おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

二回目の二五七さん

2016年03月28日 | 蕎麦
春眠暁を覚えず…

古の人々だから許される言葉。
昔は日の出が1日の始まりだったから
早く訪れる暁に身体のリズムがついていけず
寝ぼけ眼の状態が続いていたのでしょう。
それに比べて私ったら…
冬も夏も起きる時間はほぼ同じなのに
どーしてこうも眠いのだ。
因みに私は夜更かしが大の苦手です。
何も予定がない日に午前0時を超えて起きていることは稀。
よって、毎日7時間近く寝ているわけですが
この時期は「起きる!」と声に出して決意表明し
「起きた!」と声に出して完結しないと
次の行動へと移れないのです。
今日も辛かったなぁ~
ぼーっとしながら床に落ちたものを拾ったら
途中にあった椅子のヘリでおでこを強打し
まるでエクボのように凹んでようやく目覚めました。
いつまで経っても凹んでいるから
頭蓋骨が陥没したか?と先ほど確認したところ
順調に腫れて順調に色が変わっています。
荒っぽい持ち主で身体が可哀想だわ。


さて、テーマの話。
先日予告いたしましたが
引佐の二五七さんに取材でお邪魔しました。
得体のしれないヘラヘラしたライターが訪れて
ご主人も最初は訝しがっていらっしゃいましたが
蕎麦談義に花が咲くと途端笑顔に。
季刊誌「そう」のコラムで大方書いておりますので
こぼれ話だけ書かせていただきます。


ご主人は埼玉県出身で
奥様は北海道だったかな?
ご結婚されて関東での生活が長く続いたのですが
エンジニアであるご主人は
水道施設関係の設計担当として引佐に赴任。
当時、重い病を患われていた奥様には
この自然豊かな環境がぴったりだろうと
奥様を連れて移住されました。
すると驚くことにピタリと症状は鎮静。
移住して10年以上経ちますが
その後苦しめられることはないそうです。
海・山・湖に囲まれ、
吹き抜ける清らかな風と降り注ぐ太陽が
何よりの薬だったんだ、とご主人は語ります。
退職後、元気だし隠居するにはまだ早いので
何か始めようか、と思った時に思い浮かんだのが
粉文化が発達している北関東仕込みのうどんでした。
幼い頃から食べ親しんだうどんと
修行を一切することなく
理系脳のご主人が理詰めで打ち上げた
蕎麦を出す店を8年前に開業。
国道257号と地粉にちなんで
「二五七(ぢごな)」と命名しました。
広告などは一切出されていませんが
口コミで評判が広がり
休日には多くのお客様で賑わいます。

お店が出来上がるまでの経緯はここまで。

この日に頂いたのはけんちん汁もりそば。
北関東ではポピュラーな食べ方で
お正月にはお雑煮同様
必ず食べるものなんですって。




けんちん汁もりそば

蕎麦は自家製粉十割手打ち。
日本全国の蕎麦を食べ歩いた
ご主人の舌と理論で打ち上げます。
香り高く繊細な断ち具合で
我流とは思えない完成度。
香りもとても良かったですよ。




けんちん汁

こちらは奥様が担当。
3から4種の節を使って出汁を取り
引佐の野菜と奥様自ら作った蒟蒻たっぷり。
前日に作って1日味をなじませるそうです。
砂糖は一切使っていません。
そんなもの使うのは野暮、だとか^^
野菜の旨味が出汁に溶け込み
その旨味が蒟蒻に染み込み
まあ、優しくて美味しいこと。
ご主人の打つ蕎麦とハーモニーを奏でてました。


うどんと蕎麦は日替わりになります。
以前はうどんがメインだったそうですが
うどん打ちは身体への負担が大きいので
現在は蕎麦メインになっています。
金曜日定休で月から木までが蕎麦
土日がうどんというスケジュールですが
変わる可能性を否定できないので
事前に連絡すると間違いないかも。


たっぷりお話ができて
いい時間、美味しい時間がすごせました。
ごちそうさまです!
夏にはゴマだれで食べる
冷やし蕎麦が登場するらしいです。
その前にまたお邪魔します^^



