がとても美味しいです。
もう少し山奥に入った梅ヶ島の山葵かしら?




蕎麦汁

野暮な甘さは一切なく
やや酸味のある節の効いた出汁と
熟成した様子の返しがバランス良し。
江戸前を感じさせる辛汁です。




蕎麦湯

蕎麦湯を注いだら酸味が和らぎ
上質な節の旨味と醤油の味わいが
より丸みを帯びて口内を満たしました。


足を運んだかいがありました。
何かの機会やついでは全くない土地ですが
再び訪れたいと思います。


ご馳走様でした!


笊蕎麦 つど野
静岡市葵区津渡野514-2
TEL/ 054-284-1005
営業時間/ 11:00-15:00
定休日/ 月曜日



気持ちもお腹も満足したので帰路につきました。
もちろん下道ですよ。節約節約^^
ナビは4時間かかるとのたまいましたが
50%OFFの所用時間で到着。
あ…無謀な運転はしてないですよ?
なるべく信号に引っかからないようにしたり
遅い車や不可解な動きをする車の後ろを避けたり
神経を研ぎ澄ませてハンドルをとった功績です。
だって「私」ですから(笑)。

国内産蕎麦粉専門店 そばの実

2013年05月23日 | 蕎麦
ふと思い立って静岡市まで蕎麦の旅に出ました。
高速を使うとETC割引があっても5000円近くかかるし
何せ私の車は非常に燃費が悪い!
このご時世でリッター8kmを切る実績...
お蕎麦より大幅に交通費がかかってしまうので
せめて高速代をケチろうではないか、と
一人せっせと下道で向かいました(^^;;


実は静岡市を訪れるにには
一つの目的があったのです。
それは、過去二回振られている
ソビスケさんに伺うこと。。
今回は定休日でもないし大丈夫だと
満を持して伺ったつもりが…何と

昼の営業を止められてました(号泣)


嗚呼、何てことでしょう。
とはいえ、下道で100km超走って
タダで帰るわけにはいきません。
静岡市内のお蕎麦屋さん…と考えを巡らし
かつて知人にお勧めされたお店へ伺いました。




そばの実

国内産蕎麦粉専門店、らしいです。
打ち立て茹で立てにもこだわっているよう。




せいろ

初めてのお店ではまずこれで。





甘皮まで挽きぐるんだ国内産蕎麦粉で
綺麗な細打ちに仕上げられています。



やや柔らかめの食感ですが
その分香りは立っています。
味わいはほのかに甘く優しい感じ。
ただ、食べ進めていくうちに
さらに柔らかくなってしまったため
少々頼りない印象が残りました。




蕎麦汁

鰹節の酸と旨味のバランスが良く
返しも角が立っておらずとても上品。
美味しい蕎麦汁ですよ。




薬味

浅葱のような繊細な青葱。
関東圏では珍しいですね。
山葵はもちろん本山葵。




蕎麦湯

正午をだいぶ回った頃だったので
適度に濃度がついていました。




硬さが少し好みから外れましたが
美しく切りそろえられた蕎麦と
上品な蕎麦汁が好印象でした。
通し営業されているのも嬉しいですね。

ご馳走様でした^^



国内産蕎麦粉専門店 そばの実
静岡市川辺町2丁目2-3
TEL/ 054-251-8000
営業時間/ 11:00-21:00
定休日/ 火曜日・第3月曜日




当然のことながらこれだけでは終わらず
美味しいと思われるお蕎麦を求めて
山奥へとずんずん進んでいったのでした。


つづく。

山の食堂 するぎ農園

2013年05月21日 | 蕎麦
宿舎で童心に帰って遊んでいたら
もう正午を回ってました。
一宿二飯のお礼を丁重に述べまして
後ろ髪を引かれながら出発。
標高1000mまで上昇しまして
お昼ご飯をいただきに上がったのは



山の食堂 するぎ農園さん

お庭をお散歩しまして



お茶を啜ってほっこり^^



お品書き

閉店間際に伺ったので
蕎麦セットは残すところ5つのみ。
無類の蕎麦好きということで
メンバーさんに譲っていただきました。
ありがとうございます!




