おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

東北紀行/手打そば やまびこ

2013年01月31日 | 蕎麦
会津若松でもう一軒お蕎麦屋さんを、
と思ったけれどどうも食指が動く店が見つからず
範囲を広げて調べてみたら
喜多方から山奥に入ったところに
美味しいお蕎麦屋がさんが集中しているらしい…
これは行かねば、とさっそく車を走らせました。



山都町にキタ~!

織田裕二風に読んでください^^
しかし、疲れたのははここからなのです。




そば粉100%シートベルト100%

いいこと言うねぇ^^
山都の蕎麦は一番粉を使用した
つなぎなしの十割蕎麦だそうです。
標高が高くて昼夜の寒暖差が大きく
朝霧の立つ畑で育てられた蕎麦を
飯豊連峰の伏流水で打つから美味しいんだとか。
しかも山都の中でも宮古集落は
その伏流水のみでいただく
「水そば」というものが名物のよう。
これは期待が高まるばかり^^


ここからが険しい山道でした。
どう考えてもすれ違えない山道で
しかも凍結したりしてる雪道で
夥しい台数のダンプとコンニチハ^^;





宮古集落に到着

なんと集落の半数近くの家が
蕎麦屋を営んでいるらしい。
蕎麦屋銀座。超激戦区!
しかしようやく着いたと思ったら…
全ての店がどうやら冬期休業中。
お目当てのお店においては廃業されたとか。
ここまでの行程は綿密に調べて動いていたのに
なぜ今回は、、、嗚呼(涙)
春か秋にリベンジする!絶対!


仕方が無いので下山し
山都の街でお蕎麦屋さん探し。




手打ちそば やまびこ

お昼をとうに過ぎていたのに
開いててくれました。良かった!




メニュー

会津若松でそば三昧したので
ここではシンプルにざる蕎麦。




ざる蕎麦

あれ?いろいろ付いてるわ♪




水そば

諦めていた水そばがつきました^^
この水、ものすごく軟らかくて美味しい。
ただ、たくさんは食べられないかな。
お塩を入れる食べ方もあるらしいけれど
備え付けのお塩はいたって普通の食卓塩でした^^;




ざるそば




ツヤツヤで透明感のある麺が
いかにも美味しそうです。
蕎麦の香ばしい香りも立っていて
穀物の甘みを感じる実直な味わい。
あまり期待していなかっただけに
かなり嬉しい誤算。
適度な歯ごたえもあって好印象。
そして水の良さを感じさせてくれる
爽やかな余韻が印象的。
美味しかったです。




蕎麦汁

少し甘いですが許容範囲。
昆布や椎茸も使っているのかな?
複雑な余韻が残りました。



薬味

葱と山葵。
山葵はチューブものですが
雪深い山都で文句はいいません。




蕎麦湯

やや濃度がついたナチュラルなタイプ。
毎回思うのですが
蕎麦猪口に汁がたっぷり入っていると
蕎麦湯をいただく段階でちょっと困ります^^;
蕎麦汁にドボンと入れたい方対策かも知れませんね。
お店にはお手数をおかけすることになりますが
とっくりで注ぎ足すスタイルが望ましいです。




舞茸の天ぷら




揚げ餅


揚げ物を注文していないのに
厨房で油のはねる音がするな…
と思ってたらサービスしてくれました。
酸化臭も全くなくカラリと揚がってて美味。


街場でこのレベルなら山の上は…
山都そばのポテンシャルの高さを垣間見た気がします。
遠方から来たことをアピールしようと思い
「名古屋の近くの街から来ました」と伝えました。
豊橋と言っても伝わらないと思って敢えて。
大学時代によく用いたフレーズ^^
すると女将さんは
「ああそうか、わざわざありがとね」
と喜んでくださった風でしたが
暖簾をくぐり出るところで
『名古屋ってどこだ?』・・・
聞こえてしまったヒソヒソ話。
名古屋の知名度は
山都まで届いてないのか(笑)
浅田真央ちゃんの出身地から
70kmぐらい離れた愛知県内…てか?

ご馳走さまでした!



やまびこ



お腹も満足していよいよ帰路へ。
この旅の総括へと続く…

東北紀行/桐屋・権現亭

2013年01月30日 | 蕎麦
大内宿を後にしまして
チェーンを装着して下山。
昨日は暗闇で見えなかった
日光街道沿いの
風情ある町並みを左右に見ながら
会津若松市内へ入りました。
市内は大河ドラマの舞台とあって
「八重の桜」一色!
東北復興の象徴として
広告塔を担っている街ですもんね。
そして新島八重って新島襄の奥さん…
自分の母校に関わっていたなんてつゆ知らず。
幕末にはまったく疎い人でして^^;
西洋史専攻だったし。(言い訳)