二五七
浜松市北区引佐町伊平1134
営業時間 11:00~14:00
※売り切れ次第終了
定休日 金曜日


きゅらしま、徳之島。

2016年03月25日 | 旅(国内)
先日、お仕事で徳之島へ行かせていただきました。
「徳之島」と聞いて
「あのへん」しか位置が思い浮かばない、
もしくは「四国の一番東っかわだよね」
と思われる方も多いのではないでしょうか?
御多分に洩れず私めも
「あのへん」としか分からなかった一人です。

徳之島は奄美群島の一つ。
奄美群島とは14の島で構成され
有人島なのは奄美大島・喜界島・沖永良部島・
与論島・加計呂麻島・請島・与路島
そして徳之島があります。


徳之島は群島のちょうど真ん中あたりで
鹿児島県に属しますが沖縄本島の方が断然近い。
台風の通り道になりがちですが
気候も温暖で人ものーんびりしていて
とてもいいところでした。
島内は適度な起伏もあり、
ドライブにはもってこい(仕事です)。
私が体感してきた風景を
垣間見た食文化と共にお届けします。



鹿児島空港からプロペラ機

もとい。
セントレア・鹿児島間もプロペラ機(笑)
プッと噴煙を上げる桜島を左手に見ながら
ぐるりと旋回して南下していきます。




子宝空港

厚生労働省集計の特殊出生率上位を
いくつもの町が占める徳之島。
5つ子ちゃんで有名ですね。
あとは泉重千代さんで知られる
長寿の島でもあります。




犬の門蓋(いんのじょうぶた)からの眺望



ザ…







バーンッ

火サスの世界観…



メガネみたい



荒波の浸食が作り上げた
角の様な溶岩群。




亀津地区の盛り場

島の繁華街は東海岸。
下校途中の可愛い小学生を
たくさん見かけました。
離島には珍しい光景です。
さすが、子宝の島。



お惣菜屋さん

魚の天ぷらを売っていたので
なんのお魚かと尋ねると
「赤魚とシャケだよ」とお母さん。
どっちも北の魚じゃん…何故か尋ねると
「地元の魚は高くて買えない」そうな。
その真相を確かめにスーパーへ。




つらかわ!

豚の顔の皮。
沖縄ではチラガーと言いますね。
徳之島は琉球言葉と薩摩言葉がミックスされ
沖縄弁とはニュアンスが若干違います。




ヤギ肉売ってる

ニュージーランド産だったけど。



テラザ買

聞いた事ない貝。
やたらと高いけど、これでお買い得品。
食べないと後悔する気がする。
これ以外、地物の魚介類はほぼゼロでした。
四方を海に囲まれていますが
漁業・水産業は盛んでないのかしら?
島外からの仕入れに頼っている感じです。



お茶漬け味噌コーナー

お茶漬け味噌って何だ?
いろいろ入ってたので買いません。




黒糖焼酎パラダイス

徳之島限定の「あまんゆ」買いました。
あと、ナイトキャプ用のと。



赤塚さんの無人販売所

旬真っ盛りの馬鈴薯を購入。
ちなみに徳之島の基幹産業は
サトウキビ・畜産・馬鈴薯です。
赤土から掘りたての馬鈴薯は
見るからに皮が薄くて美味しそう。
もうこの時点で重量オーバー。


町の散策を終えて
お客様達と夕食会場へ。
亀津の街中にある
ちょっとおしゃれな居酒屋さんにうかがいました。



スズメダイの唐揚げ

頭から丸ごといけます。
グルクンの唐揚げに似た感じ。

その他に郷土料理の油そうめん(ほぼソーミンチャンプルー)
豚軟骨のカレーや旬のアオサ入り卵焼き
あと、島のソウルフードである
卵おにぎり、馬鈴薯料理数品など
少しずつ色々いただきました。
島らしいものが食べられて満足です。
お刺身の盛り合わせもいただきましたが
イカ・サーモン・マグロ・カツオ・ハマチ。
マグロは沖縄っぽくない感じの冷凍物。
カツオが唯一島の近海ものかな?