パルマンティエサンド

メインの前にこちらを皆さんでシェア。




赤ワインで18時間煮込んだ鹿肉を
フレーク状にしてホットサンドに挟んであります。
鹿の血臭さは全くなくて軽やかで
丁寧さを感じるサンドイッチでした。
パンも自家製みたいですね。
お腹が空いていたのもあってガツガツ(笑)




大鹿の味セット



フレーク状のおからサラダ

スパイスが効いていています。
若いご主人らしいアレンジ。




蒟蒻

水の良さを感じます。
臭みがなくて美味しいな。




お漬物

素朴で安心できるお味♪





蕎麦汁

これが秀逸でした。
山中の食堂とは思えない洗練された味わい。
出汁と返しのバランスも大変良かったです。




薬味





山菜の天ぷら




今日の天ぷらお品書き

どれもカラリと揚がって
酸化臭もなく美味しかったですが
中でも酸葉が新鮮な味わいでしたね。
野蒜の存在は見逃してしまったわ。。
小さかったんだもん(涙)




蕎麦

いい表情していますよー。




優しい香りが匂い立ち
噛み締めると深い味わい。
余韻も長く美味しいです。
そしてここでも水の良さを感じます。
とても美味しい!
失礼極まりないですが
あまり期待をしてなかったので
いい意味で裏切られました。





蕎麦湯

やや白濁した感じ。
でも嫌みなほどではありません。




美味しい空気と美味しい水、
心を鎮めてくれるロケーション、
そしてご主人の丁寧な仕事ぶりとセンスで
大変美味しいひとときを過ごすことができました。
ご馳走様でした。


山の食堂 するぎ農園




この後、産直をはしごしまして
山菜を思う存分購入し
各々、帰路へついたのでした。



数日経った今でも鮮やかに蘇るあの景色、
水と空気の美味しさ、心のこもったお料理の数々。
充実したひとときは色濃い想い出となりました。


お誘いくださったIさんご夫妻、
本当にありがとうございます!
お陰様でとても充実した二日間が過ごせました^^

毎回おいしいパンを焼いてくれるKiyokoさん、
ご馳走様&ありがとうございまーす♪

行き帰り運転して下さったFさん、
ありがとうございます&お疲れさまです^^

慣れない山道を長時間運転したcaieさんwithチビ姫様
拍手を送ります&お疲れさまでした!

翌日の早朝にお仕事で帰らざるをえなかったKさん、
二日目はKさんの分まで楽しんじゃいました(笑)。

キレイな写真を撮ってくれたK君、ありがとね^^
旅前はあまり夜更かししないよーに(笑)


またみんなで行きましょう♪

林間合宿満喫/2日目

2013年05月20日 | 旅(国内)
たっぷりの乳類をいただきまして
栄養過多か夜中に一度目覚めましたが、
二度寝後起きたらお日様がかなり高い位置に。
前夜のご馳走もすっかり消化されて朝食臨戦態勢^^
食堂に向かうと素敵な風景が目に飛び込みました。



こんにゃくの煮物
野蒜の醤油漬け
芹(?)の胡麻和え

どれも美味しかったけど、
野蒜の醤油漬けは秀逸でした。
朝からパワーが漲ります。





青大豆のお豆腐

普段は普通の地大豆ですが
お祭りなど特別な時には青大豆を使うそう。
濃厚なお豆の味わいが口一杯に広がります。




お漬物

シンプルながら滋味深い。
梅干しがちゃんと酸っぱい^^
今どきの味覚に迎合していないところが素晴らしいわ。




寅豆の煮物

ふっくら絶妙なやわらかさに炊かれています。
このお豆、産直で見かけたのでお買い上げ。





筍と新海苔のお味噌汁

しっかり取られた出汁と
素直なお味噌のお味噌汁。
身体にジンと沁み渡りますね。





大鹿村のお米

お米の良さも際立っていますが
お水が美味しいから尚美味しい。
思わずお変わりしてしまいました。





平飼い鶏の生卵

農園を飛び出して歩き回ってた
あの子たちが産んでくれた卵ね^^
無理に着色した感のない黄身色で
妙な甘さや飼料臭さなどなく
健康的で美味しい卵です。
お醤油で卵本来の味が分からないともったいないので
シンプルに山塩でいただきました。旨し。




自家殺菌ジャージー乳




まだホカホカ湯気が立ってます

美味しい…心からそう思うわ。
箱に入った牛乳とは全く別物です。
大学の時に一人旅をしていて
青森の民宿でいただいた牛乳を思い出しました。
あれも朝搾りたてで感動したっけ。
こういうのだったら積極的に飲みたいな。




ありがとね^^




近所のワンちゃん

可動式リードシステムにより
横の動きは自由なこの子、
人懐っこくて可愛いんだけど
やんちゃ過ぎて大変なこともありました^^;





下界よりもお花の咲く時期が少し遅いみたい。
一本の木から紅白の花咲き乱れる花桃…美しい。

快晴で澄み切った空気の中をお散歩し
山菜採りも楽しんだところで
おやつ作りを楽しみましょう。




自家生乳に砂糖を入れて混ぜ混ぜ

ちびっ子パティシエール2人が大活躍^^




平飼い卵の卵黄




混ぜ混ぜ




自家生乳クリーム




贅沢にたっぷり投入

その後は冷凍庫で半日冷やした
アイスクリームメーカに入れて
固まるまでひたすら電動でかき混ぜます。
その間に山菜ハンターご一行は
クレソンや山椒などを収穫していたのでした^^




何を割ってるのかな?