鶴ヶ城

ここも八重の桜に色づいてます。





立派なコンクリート造り

趣には欠けますが…仕方ないですね。




酒蔵巡りしたり…

ここで日本酒の4号瓶を割ってしまった。
どこへいってもハカイダー。
もちろん1本お買い上げいたしましたよ^^;
涼しい顔して退出できるほど図々しくはありません。



そしてお目当てのお店へ。



桐屋・権現亭

会津若松で一番有名といっても過言ではない
手打ちのお蕎麦やさんです。
契約栽培の玄蕎麦を挽いているといいます。
期待に胸を膨らませて入店。




桐屋のこだわりのそば(限定)

そんなこと言われても選べないわ…
と悩みに悩んでいたところ




こだわりの蕎麦が三種盛りあわさっている
何とも嬉しいメニューがありました。
もちろんそれをオーダー。




そば三昧





ご丁寧に蕎麦の説明もあります。
では右から順番に。





会津のかおり

福島県の新品種「会津のかおり」を
石臼で挽いて十割りで打っています。
香りはそんなに高くは無いです。
印象的なのはその食感。
ムチムチと歯を押し返すような弾力があります。
その後に甘みが膨らんでくる感じ。




飯豊権現そば

貴重な一番粉を贅沢に使った
白く透き通っている更科のような蕎麦。
福島ではハレの日のご馳走として
この白く輝く蕎麦を珍重したようですね。
更科系だから蕎麦らしく無いかも…
と思っていましたがところがどうして。
これが香り高くて余韻も長い。
ムキュっとした食感も心地よいです。
いい意味で裏切られました。




会津頑固そば

毎日挽く石臼挽きの蕎麦粉を100%用い
十割りで打ち上げています。
会津在来種だそうで
野趣溢れる香りを強く感じ
時間が経つと尚更立ってきます。
気持ち平打ちでモチモチとした食感。
これも美味しいわ。



蕎麦汁

味醂をやや強く感じますが
嫌みな甘みではありません。
少しアルコールも感じました。
節の酸味も余韻として残ります。
会津頑固そばに一番マッチしました。





蕎麦湯

蕎麦湯は茹で汁そのもの風。
蕎麦汁に注いだら甘みが気にならなくなりました。
砂糖が立っていたらより引き立ってしまうから
やはり味醂や出汁素材の甘みだったのかな?


会津藩主の保科正之公が
もともと信州伊那の高遠藩主で
蕎麦を打てる家臣を連れて入城したことから
手打蕎麦の技術が会津に根付いたみたいです。
だから江戸で蕎麦文化が花開く50年前から
会津では蕎麦打ちの技術が発達し
庶民の楽しみとして広まったんですね。
そして辛味大根の汁に味噌を溶いて食べる
高遠蕎麦(おしぼりそば)も持ち込まれたそう。
その流れから行くとやはり信州って凄い!
また信州蕎麦ツアーに行かねば…
と、蕎麦への飽くなき探究心は膨らむばかりなのでした。


ご馳走様でした!


桐屋・権現亭




この後は蕎麦の里へ向かいます。
あんな恐ろしい道のりが待っているとは
この時知る由もなく…

東北紀行/大内宿 本家扇屋

2013年01月29日 | 旅(国内)
先に言っておきます。長文です^^;


平泉を後にして向かったのは
会津若松から日光街道を南下した大内宿。
1640年に整備された宿場町であり
かつては交通の要所として大名行列も闊歩したそう。
しかし明治に国道が整備されると
主要のルートから逸れてしまったため
繁栄の歴史は幕を下ろしてしまったようです。
それ故に荒らされること無く街並は当時のままに保存され
現在では国選定重要伝統的建造物群保存地域の指定を受け
年間120万人の観光客が訪れる街になったとか。
「売らない・貸さない・壊さない」の住民憲章により
今でも美しい茅葺き屋根の家屋が軒を並べます。


しかし訪れたのは極寒の真冬。
20年前のガイドブックで魅了された
天井から鰊がぶら下がっている山形屋さんは
豪雪のため店じまいしているとのこと。
山形屋さんに「本家扇屋さんなら開いてるよ」
とお伺いして早速予約を入れました。


国道から逸れてガチガチに凍結した山を登り、
ようやく到着したのは7時半過ぎ。
遅くなったことを詫びると
「だ~いじょ~ぶだぁ~」と女将。
ををっ!志村けんの「だいじょうぶだぁ」の
本家本元・ルーツを聞いた気がする^^
早速夕食にしていただきました。





岩魚の塩焼き

遅くなることを予め伝えてあったので
2時間かけてじっくり焼いてくださっていました。
頭から尻尾まで全部食べられます。




馬刺

会津若松の特産品なんですね。
長野と熊本だけかと思ってました。
ニンニクの効いた南蛮味噌でいただきます。
霜の降ってない身が美味しいわ。




こづゆ

会津若松の郷土料理です。
お祝い事やお正月などには必ず食べるそう。
スタンダードなレシピは帆立で出汁をとりますが
扇屋さんのは煮干しの味がした気が。。。
ちくわの味も強いのかな?
家庭的な味わいです。




菊の酢の物

福島でも食べるようです。
酢はかなり甘めでした^^;