お部屋に戻りまして仕上げ飲み。




テラザ貝

やっぱり買わないとね。
しかし…全然味がしない。
ボイルして甘みが全て流れ出ちゃってます。
この貝の本領が分からずじまいで残念。




煮物

お惣菜屋さんで調達。
醤油がアレかな。
島内で販売している醤油は
成分表示欄に
カタカナ素材が目白押しでした。



黒糖焼酎でお休みなさい…



朝の潮騒

美しい1日の幕開け。
初日とは打って変わって快晴に。



お茶の生産者さんを取材

とても良い時間がすごせました^^
詳しくはまたの機会に。





取材先様のご好意で
400年の歴史を持つ島の伝統文化である
闘牛の牛さんを見学させていただきました。
この子達が死闘を繰り広げるなんて
全く想像できませんね。
島の皆さんとお別れしたあとは
フライトまでのわずかな時間も無駄にしまいと
島ごはんを食べさせてくださるカフェへ直行。




おうちカフェ 島じかん

途中道が寸断されてて焦りましたが
閉店前に無事滑り込みセーフ。



ランチ



卵おにぎらず・豚軟骨の黒酢煮・タンカン

島のお母さんの味・卵おにぎりを
握らずオープンな仕上げで。
卵の下には油味噌が入っています。
軟骨の黒酢煮、サッパリとして美味。



鶏のスープ

アオサが入っていて
シンプルながらも印象的な味わいでした。
老鶏かどうか聞いていませんが
少なくとも若鶏ではないと思います。
美味しかったなぁ。

普段はおうちの居間を開放してのカフェ営業ですが
完全予約制「ましゅ屋」として
島ごはんのコースを食べさせてくださるそう。
いつかお願いしてみたいけど、いつって、いつだ?
とんでもなく遠いんですもの…^^;
ちなみに「ましゅ」は琉球語で「マース」。
つまり塩です。
サンゴ礁のミネラルをたっぷり含んだ塩水で
塩づくりもしてらっしゃると事前調査してましたので
もちろんお塩を購入させていただきました。




もーるぃよー、きゅらしま!
※さようなら、美しき島!



帰りの桜島



素晴らしい島時間でした。


プライベートでまた訪れたいな。


~きゅらしま、徳之島。完~


伊良湖の幸三昧

2016年03月23日 | 和食
タイトルのお話に行く前に
少しだけ「伝える」ことについて。
先日、ジムで着替えながら
顔の見えない二人の会話を耳にした時のこと。
自慢話の掛け合いに目眩がしました。
なんでしょう、自慢話って…
偉業を成し遂げた人が
自分の体験談を滔々と語っても
自慢話と欠片も感じませんよね?
見ず知らずの方で背景も何もかも存じ上げませんが
「The 自慢話」に聞こえてしまう。
先入観を持ちようがないのに何故でしょう?
声色?語調?ちょっとした語尾の使い方?
私はインタビューすることが生業であり
弾まない会話に弾みをつけようと思う時
自分の体験談や趣味のことを話したりします。
テクニックだと思っているのは自分だけで
相手の方から
「自慢話ばかりして嫌味なヤツだ」
と思われたていたら…
考えるだけでゾッとします。
伝えるって難しいですね。
自慢話だけでなく
他人に対する誹謗中傷と捉えられるような
言動にも注意しようと思っています。
基本的に嫌いな人はいませんから、誤解なく。
苦手な人はいますけど^^;


さて、回り道しましたがタイトルのお話。
先日の宣言通り今季初の潮干狩りに行きました。



潮干狩り日和!



例年同時期に比べて小粒&重量軽め

やはり生育不良みたいですね。




パカ



今回一番大きい子

ギッシリ身の詰まったものもありますが
中にはキュンと1/3程度に縮まるものもあり。
次の干潮が今シーズンのピークかな。



あさりご飯

潮干狩りした時しか作りません。
思う存分入れられる贅沢。



味付けは昆布出汁、ヤマヒサ薄口、
塩、酒のみです。
これ以上入れると野暮ったくなります。
もちろんアサリの蒸し汁ベースです。




あさりと分葱のぬた

あさりのぬたには豆味噌が合うと思う。
青柳は白ベースでもいいけど。



鎌倉で買った京菜のお浸し

この京菜、めちゃくちゃ力強くて美味!
ヘアウィッグのようなワサワサ感に心奪われ
遠路はるばる持ち帰りましたが
持ち帰って正解です^^




クラムチャウダー

合わせたベーコンは自家製ですが
クラムチャウダーにするには
ヒッコリーのスモークがきつかった。
旬のあさりでなければ絶対負けるわ。
旬のあさりだから良かったものの…