殻つきのマカデミアナッツ♪




すり鉢で粗く砕いて

トッピングの準備完了。





アイスクリームの完成♪

お砂糖以外全て牧場産。
お砂糖もKiyokoさんが持ってきてくれた
オーガニックシュガー使用というこだわりぶり。
お味…ハーゲンダッツを超えました(笑)
マカデミアナッツをトッピングしたら
ハーゲンダッツ・マカダミアナッツの
更に上を行くテイストとクオリティに…
美味しかったな~。





キャラメルクリーム

宿舎のお嬢さんが作ってくださいました。





二度焼きしたバゲットに載っけて

ほろ苦くていいお味^^



この村を優しく包む空気・こんこんと湧く水
何もないことこそ贅沢と感じる時間
そして素材に負担を掛けないお料理…
全てによって身体が浄化された気がします。
とても貴重な時間を過ごすことができました。
いろいろ大変なこともある土地でしょうが
それを受入れて自然と共存していらっしゃる
宿舎のご家族に触れて感動の連続。
お世話になりました。心から感謝いたします。
ご馳走様でした!



林間合宿満喫/1日目

2013年05月19日 | 旅(国内)
長野のとある村をこよなく愛するお友達が
有志を募って合宿を企ててくれました。
詳しい情報は伏せさせていただきますね^^




到着!



花桃が満開ですね。
コントラストが美しいです。




山羊さん



このこはまだお子様ね^^

本当は乳搾りをさせていただく予定だったんですが
授乳期で親山羊がナーバスになっているので
人が手をつけるのは無理ということで断念。
人間の前に、まず自分の子供。しごく当然。





鶏も平飼い




宿舎内には野の花




お散歩で採れた蕨と山椒




ウェルカムケーキとハーブティー






キッチンには採れたての山野草

到着後僅かで心が鎮まった気がします。




さて、飲みますか(笑)










それぞれ飲んだことあるけど
初めて飲み比べしました。





今日のラインナップ(一部)





今日もハンサムなKiyokoパン♪







caieさん持参の肴

燻やさんの鰆の冷燻
めちゃめちゃ美味しい!




シェフ自らパンをカット



二種のバゲットと
ラズベリーやクランベリー、
ピーカンナッツ・アーモンド・
胡桃入りのカンパーニュ。
そしてフィグエノア。
相変わらず全部美味しい!
Kiyokoさん、今度お会いしたとき
材料代とお手間代お支払いしますね^^;



ここからは宿舎のお料理です。



鹿のハム

塩漬けをしっかりしてボイル。
レバーのように野性味溢れながらも
臭みは全くありません。旨い。




山菜のサラダ

野蒜、こごみ、筍、うこぎ、
蕨、山独活など。
シンプル極まりないですが
それぞれの素材を知り尽くし
処理が完璧だから本当に美味しい。感動!
早速帰ってから真似しました。




宿舎の工房特製チーズ

乳の味が濃厚なんですが
フランスやスイスの半硬質チーズとは
どうしてこうも違うのでしょう。
優しいんです。飽きないんです。
もちろんヨーロッパのも大好きですが
この世界観は別次元で素晴らしい。




ニジマスの野蒜クリームソース

ニジマスをワインと水とハーブで水煮。
全く臭くなく姿が崩れることも無く
頭から尻尾まで食べることができます。
そしてこのクリームソースに驚くばかり。
クリームももちろん自家乳製で
濃厚だけどしつこさが全くないんです。
そして野蒜の効かせ方が絶妙。脱帽…






鹿肉と椎茸の煮込み

煮込むとパサつきがちな鹿肉ですが
とてもしっとりして味わい深い。
美味しかったなぁ。




工房特製のチーズフォンデュ




美味しさに完全ノックアウト

こんなに沢山食べてもいいの?
と自問自答するぐらい食べました^^;
フォンデュ鍋をバゲットで拭って完食。
適度な酸味と食べ飽きないコクが
次へ次へとフォンデュフォークを誘うんです。
そしてこれだけ食べたのに胃にもたれない。
グリュイエールとエメンタールだったら
きっと翌日のお昼までお腹が空かなかったはず。
明朝にはお腹がグーグーいってました(笑)。




生クリームを泡立てまして



7分立て

これをパンに塗ったら…
極上のデザートになりました^^
更に泡立てまして…




フレッシュバター

山塩を添えてバゲットに乗せたら
もう、美味しいに決まってるじゃないですか♪




苺のデザート



いや~。最高でした。
山のご馳走に歓喜感涙です。
ご馳走様でした!