筍饅頭

麺つゆ風の味がしましたが
民宿料理ですから。




そばの実雑炊

蕎麦の実のツルンとした食感が好き。




蕨の生姜煮

塩漬けの蕨を戻して生姜で煮たもの。
やっぱりここも雪深いから
山菜を保存して冬ごもりに備えるのですね。
女将さん「麺つゆで煮ただ」と。
麺つゆ大活躍らしい^^;




蕨の醤油煮




茶碗蒸し



すいとん




こでらんに

福島の方言でこたえられない、最高、という意。
かなりフルーティーな無濾過生原でした。



なじょすんべ

ごきげんいかが?的な意らしい。
こちらもかなり濃厚でしたが
「こでらんに」よりは飲めました^^;


囲炉裏端でお食事しながら
女将としばしお話しました。
かつては賑わった宿場町だけれど
国道ができてからは陸の孤島。
先人達が不便な生活に一生懸命耐え
大切に守ってきた街が今あるからこそ
観光客が多数訪れる街として活気が戻り
今私達が生活していける、と。
ご先祖様に心から感謝して
この街を自分たちの手で守っていくつもりだと、
終始笑顔を絶やすことなく
流暢な会津弁で語ってくれました。

翌日ご親族のご葬儀があるということで
朝ご飯は7時半から8時半の間にとってね
とお願いされましたが
ご親族がお亡くなりになってからは
お勝手仕事や弔問客の迎え入れなど
何日にもわたってお手伝いしているらしいです。
集落のコミュニティが強固なんですね。
訪れた日も近所に住むお孫さん達が泊まりにきていて
宿は子供の笑い声に満たされ賑やかでした^^
今や忘れ去られようとしている
日本の絆たるものを垣間みた気がします。


さて、朝ご飯へ。







芋茎のお味噌汁

芋茎、だーいすき^^
シャキシャキの食感と
素朴な草の香りがたまりません。




自家製納豆

女将手作りの納豆です。
お醤油だと糸が引かないので
塩をかけてくれたみたいですが
塩の量が半端でない。。。
はじめ、例の粉かと思った^^;
納豆は美味しかったけれど
喉の渇きといったら、砂漠のよう(笑)




漬け物

美味しいけれどかなりの塩分。




青菜

胡麻ドレッシングかな?



女将の人懐っこい笑顔と温かさに癒され
昔ながらの日本家屋と火燵で寛ぐことができ
月並みですが故郷に帰ってきた心持ちになりました。




お世話になりました!


本家扇屋
福島県南会津郡下郷町大字大内字山本36
TEL/ 0241-68-2945

到着時はとっぷり日が暮れていて
見られなかった景色を堪能。





道路も茅葺き屋根も真っ白。




山を登った先にあるお寺から。

受け継がれ守り続けられている街並。
美しいですね、とても。
人は一人では生きて行けない
そんなことを思わせてくれる情景でした。



さて、会津若松市街へ向かいます。

東北紀行/泉そば

2013年01月28日 | 蕎麦
横手市の山内を後にして
福島方面に向かったのですが
お昼ご飯をどこかで食べようと
悩んでいるうちにお昼を大幅に過ぎてしまいました。
血糖値下がりまくりでクラクラ。。。
平泉でインターを降りまして
よさげなお蕎麦やさん探し。



インター下りてすぐの地水庵さん

とっても雰囲気が良かったんですが
何と売り切れですって。
2時廻ってましたからね^^;
良さげだっただけに余計に悔やまれる。




途方に暮れて中尊寺と平泉駅を行ったり来たり。
世界遺産に認定された中尊寺ですが
まだまだ周辺は発展途上で
昔っからのお土産屋さんチックなお店しかなく
食指を動かされる飲食店がありません。
もう限界に近づいてきたので(目が回る)
平泉駅前の老舗風蕎麦屋に飛び込みました。





泉そば(屋)





泉そば(屋)の由緒

創業100余年の老舗らしい。
源義経と西行と泉三郎が膝を突き合わせ
この地で食べたというそば定食を
再現しているそうです。
暖簾には泉そば屋と書いてあるのに
こちらはシールで(屋)が消してある。
その他のツールで「泉屋」になってるのもあった。
なんだろう、商標の関係?どれが正しい店名?

そしてこのお店のメニューが少ないのは
「お食事処」ではなく
「名物味わい処」故だそう。ふーん。
源義経に由来するご主人の口上も名物らしい。
でも遠慮しておきました。
口上を聞いてたら飢えで倒れる。





メニュー

夕ご飯も近い時間だったので
ガッつきたい気持ちを抑えまして
ざるそばをお願いしました。
お蕎麦が茹で上がるまで
轟音轟かせる腹の虫と戦っている最中、
エンドレスで流れてた「泉そば」の歌。
何でもオリジナル楽曲を小学生が歌ってるらしい。
ちょっとシャープした歌声が
マックスの空腹でピリピリしている神経を逆撫で。
今でもあのフレーズ、思い出せるわ。
平泉=泉そばの歌、になってしまった。。。




箸入れ

めちゃくちゃ年期入ってる^^





ざるそば




平打ち太打ちです。
お蕎麦の香りはそこそこあります。
あとは、、、ふーむ。




薬味

山葵は合成品ですね。




最初から用意されていた蕎麦湯

どうしたらいいんだろう。
このまま飲むの?
口上の中にそのヒントがあったのか。。。




蕎麦湯

別で蕎麦湯が用意されました。
甘めなお汁が蕎麦猪口にたっぷりだったので
最初に用意された蕎麦湯の方へ少し預け
いい塩梅になるようにして飲みました。
正しかったんだろうか?