別の日



平貝と墨烏賊のサラダ

アツミさんの伊良湖直送便で購入しました。
両方とも素材の旨みを引き出すために
サッと炙って氷水にあててクールダウン。

平貝もやはり去年より小ぶり。
とはいえ、シャキシャキ感と甘さは
貝界のプリンスの名(勝手に命名)に
恥じない素晴らしさです。
そして墨烏賊の美味しさといったら。
ゲソの魅力にノックアウトされました。




吊るし熟成短角牛のビステッカ

もも肉部分ですが物足りなさゼロ。
市販されている熟成肉を食べて
初めて美味しいと感じました!
これは是非リピートした赤べこさん。




チーズブール風

中はAOCのカマンベール。
ナチュラルチーズは滝のように流れてく…
N子先生レシピを拝借して作りました。
焼きたて冷めたては
腕のない私が作っても美味しいわ。


また別の日



伊良湖のサヨリ

こちらはサンヨネさんで。
ラスト5尾のところ4尾所望しましたら
おまけで1尾くださいました。
1尾だけ残っても困ったんでしょうね^^;
青魚と白身両方の特性を持ち合わせたサヨリを
3種の切り方で楽しんで。
細身ながらパワフルな味わいに舌鼓をポン。



蓮根ご飯



なんとなく食べたくなりまして。
シャキ&ホクの食感がたまりませんよ。



パクチーたっぷり油淋鶏

三河赤鶏がお値打ちでして。
老梅酢がいい仕事してくれます^^



田从 純米

先日、Y酒店さんにセレクトしていただいた
ある日本酒がどーにこーにも飲めなくて
魚中心の老人食に合う一本をお願いしますと
無茶振りのオーダーをして届いたのがこちら(笑)
常温で飲むと舌に残る砂糖菓子のような甘さが
やや気になりますが
温度高めのお燗にしたところ
心地よい渋みや酸などが現れて
複雑な印象に甘さの影が薄れました
やや甘いという感覚は残りましたが
まだ1度しか頂いていないので
私の体調や合わせる食事で印象は変わるかも。
変化を楽しみながらいただきたいと思います^^


と、こんな日々を過ごしておりました。
今週末もヒガってきます!


Joe's Kitchenさんで鯉に恋する火鍋会

2016年03月19日 | イベント
オープニングトーク。自虐ネタ。

先日、奥三河・伊那地方の郷土菓子
「からすみ」を求めて稲武まで車を走らせました。
家から70キロ超の山道って結構なもんですよ。
グーグル曰く1時間45分。
今日しか空いてる日がない!
と焦って行ったものの
「通年売ってます」と謳っていた
稲武どんぐりの里定休日。
まさか木曜に休むわけないという
なんの根拠もない思い込みですわ。
愕然として車のシートに背中を預け
しばらくボーッとしてましたが
出直すには遠すぎるし何しろ時間がない。
ネットで検索したところ
近隣でからすみを作っていそうな情報を得
向かってみるも

「今日はうちも休みだよ
どんぐりに卸してるのはうちだから」

なぬーーー?ガクッ。
しかも

「昨日作ったのが一本残ってたけど
さっき近所の人と食べちゃった」

とできれば聞きたくない情報付き…
よほど悲壮感溢れる表情をしていたのでしょう。
私の車が遠ざかっても
ずっと手を振ってくれてました。

手ぶらで帰るわけにはいかないと
ダメ元で名倉の道の駅に行きましたら
ありました!からすみ!!!
稲武とは形が違いますけど…と問うと
「中身は一緒。正真正銘のからすみだよ」
とお店の奥さん太鼓判。
無駄足にならずに済みました^^;


教訓。事前調査→電話必須。


さて、テーマのお話です。
2月も半ばではございましたが
名古屋男子会女子部の新年会が催されました。
ところは「Joe's Kitchen」さん。
3月末に丸の内でリニューアルopenされるため
錦のお店には最初で最後の訪問です。
屈強な面々で囲むのは
噂に聞いていた「鯉に恋する火鍋」!
火鍋で鯉をシャブシャブしちゃうという
未知との遭遇的メニュー。



前菜

砂肝の前菜が美味しかったなぁ。
久々に酢砂肝作りたくなった。



鯉!