K氏持参のボー・ペイサージュ

K氏はワインエキスパートであり
日本ワイン検定の有資格者。
これは非常に貴重なワインだそうです。
同じく国産ワイン愛好家のI氏が歓喜してました(笑)。
国産ワインに明るくない私ですが
エレガントな香りとブルゴーニュを思わせる
チャーミングなベリーの味わいが印象的。
そして余韻も長く、非常に美味しかったです。




奥出雲シャルドネ

これも国産ワインとは思えない
しっかりとした造りですね。
いいですねぇ^^



他にもワインをポンポン開けて&空けて
取り留めもない話しで大笑いしながら
夜は更けていったのでした…


つづく。

手打ちそば 吉笑楽

2013年05月17日 | 蕎麦
ゴールデンウィークのある日
素敵過ぎる林間合宿に参加しました。
その詳細…でなく概要は
また別途ご紹介します。


合宿先には複数の車で向かいましたので
まずは山里のお蕎麦屋さんで待ち合わせ。



吉笑楽さん




大自然に囲まれてます

電線が入っちゃいましたが^^;




お庭の菖蒲も咲き誇り…

空気も澄んで美味しいし
身体が浄化される気がします。




お品書き

完全予約制でコースは一つのみ。
囲炉裏のあるお部屋に通していただきました。




筍の土佐煮

しっかり目に炊かれた筍に
鰹節がまぶしてあります。
エグ味は全くなく美味しいわ。





新玉葱と親茗荷の酢味噌和え

辛味の無い新玉葱に
親茗荷…茗荷筍ともいいますね
を合わせまして酢味噌で。
親茗荷の爽やかな香味がたまりません。





筍、胡瓜、人参の味噌漬け

塩分もしっかりあってお酒を呼ぶお味。
頼りない浅漬けよりも好感度大です。





すり鉢に山胡桃

厨房がてんてこ舞いのようで
これを擦るようにと仰せつかりました。
シルバー人材センター所属の二人(K氏と私)が
老体に鞭打ち額に汗しながら共同作業。
滑らかになったところを若者であるK君にパス。
擂り粉木で突いていた彼が女将さんに感謝されました(笑)。
これはデザートに使われる素材だそうです。





蕎麦チップ

これもお酒を欲しますね^^;




地元のお米のおむすぎ

つやっつやで粒がはっきり。
でも硬くなく丁度良い炊き上がりなんです。
五平餅の胡桃ダレのような味噌がチョンと乗り
いいアクセントとなっていました。





山菜の天ぷらと揚げ蕎麦がき

むっちりした揚げ蕎麦がきと
ほろ苦いコシアブラと
甘みを感じるコゴミ、
香り高い山ウドの天ぷら。
取り合わせがいいですね。





山葵菜の酢醤油漬け

胡桃を擦ったお礼?だったかしら?
香り高く美味しかったです^^





山葵

ちゃんと本山葵&鮫皮。





雲海そば

打ち上ったものを見せて下さいました。
綺麗に切りそろえられてます。




大鹿村の山塩

岩塩でも海水でもなく
温泉水から作られるお塩。
にがりが含まれないから
エグ味や渋みは無いのですが
だからといって単調でなく旨味もある。
これは非常に美味しく希少価値の高いお塩です。
もちろんお土産に購入^^




雲海そば

蕎麦は地元で栽培されたものを
手刈りして使用しているそう。
広大な敷地で栽培しても
ほんの少ししか採れないことが
見せていただいたアルバムで分かりました。
手間暇に感謝していただきます。




キリッとしたフォルムのお蕎麦は
その見た目の通り凛々しい歯ごたえ。
啜るとお蕎麦の香りが鼻孔に立ち昇り
噛むと香ばしさと甘みが広がります。
一貫して瑞々しいんですが
ザルを持ち上げても水一滴落ちてない。
素晴らしい仕事ぶりですね。





蕎麦汁

やや甘めのお汁でした。




蕎麦がきの胡桃ダレ

先ほどシルバーな二人が頑張って擦った胡桃
ここでようやく登場しました^^
胡桃の甘さメインで砂糖控え目。
だから甘いのが得意でない人たちも(私含む)
すいすいと平らげることができたんです。



お食事後はご主人が会話に参加して下さったので
楽しいお話に加え、農業の後継者不足のことなど
ここに来なければ知り得なかったお話を伺えました。
外から来る私たちの目には魅力的と映りますが
山里ならではの抱える悩みがあるんですね。


また帰郷する想いで再訪したいと思います。


ご馳走様でした!

長野県上伊那郡中川村葛島931-1
TEL/ 0265-88-3623
定休日/ 木曜日
4名より完全予約制



この後、目的地へ向かいます。

つづく。