観光地で550円は良心価格。
めちゃくちゃお腹が空いていたので
お味についてはさておいて完食しました。
悪いものは使ってないと思います。
ゴメンなさい。こんな感想で^^;



お腹が落ち着いたところで今夜の目的地へ。
平泉まで来ておきながら
中尊寺はスルーして走り去ったのでした。
だって、時間が無いんだもん。。。


泉そば(屋)
岩手県西磐井群平泉町平泉75
TEL/ 0191-46-2038
営業時間/ 9:00-17:00
定休日/ 水曜日

東北紀行/いぶりがっこの山内

2013年01月28日 | 旅(国内)
美麗な田沢湖を後にしまして
憧れの地に向かう前に
角館の街をブラブラ散策しました。



武家屋敷

角館には武家屋敷が立ち並ぶ
情緒ある町並みが残されています。



見学できる屋敷を訪問。







意外と倹しい佇まいなんですね。




佐藤養助商店 角館店

本店ではないけれど
秋田に来たから一応見学。




稲庭うどんが展示されてます。




絹糸みたい。綺麗ですね。




安藤味噌醤油醸造元

享保年間から醸造している老舗らしいわ。




店先に飾ってあったお雛様

こちらは愛媛出身の若女将のものだそうです。





こちらは奥座敷のお雛様






角館押絵という技法だそう。
ほぼ2Dですが表情豊かで躍動感溢れます。




お餅?

廊下に干してありました。
お正月の鏡餅かしら。


ちょっとお高い醤油は昔ながらの製法で
原料もシンプルな内容でした。
ただ、一番流通しているのはちょっと。。。
最近老舗でも甘味料や酸味料を
入れるところ、増えてますね。
脱脂大豆に無い旨味を補う為でしょうか。



さて、目的地に向かいます。



秋田と言えば…いろいろありますが
吊るしもの、保存食好きとしては
いぶりがっこの何たるかを知らずして帰れません。
秋田内陸部は雪深く日照時間が短いため
天日干しのかわりに燻して脱水して漬け込むので
独特の風味と食感が味えるのです。
そしていぶりがっこと言えば山内村。
20年前のガイドブックに掲載されていた
山内村のいぶりがっこ情報によれば
燻し小屋が開放されている風だったけれど
役場に電話してみたら山内村は横手市に併合されていて
開放している小屋…聞いたことない、との話。
そのかわり山内の鶴ヶ池荘の前にある産直に行けば
地元のお母さんたちが丹誠込めて仕込んだ
いぶりがっこが買えるよという情報を得て
早速行ってみました。





地元の主婦の皆さんが手がけたいぶりがっこ






味わいのマトリックスも記されてます



このいぶりがっこを作っている
おうちはここら辺にありますか?
と産直のおねえさんにお訪ねすると
バリバリの地元民らしく
事細かく教えて下さいました。
ということでその集落へ移動^^







燻し小屋らしき家屋が雪に埋もれてる



見せていただきたいな~っと思っていたら
雪かきをしていたおじ様に巡り会いました。
この辺でいぶりがっこを作っているところを
見せて下さるお宅はありませんか?と伺うと
ご親切に近所のお知り合いに電話して下さいました。
その時の会話の内容、単語2つぐらいしか解らなかった^^;
超流暢な秋田弁を聞けたようです。。。



案内されたお宅に到着すると
中から人柄の良さそうなご夫婦が現れました。
残念ながらいぶりがっこはもう吊るしてないとのこと。
11月ぐらいから大根を燻し小屋に吊るして
3~4日燻すことを1ヵ月程くり返し
糠などに漬け込む作業も既に終わり
ほとんど出荷に回してしまったとか。
今年は約1500本程仕込んだそうです。









ここに吊り下っていたのか。。。

桜の木で燻しているらしく
小屋の中はスモーキーな香りで満たされていました。
しばしイメージを膨らませて燻されているシーンを妄想(笑)
来年はもう少し早くおいで、
とおっしゃっていただきましたが
なかなかここへ訪れるのは・・・ね^^;
はるばる愛知から来た旨をお伝えすると
丹誠込められたぶりがっこを
何とプレゼントしていただきました。





ありがとうございます!!!