食べられるのはこの時期だけ。
水温が高くなったら無理でしょうね…
元来、鯉はビジュアルも味も苦手ですが
徳山鮓さんの洗礼によって
不味いのと美味しいのがあるということを
身を以て舌を以って知った私め。
これは大丈夫な方かドキドキ。



お野菜



豚肉


そして…



火鍋!

陰と陽を表す巴型の鍋に
赤と白のスープ。
テンションが上がります。
白は塩も入っていない濃厚な白湯。
濃厚な参鶏湯を思わせますね。
赤は複数の動物性スープをベースに
牛すじが脂とコクを与え
朝天辣椒や棗、八角などが
香味と絡みを与えて複雑極まりない。
マダム曰く、かなり辛いので
まずは一口含んで辛さを確認し
その後の付き合い方を考えて…と。
言われた通り口に含むと
濃縮された旨味のあとに
鼻の毛穴がグワッと開く辛さが駆け抜けます。
食べ方を間違えると咽せる辛さ。
でも、ただ辛いだけじゃないから
後を引いて止まりません。



赤で鯉をしゃぶしゃぶ

うんまっ。
お刺身でもイケる鯉ですから
さっと入れて表面が白くなれば
いや、赤くなれば大丈夫。
やや残る鯉の泥臭さが
この赤いスープと相まって
旨味へと昇華する。
上品な白身魚ではダメですね。
鯉の他、夏のスズキ、
ボラなんかもいいかもしれません。



白で鯉をしゃぶしゃぶ

もちろん美味しいですが
赤と比較すると物足りない。
白は豚の方が合いました。


写真にはありませんが牛も登場。
牛も赤の方が合いましたね。
やたらとスープが減るので
何度も何度も継ぎ足していただき
最後は細縮れラーメンで〆。
幸せでした~。



この日印象に残ったワイン


上澄み紹興酒をやたらと飲んで
やたらと喋って笑って
帰る頃には喉がガラガラでした。
声が通らない私は辛いです。
拡声器が欲しい…


愉快の一言では片付けられないメンバーと
結論もなく次々と移ろう会話に興じ
かけがえのないひと時を過ごせましたとさ。


部長のmegちゃん、
コーディネイトしてくれたのりりん、
そしてメンバーの皆さん
ありがとうございました!


あー楽しかった。

ひょんなことから雉鍋の夜

2016年03月16日 | 和食
昨日は次号「そう」発刊に向け
三遠南信の「間食」を集めての撮影でした。
隣接している市町村でも
風土の違いで間食も変わるから面白い。
いろいろ勉強になるわ~。
記事を書くのはこれからですが(〆切来週 汗)

撮影が終わってから
編集長と2時間以上もお話し。
様々な話題から刺激をいただき
自分の立ち位置というか
進むべき道を再認識しました。
うーーん。いい仕事するぞ!



さて、本題に入ります。
「そう」の蕎麦コラムで
引佐の「二五七」さんを取材することになり
車を走らせたら到着が早すぎました。
空いた時間をボーッと過ごすのはもったいないので
以前から気になっていたここへ。




奥浜名湖 きじの里


日本でも珍しい養雉所。
養殖といっても
雉は野性が強くメンタルがデリケート。
育てるのに大変神経を使うそうです。
卵も一年のうち限られたシーズンしか生まず
孵化させるのも一苦労だとか。