奥さんと記念撮影♪



休日の早朝にも関わらず対応して下さった役場の方
山内の燻し小屋までの道順を丁寧に教えて下さった産直のお姉さん
初対面の私たちの為にお知り合いを紹介して下さったおじ様
そしてわざわざ燻し小屋を開放して下さって
お土産まで下さったご夫婦に感謝感謝!
人の優しさに触れて涙が出てきそうになりました。





いぶりがっこ3姉妹

お土産にいただいたいぶりがっこと



第3回いぶりんピックで優勝した高橋朝子さんのと



無添加でシンプルな松井チエさんのいぶりがっこ。
大切に味わいたいと思います^^



ありがとうございました!!!

東北紀行/松橋旅館

2013年01月26日 | 旅(国内)
北秋田市は阿仁地区に入りました。
阿仁地区はマタギが活躍した土地。
そのマタギが経営するという宿を
20年前のガイドブックで見つけまして
是非行ってみたいと向かった次第です。
しかし、秋田~阿仁地区への道のり
もの凄い雪でした。
この地で暮らす皆さんは
本当に我慢強いと思います。





松橋旅館

これは朝に撮影。
出羽屋さん同様、
到着時はそんな余裕無かった^^;






マタギの装束と道具

ガイドブックで囲炉裏端に座っていらっしゃった
マタギのお父さんは昨年お亡くなりになったとのこと。
残念です。ご冥福をお祈り致します。
今は奥さんと娘さん夫婦が切り盛りなさっているよう。
そして訪れたその日の新聞に
阿仁マタギの狩猟用具が
重要有形文化財に指定されたとの記事が!
若女将が嬉しそうに新聞を見せてくれました^^
博物館に収蔵されているものではなく
間近で拝見できるのは魅力ですね。



がおーっ

20年前に仕留められた熊さん。
囲炉裏の横に2体寝そべっておりました。



さて、念願の山里料理をいただきます。


筍の醤油煮

春に採れた筍を水煮にし
保存したものを醤油でシンプルに煮てあります。
素朴で美味しいわ。




こぶみずの松前漬け

この辺りではこぶみずをよく食べるそう。
松前昆布とスルメで漬けてあり
お酒が進む一品です。




ハタハタの醤油漬け

若女将曰く、この辺では醤油漬けか
三五八漬けにして焼くのが一般的。
先日県民ショーで秋田県民は
ハタハタを塩焼きして食べる、と言うのを見
「違うよね~」とみんなで異論を唱えたそう。
こちらは内陸部だから保存性を高めるため
漬ける習慣が根付いたのかもしれませんね。
この腹子、口の中でバチバチ弾けまくりました(笑)




もだしと鶏のお吸い物

詳細は忘れました^^;




なまこ酢

お正月には欠かせない一品らしいです。
1月中は提供して下さるんですって。
コリコリして美味しい。




沢もだし

さわでとれるもだしだそう。
もだし=名もなく美味しい茸たち。
山形でも同様に呼んでいました。
これも独特の香りがし、
味わい深くて美味しかったです。




蕗、筍、天然舞茸、宝袋の炊き合わせ

塩蔵品の蕗と天然舞茸
お揚げに卵を入れた宝袋が
家庭的な味わいで煮付けられています。
あと、不思議な茸も入ってたっけ。
何なのか伺うのを忘れました^^;





なめこおろし



鹿肉



海藻の酢の物




数の子




熊鍋

別オーダーでお願いした一品。
マタギの宿だからこれを食べないとね。
熊、今まであまりいいイメージがありませんでしたが
この熊はまったく臭く無くて
ゴムみたいに硬くもありません。
いい意味で獣らしい香りがし
噛み締めるほどに感じる味わい深さ。
やっぱり血抜きと料理の技でしょうか。
流石マタギの宿、美味しかったです^^



朝ご飯で印象的だった品々。



菊の酢の物

新潟以北は菊をよく食べるんですね。





蕨の煮物

極太の蕨が美味しい。
好きだな、蕨。





メイタガレイかな?

三五八漬け風でした。
美味しかったです。





なんだったっけ?これ。
美味しかった気がする^^;





もだしと豆腐のお味噌汁

このお味噌が美味しかった!
なんでも大女将お手製らしい。
こういうお味噌汁をいただくと
ほーっと落ち着きます。幸せ。



朝は大女将が全てお給仕してくれ
手を振って見送ってくれました。
旦那さんにお会いできなかったのは残念ですが
マタギの宿の雰囲気は十分味わえてよかった。
お部屋は…まあ、合宿所並ですけどね(笑)。





お世話になりました!



松橋旅館






凍り餅

そうそう、宿の玄関先に凍り餅が吊るしてありました。
小正月の時期に屑米で作った餅を凍らせ
田植えの時期に水で戻して食す保存食。
生活の知恵ですね。



南下する道中でも吊るし萌えの光景が…




凍み大根






凍り餅のグラデーションが美しい




お餅の塊




田沢湖と辰子像




日本一深い湖




深いゆえに寒くても凍らないとか


美しい光景に触れられました。




更に南下して例の漬物の里へ向かいます。






東北紀行/秋田市民市場

2013年01月26日 | 旅(国内)
山形を後にしまして
向かったのは秋田市。
本当は翌日に酒盃さんを訪ねるつもりだったんですが
なんと、、、お休み。
予約する段階で判明したけれど
旅程を変更しようにもどうにも無理があり
今回は涙を飲んで諦めました(号泣)。
再訪するきっかけ作りなのよ。そうなのよっ。


で、山奥に戻る前に日本海側へ出てみたわけです。




秋田市民市場

東北の横綱って、どういう意味?
南の横綱はどこだろう?
沖縄の牧志公設市場のことかしら。




夕方近くに訪れたので
魚屋さんは店仕舞体制に入ってました。




秋田は鮭圏なんですね

鰤系の青魚は見当たりません。
北限は佐渡辺りなのかな?
もっとも昨今は水温上昇の影響か
北海道でも勘八が釣れるらしいけれど…





真鱈の子

なまはげで有名な
男鹿半島で揚がる真鱈の子。
私たちがよく目にするのは助宗鱈の子。
随分とビジュアルが異なりますね。
同じように唐辛子醤油に漬けて生食したり
炒り煮していただくんですって。
料理したいなー。

余談ですが幼い頃の想い出。
豊橋のデパートで東北物産展が開催され
余興でなまはげショーが開催されたそう。
「泣く子はいねがー」と出刃包丁を持った鬼を見
気が狂ったように泣き叫んだそうです。
とにかく臆病で恐がりな子でした。
何がきっかけでこうなっちゃったんですかね^^;





真鱈の白子

金沢の近江町市場同様
お刺身用で売ってます。
サッと湯引きして食べたいな~。




男鹿産の川海老

佃煮にするのかな?





あちこちに鱈

鱈と鮭が生活に根付いてるんですね。





ハタハタ寿司

ハタハタのなれ寿司です。
「うぢでづくったんだ」
というお父さんの言葉に購入を決断。
宿でアペリティフとともに楽しみました。
まだ若かったけれど美味しかった^^





花なすとマンズじゃなくてアンズ

茄子と菊を一緒に漬けたこのお漬物
秋田周辺の郷土料理なのかな?
産直でもちょくちょく見かけました。
食べておけば良かった。






乾物屋さん





干しカスベ


あった。でも高い。断念。





代わりに切り鱈を購入しました。
芋ぼうにしようか
鱈のピルピルにしようか検討中。




市場を見るとその土地の食生活がよくわかります。
なので国内外の旅先で市場があったら
必ず立ち寄ることにしています。
楽しかった♪

それにしても秋田県民、奥ゆかしすぎる。
他の市場では目が合えばだみ声で
「いい〇〇が入ってるよ~」「おまけするよ~」
と必ず声をかけてきますが
県庁所在地の中心部の市場なのに
じっと見ていても声をかけてこない。
「これは何ですか?」とうかがうと
「それは〇〇だ」と応えて下さるのみ。
シャイな方達が多いのかな?
とても好感が持てました^^


酒盃に後ろ髪を引かれながら
次の目的地に向かいます。
更に雪深い里へ。。。



秋田市民市場

東北紀行/あらきそば

2013年01月25日 | 蕎麦
山形にはいくつもの蕎麦街道があります。
中でも有名なのは村山市にある
最上川三難所 そば街道ではないでしょうか。
蛇行する最上川に沿って12軒が軒を連ねます。
一応14番店まであるんですが
2軒は欠番になっているみたい。閉店?

170年~180年前に建てられたという
茅葺き屋根の日本家屋で
名物の板蕎麦が食べられるよという
「あらきそば」にお邪魔してきました。

ここで板蕎麦について…
板蕎麦はもともと寄り合いや宴の〆に
大勢で囲んで食べられるよう
大きな板や箱状の器に盛ったことがはじまりだそう。
某ガイドに記された「あらきそば」さんの紹介文に
「おなかを空かせて行くことをおすすめします」
とありましたが意に介せず。
最低2軒行くつもりなんですけど…私。




ここは最上川三難所 そば街道

街道って聞くと萌える^^
人々と文化が行き交うイメージ。
飛脚が駆け抜けたり
茶店で恋が芽生えたり…




あらきそばさん

趣がある農家造り。




中はズドーンと抜けた大広間です。
近所の寄り合いにはもってこい。
この写真では伝わらないか。。。




お品書き

蕎麦は2品のみ。
「うす毛利」と「むかし毛利」。
金額から推測すると量の違いでしょう。
鰊の味噌煮もありました。




お通しの白菜お漬け物

かなり塩っぱかったけれど
保存食ですからね。
市販の浅漬けとは一線を画します。




うす毛利一人前

ガイドブックでその写真を見た際
器の大きさが解らないから
ボリューム感が全く解らなかった。
しかもまばらな感じに盛られてるし。
お腹をすかせて…大袈裟じゃない?
私は3人前ぐらいいけちゃうんだから。
と思ってましたが…その解釈は大間違い。




縦の寸法がコレです…

私、女性にしては手が大きい方で
親指から小指まで約20センチ程あります。
板、20cm×40cmぐらあるかな?
その上に見たこともない極太の麺が鎮座。
むかし毛利はどうなっちゃうんだ???
見たかった。