半羽

そんなお話しを伺ったら、
買わずにはいられません。
もっといろいろ伺いたいので
今度あらためて取材させていただきます、
と名刺を置いてきました。




二五七さんでけんちん蕎麦

取材では話が盛り上がりすぎました^^;
北関東流のけんちん蕎麦も美味し。
この件は改めて書かせていただきます。



半羽

黄色い脂身が食欲をそそります。




雉鍋ベース

カツオと昆布でとった出汁に
酒と醤油と塩で味付け。
焼いたネギや茸から甘みが出るので
味醂を入れるのはやめました。



雉の胸をしゃぶしゃぶ

おいちぃ!
鶏にはない深いコクと歯ごたえ。
タタキにするつもりだったけれど
面倒臭くて止めた自分を恨む。
今度買うときはタタキにしよう。




モモはドボン

これも少し焼いてから入れるべきだった…
その手間を省いても美味しかった!
〆は五島うどんを入れて楽しみ
オーラスはご飯を入れてスープを飲み干す。
満足の極み一歩手前です。
きっと焼いたら極み。


手間暇かかっているので
価格はやや贅沢な設定ですが
この美味しさなら納得。
4月から6月に卵を産むそうなので
雉の親子丼・・・絶対やる。
完全予約制のお食事も気になります。
でも、あの立地では飲めない…
ハンドルキーパー求めてます。


ごちそうさまでした^^


奥浜名湖きじの里



早春のフラスカティVol.2

2016年03月12日 | お出かけ
久々に風邪の気配を感じました。
おととい、鎌倉で取材がありまして
朝一からだったので前乗りで横浜に泊まったのですが
新幹線を降りた途端「さむっ!」と背筋がブルっ。
それもそのはず。
都会の人に舐められたらあかん、と
春真っ盛りの装いで旅立ったのです。
常春の豊橋ではまぁよかったんですが
横浜、体感気温が3度は違う気がしました。
夜はお酒の力を借りて
心も身体もポカポカでしたが(この話は後日)
翌朝、鎌倉の取材先に早めに到着し
外で30分ぐらい足踏みしつつ暖気し
ご主人がいらっしゃるのをお待ちしていたら
身体の芯から冷えきりました^^;
そこから少し風邪模様になったみたい。
年甲斐もなく生足&ソックスはいかんかった…


実は昨日、潮干狩りに出かけようと
2ヶ月前から決めておりましたが
ここで無理をすると後々大変なことになる…と
大事をとって家篭り仕事。
頭が痛い・・・気のせい
寒気がする・・・気のせい
熱っぽい・・・気のせい
喉がイガイガする・・・気のせい

と気のせいづくしで片付けたら
今朝、気のせいが証明されました!
めでたしめでたし^^
ということで、あとでヒガってきます🎶


オープニングトーク長すぎてすみません。
前回の投稿の続きです。
姉のお誕生日にメッセージを送ったら
ありがとうの後に
「フラスカティの白子のムニエルが食べたいなぁ・・・」
と一言送られてきたので
それじゃあ行こうよ、と誘いました。
母のこと、大きな引っ越し等あり
自分そっちのけで頑張ってきた姉を
白子のムニエルで元気付けてあげようじゃないですか!




24ヶ月熟成パルマのプロシュート




オリーブオイルをたっぷりかけて

塩とオイルと肉だけのハーモニー。
イタリア人の文化とセンスを褒め称えます。




地タコと魚介のアンティパスト

タコ美味しかった!
アサリは若干早かったけれど
出汁としていい味を下支え。




白子のムニエル

たっぷりのバターでカリッと焼き上げた
この時期限定のスペシャリテ。
口に含むとクリーミーな塊が
舌の上でふわっとほぐれます。
まったく臭みなどなく
上質なムースをいただいているよう。
健康に悪そうですって?
そんなこと考えて食事してたら
ストレスで早死にしますわ・・・



甘鯛の松笠焼き風と
春野菜のソース

鱗のパリパリがたまりませんね^^
空豆や菜の花が渾然一体となった
春の風味豊かなソースと
上品な甘鯛の白身が絡み合い
至福の時をもたらしてくれます。




茴香とイワシのシチリア風パスタ

ローマ料理がメインのフラスカティさんでは
珍しいシチリア地方のパスタ料理。
茴香(フェンネル)の刺激的な香りと
イワシ独特の青い香りと強い旨味が
相乗効果をもたらします。
白ワインが進んでしかたありませんよ。