さて、感想を述べます。
啜るのは諦め、噛んでいただきます。
歯を押し返す弾力がもの凄い。
でも、どこぞの味噌煮込屋の麺のように
中に粉っぽさが残るようなことはなく
全身筋肉質みたいな状態です。
蕎麦猪口に押し込むのも一苦労^^
何度も咀嚼していると
濃厚なそばの味が口内に広がります。
ちなみに粉は地粉だそうです。
打ち場では若大将らしき人が
全身全霊を駆使して打ってました。
これは今までにない蕎麦との巡り会い。





蕎麦汁と薬味

薬味は白ネギのみです。
蕎麦汁はやや甘みを感じた後に
濃厚な醤油の味わいが追いかけてきます。
出汁は節以外に昆布と椎茸も使っているかな?
蕎麦の力強さがはんぱでないので、
もう少しパンチのある蕎麦汁でもいいかも知れません。
いや、どんな汁でも太刀打ちできないかも。
だって蕎麦を咀嚼して飲み込む頃に
汁はとっくの昔に流されている…
追い汁を口に注ぎ入れないといけないのかな。
いずれにしろチョイつけは不向きなお蕎麦です(笑)




蕎麦湯

この日最初のお客だったからか
サラサラ透明な蕎麦湯でした。


他のお店も行ってみたかったけれど
確実に3人前ぐらいの量があったので
流石の私もギブアップでした。


美味しかったです。
ご馳走さまでした!


あらきそば
山形県村山市大久保甲65
TEL/ 0237-54-2248
営業時間/ 11:00-17:00
定休日/ 水曜日

最上川三難所 そば街道




その後産直に行って大興奮。



メガ盛りなめこ

買って帰りたいけれど生はな…
と思っていたら





塩漬け茸祭り!
もちろん買いましたわよ。
塩漬けしておけば常温で1ヵ月以上持つんですね。
温暖な豊橋では冷蔵庫保存が必要だろうけど。
あと、つや姫の玄米が激安だったので2Kg購入。
食料品がどんどん増えていく旅は続く。。。

東北紀行/出羽屋2日目

2013年01月24日 | 旅(国内)
夕食、ボリューム感は満点だったけれど
植物性のものばかりだったからか
明朝には腹時計が轟音を立ててました(笑)
朝湯につかっていざ、朝食会場へ。



春菊の黒ごま和え

胡麻の味が濃い!国産なのかな。。。




山形牛の燻製とハム、うるい

胡麻ダレをかけていただきます。
うるいがシャキシャキして美味。
牛とハムはどっちでもいいかも^^;




ひきずりうどん



ひきずりうどんのタレ




納豆につけていただだくのです。

雪深い山形内陸部では
乾麺も貴重な保存食。
鶴岡の麦きりと似た食感でした。
納豆を自作する家庭も多かったよう。
雪に閉ざされた冬ごもりの時期に
鍋からアツアツのうどんを引っぱりだして
納豆のタレにつけたことから
この名が付けられたそうです。
手軽で洗い物も少なくて済むから
水仕事が辛い時期にぴったりかも。
熟練主婦の知恵の賜物なのでしょう。
そう言えば以前、郷土料理番組で
鯖缶も入れていたのを見た気がする。





薩摩芋の甘煮

ゴメンなさい、残しちゃいました!
薩摩芋でご飯が食べられないタチで^^;




もって菊の酢の物

キュッキュという食感が心地よい。
この酢の物、大好き。






酢漬けのお漬け物

大根、セロリの食感がいいわ。
味付けも甘すぎず好印象。
いくらでも食べられそう。





昆布巻き、鱈子の吹寄せ、蕨、金平

どれも上品な味付けです。
山形=北国=味付けが濃い、
そういう概念を覆してくれます。
素材の味わいを知り尽くしているからでしょうか。
無駄な調理や調味の痕跡を感じません。




温泉卵





しその実

山形はしその実を多用する文化なのかな?
銀座のアンテナショップで見かけるお漬け物にも
かなりの割合で入ってます。
飯ドロボウですよ、これは^^




からかい煮

かすべ…干しエイの煮物です。
内陸部では鮮魚が手に入りにくいため
干しエイや棒ダラなどの乾物が
貴重な動物性のたんぱく源。
これを軟骨まで容易に食べられる程
ふっくら軟らかく煮てあります。
とっても美味しいわ。
秋田市の市民市場で干しエイを見かけたので
これは買わねばと思ったらめっちゃ高かった!
三重県産のエイの切り身を良く見かけるけれど
あれは投げ売り状態に安いわよ。
流通量が減って干す人も少なくなり
単価が上がってしまったのかな?