ドライポルチーニ茸とクリームソースのパッパルデッレ

フラスカティさんの定番です。
雪のようなパルミジャーノが心憎い。




牛テールの赤ワイン煮込み

ホロっと崩れるほどに煮込まれていますが
決してパサパサした食感にはならないのが流石。
飲んでも美味しい赤ワインで作った
赤ワインソースは間違いないです。




岩手山形村短角牛の炭火焼


付け合わせ

何度も繰り返しますが美味しゅうございました。



ワインはこれと白を1本ずつ。

おしゃべりに夢中で
白ワインがなんだったか失念しました^^;




お誕生日おめでとう!

身内が言うのもなんですが
奇跡のアラフィフ(笑)
母のことがあってから
以前より会う機会が増えました。
これから父の問題や
私たちの老いの問題もあるけど
天然ボケボケ同士
馬鹿騒ぎしながら乗り越えていけたらいいな^^

来月は姉と姉のお姑さん、
母の代打で母の妹(私の叔母)
そして私の4人で韓国行ってきます!
どんな珍道中になるのやら…

早春のフラスカティVol.1

2016年03月11日 | お出かけ
あれから5年ですね…
日本中が悲嘆に暮れたあの日から。
同じ悲しみを繰り返さないためにも
忘れないことも大切ですが
忘れなくては前に進めないのも事実。
突然この世を去ることを強いられた皆様に
鎮魂の祈りを捧げます。
また、前進している方、
そうしようとしている方に
心からエールを送らせていただきます。



先日、大好きなフラスカティさんに
日を空けずお邪魔してまいりました。
第1回目は自分へのご褒美として。
第2回目は姉の誕生日を祝うため。

まずは1回目のご報告をいたします。



apéritifを飲みながらメニューを眺めていると
マダムがメニューに記載のない
本日入荷の品をアナウンスしてくださいました。
タカアシガニと天然特大ホタテがあると…

タカアシガニ=大味、というイメージですが
シェフがそんな代物を仕入れてくるわけがありません。
身もぎっしりで甘みも強いと聞き、
オーダしないという選択肢は消えました。

旬真っ盛りの天然ホタテも
巨大な貝柱はサックサクの歯ごたえで
大味どころか甘みが強いとおっしゃるじゃないですか…
こちらもオーダーしないという選択肢は消えました。




天然ホタテ貝柱と
タカアシガニの炙り
香草のサラダとともに



ホタテさん

どうしてサザエさんの登場人物に
ホタテさんが加わらなかったのでしょう。
そんな疑問がフツフツと湧き上がるほど
甚だしい存在感を放つ見た目と味わい。
おっしゃる通りサックサクの歯ごたえで
養殖物にありがちな臭みは全くなく
凝縮された甘みが口内に迸ります。
うまし。旨し。美味し。




タカアシガニくん

サザエさんの仲間に入るには
マイナーすぎる蟹ですが
ところがどうして、繊細な美味しさ。
深海でのそのそ歩いている姿から
想像する味とは全く違いますよ^^




赤へシフト

お二人が選ぶワインは
ファーストインパクトはそこそこだけど
徐々に開いて本領発揮するものが多い気がします。
これもまさにそうでした。



アマトリチャーナ

アゲインです。
滋味深さがたまりませんね。




トリッパの煮込み

フリウリ風の白いトリッパ煮込み。
豆との相性が抜群です。
美味しいなぁ~




短角牛サーロインの炭火焼

短角牛だからサーロインでもOK。
黒毛和牛系のサーロインは
一口だけでも胸焼けしてしまうので。
塩のみの味付けでシンプルに火入れしてあり
噛むごとに豊潤な旨味がジュワッ。
赤べこさんバンザイです。




付け合わせ

人参のプディングとじゃが芋のピュレ

人参のプディング美味しい!
病気のお子様にもオススメだわ。
いや、もちろん大人にも。
意味のわからない付け合わせが多い中
こういう意義ある存在に感涙しそうです。



カスタードのソースに
ビスコッティとキャラメルのジェラート



にグラッパを合わせて。

大人のお・や・つ。
幸せだなぁ。


この日の少し前、
シェフからうれしいお電話をいただき
この仕事をしていて本当に良かったと思いました。
フラスカティさんのエントランスを
今後も堂々とくぐれるように
良い仕事をして良いお付き合いを長く続けようと
強く心に誓った次第です。
ご縁に感謝!



VOL.2に続く…

田代・蜆塚かんたろう・さくめ・うな豊、鰻4連発

2016年03月06日 | お出かけ
公私ともにあちこち出歩いて
忙しい日々を過ごしております。
疲れると食べたくなるもの…
麻婆豆腐、牡蠣フライ、そして鰻。
たまーに赤牛とか豚も食べたくなるかな?
あ、鴨も…他にもありそうだ。

数ある疲労回復食材の中から
今回は鰻をフィーチャーしてみたいと思います。
ではいってみよう!


まずは瀬戸の超有名店・田代さん。
並んできましたよ^^;
噂通り、オープン前に名前を書いて
食べられるのは12時過ぎ。
でも、高飛車な態度は全くなく
ただ単に、キャパオーバーなんだろうな、
そして、そのキャパを広げるつもりはないんだろうな、
と察しましたのでおとなしく待ちます。



鰻丼並



パカ

噂通りプリップリな身と
炭化しかかった焼き上がり。
なるほど。独自路線をいってますね。
関西風というより田代風。
良心的な価格とボリュームです。
かつて瀬戸の本業釜が全盛だったころ
昼夜を徹して火の番をする
職人たちのスタミナ食だったことがうかがえます。
ただ、タレに使っている調味料が残念。
あと、お漬物とお吸い物も^^;



続いて浜松は蜆塚のかんたろうへ。
飯田町にあるかんたろうの姉妹店です。
実は最初は家から遠い飯田町へ行ったんですが
とても待てる雰囲気でなく、引き返しました。
駐車場によりつくこともできません^^;
ありがたいことに、家から近い蜆塚店は
駐車場もすんなり止められて
すぐに着席できました。



うな重



パカ



浜松は関西風と関東風が入り混じりますが
こちらは正統派の関西風。
パリッと焼かれた鰻が一尾分横たわり
4つのパーツに分けられています。
一番好きな部位は尻尾から二番目。
パリパリとギュッと歯を押し返す身と
脂のバランスが良いのです。
タレもキリッと辛口で後味すっきり。
漬物も吸い物も丁寧な作り。
浜松で一番好きかも、かんたろうさん。


続きまして、さくめさん。
この日は引佐のお蕎麦(うどん)やさんまで
取材のお願いで足を運んだんですが
なんと調査不足のため定休日。
国道257号線を通り過ぎる車を目で追いながら
ポカーンと茫然自失になっておりましたが
せっかく湖北まで来たから
さくめさんで鰻でも食べるかぁ~ってことに。
相変わらず近隣の加茂さんは満車満員でした^^;



潔いお品書き



鰻重・中




こちらも関西風。
注文を聞いてから捌いて焼きます
炭火で焼いてあるのですが
私はもう少し香ばしさが立つのが好みかな。
あとは、タレがぼんやりしているので
最後の方、ちょっと飽きが。
普段使わない山椒をチョチョっとかけました。



さて、ラストはうな豊さん。
昭和区クライアント様で打ち合わせがあったので
23号バイパスから北上する道すがら寄りました。




上うな丼



普段は奮発してうな重にしますが
この日はなんとなく丼に。
遅い時間に伺いましたが
ご飯も炊きたてでうれしい限り!
パリッと焼かれて適度に脂が落ちた鰻と
媚びない真っ当なタレがベストマッチ。
毎度のことながら満足度高いです。



ぬか漬け別注

うな丼にはキュウリのぬか漬けが付いてなかったので
お給仕さんを呼び止めて即追加。
今回は浅めの漬かり具合でしたが
酸味と塩加減のバランスが良いのです。
食べ終えるのがもったいない。


ということで、鰻4店巡りリポートは以上です。
かんたろうさんとうな豊さんが私のツボ。
田代さんが人気を集めている理由も
私なりにわかります。


ごちそうさまでした!