もだしのお味噌汁

ホッとする味わい。
日本人に生まれて良かった
と思える瞬間です。


あと、ご飯もありました。



朝の支度をしてくださったのは4代目の若旦那。
雪深い西川町の人々が春を待ち望む気持ちや
先代がお料理に傾けた思いを語ってくださいました。
大学時代は東京で過ごされたよう。
一日に何度も雪かきや雪下ろしをする必要もなく、
物品や情報に溢れた刺激的な東京を後にし
先人が築いた食文化を守るために戻ってきた…
素晴らしいですね。まだお若いのに。
きっとお金には換えられない魅力が
この月山山麓にあるからでしょう。
その魅力を垣間みた気がします。




先代のお料理を聞き書きした本

細かいレシピは載っていませんが
四季折々に採れる山菜や茸を
先代が慈しみ愛でながら、
真心込めて調理されていたことが
手にとるように解る本です。
いいお買い物をしました^^



また是非訪れたいと思います。
有り難うございました!



出羽屋

東北紀行/出羽屋1日目

2013年01月23日 | 旅(国内)
六田麩街道を後にして
向かった先は月山山麓にある
山菜料理旅館の出羽屋さん。
月山に近づくに連れて雪深くなり
旅館の駐車場もモリモリに積もってました^^;


出羽屋

この写真は翌朝撮ったものです。
到着時はそんな余裕すらなかった。。。




玄関の火鉢でやかんがシュンシュン。
冷えきって硬直した掌が溶けるよう。

月山の天然水を温めて贅沢に掛け流している
軟水で熱めのお風呂で身体を温め
待望の夕食へと臨みます。
出羽屋さんは月山山麓で採れる山菜を
先代が創意工夫をこらして編み出した
お料理の数々を楽しめる旅館です。
この地域では有名みたいですね。


さて、お料理を列記します。




菊と木耳の酢胡桃和え

山形は食用菊の一大産地。
出羽屋さんでも多用しているようです。
山胡桃入りの合わせ酢で和えてあります。
菊の何ともいえない食感と香りがいいですね。
木耳の方には和芥子が入って
ピリリとアクセントがついていて美味。




こごみの黒ごま和え

流石に今は栽培ものらしいです。
栽培でもこれだけ美味しいんだから
春になったら天然を食べてみたいな。





もだしのずんだ和え

この辺では名もない美味しい茸をひっくるめて
「もだし」と呼ぶそうです。
秋に採れたもだしを塩漬けにして
食べる分だけ塩抜きしていただく保存食。
それを山形の「秘伝豆」のずんだで和えてます。
少し甘めだけど風味豊か。





ぶなかのか

枯れたブナに群生する茸だそうです。
これを醤油でシンプルに味つけてあり
独特の食感と香りが楽しめます。
香り…野性的なハーブのよう。
余韻も長く印象的な味わい。
これ、本当に美味しかった!




浅葱のおひたし

山形では赤ちゃんみたいな浅葱を
好んで食べるみたいですね。
分葱のように香りは強いのに
浅葱由来の軟らかさがたまりません。






うるいのおひたし

シャキシャキした食感がいいわ。





独活の胡桃和え

栽培ものですが香り高いです。
濃厚な山胡桃の和え衣を纏い
少量で大きな満足を与えてくれる一品。





なめこおろし

天然なめこを上品に味付けしてあります。
シンプルだけど滋味深いわ。





蕨の一本漬け

塩漬けした蕨を塩抜きし
醤油と七味で漬けてあるそう。
極太の蕨の食感と
漬けても尚漂う香りが絶品。





山菜の天ぷら

こごみ、たらの芽、ふきのとう、
アケビの皮「わっか」、筍、
椎茸、天然舞茸。

春の山菜は栽培ものらしいですが
十分美味しいです。
筍は水煮したものみたい。
椎茸と舞茸の香りがたまらない!




鮎の塩焼き

美味しい。








名物・月山山菜そば

山菜そばというと
かけそばに水煮の山菜が
申し訳程度に載っているのを想像しますが
月山の山菜そばは山菜と茸がメイン。
鶏肉の旨味を主体とした汁に
ざくざく山菜と茸が入ってます。



しばらくお鍋として具と汁を味わった後
つけそばとして楽しんだり
鍋にそばを入れて楽しんでみたり。



その為にお蕎麦はかなり太めに打たれてます。


とにかくお出汁が美味しかったです。
汁より具の方が多いのでは?と思うほど
贅沢な山菜と茸に感動しまくり。
だけど…酒飲みの私は食べきれなかった(涙)
今度はペース配分して完食したいものです。



あ、六浄豆腐の写真がない。。。

六浄豆腐とは月山に入山する修験者の携行食。
豆腐に塩を塗ってカチカチになるまで干し
鉋で削って保存食にしたそうです。
それを戻してお澄まし仕立てにしてありました。
買って帰りたかったけれど
月山周辺の道の駅はどこもクローズ。
春まで冬期休業なんですって。
それぐらい普通の暮らしもままならない土地。
だからこそ芽生えた食文化なのですね。
春~秋に採れたものを干したり凍ませたり塩漬け保存。
雪に閉ざされた冬ごもりの時期に大切に頂く。
植物の生命を慈しむこの土地の人々に
心から敬意を払いたいと思った次第です。
出羽屋さんのHPの「出羽屋について」を
是非読んでみて下さい。




本当にご馳走様でした!



出羽屋