おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

手うちそば 竹うち

2016年12月29日 | 蕎麦
お久しぶりでございます。
本日の打ち合わせで対外的なお仕事はラスト。
ただ、アンダーグラウンドでは
地道な執筆をしなくてはならいので
仕事納めとはなりません…
気を引き締めて頑張ります。



今日はちょっとつぶやき入れさせてください。
今日も、か(笑)


皆さんは人生の岐路の立った時
どなたかに相談しますか?
私はしません。
人生の岐路…数え切れないほどあります。
例えばお風呂に入ってどこから洗うとか
お蕎麦やさんで普通盛りを2枚にするか、
もしくは大盛りにするなどといった
車線変更程度のものから
学校の進路決定や就職、退職
結婚相手を決めるなど
人生の舵を大きく切るものまで様々。

お風呂や蕎麦は別として
大きな岐路でなぜ相談しないかと言いますと
選んだ先でつまづいた時
人のせいにしたくないからです。
信頼できる方に道先案内をしてもらい
崖から落ちて大怪我を負ったりしたら
その人に罪はなくても
心のどこかで
「相談するんじゃなかった」
「嫌な予感がした」等思うもの。
人を責めること自体も嫌ですが
責めている自分を嫌悪するのも嫌だから
やっぱり相談はしません。
あと、その道を選んだ当時の自分を
リスペクトしたい思いもありまして。
一生懸命思い悩んだ末に出した結論を否定するのは
過去の私に失礼です。
だから後悔もしません。
自己肯定して自己完結。
今までもそうして納得してきましたし
これからもこう生きていきます。

なーんて偉そうなことを言いましたけど
結局のところ、
みなさん同じようにしているんですよね。
今まで色々な方から相談を受けて
私なりに深く考えて
アドバイスしたことはあります。
しかし相談する時点で結論が出ているのが常。
助言とは真逆の行動に出るのを見ると
拍子抜けすることもありますが
それが彼女の出した答えなんだなと
逞しく、頼もしく思えます^^



さて、つぶやき終了。
先日、岡崎の竹うちさんにお邪魔しました。
越前そばがどうしても食べたくなったのです。
豊橋と岡崎を結ぶ国道1号線は
この時期は断続的に年末の物流渋滞が発生し
普段の1.5倍の時間がかかります。
しかも豊橋から40キロ超の距離。
それを十分理解した上で出発しました。



越前そば

以前は蕎麦猪口にそばつゆと大根おろし
花かつおが入っておりましたが
ぶっかけタイプに変わっておりました。
器も一回り小さくなっていたので
どう見てもこの倍はいただけます。
隣の方が躊躇せず倍盛りをオーダーしていたことに納得^^;

ちなみにお味は安定のクオリティ。
少し透明感を帯びた中細の蕎麦は
つるんとしたタッチで唇をすり抜けます。
噛むと瑞々しさの中から香ばしさが現れ
しっかり辛い大根おろしを絡めても
蕎麦の存在感は損なわれません。
この日の蕎麦は福井丸岡在来でしたが
土地の食べ方にやっぱり合っているんですね。
瞬殺ペロリでした。



かけそば

当然足りないのでかけをオーダー。
熱い蕎麦汁に浸かっても
湯伸びすることなく
つるつる食感もそのまま。
飛び出た要素のない出汁が
蕎麦とともに体へと吸い込まれていきます。
蕎麦湯をさんざん飲んだ後だったのに
かけ汁もほぼ完飲してしまいました。


やっぱり大好きなお蕎麦です。
ちょっと早いけど
理想的な年越し蕎麦をいただきました。
また来年も伺います!


さて、お仕事しましょ。
気が向いたら年内にもう一度アップします!

初冬のフラスカティ2016

2016年12月23日 | お出かけ
嵐が過ぎ去ったら
急に真冬の空模様ですね。
明日は余呉湖畔に足を運ぶ予定ですが
雪は降るのでしょうか…?


昨日は姉と今年最後のディナーを楽しみました。
その模様は別途お伝えしますが、
場所は母と最後に過ごしたアトワタンさん。
来年早々の香港旅行の打ち合わせを名目に
私はシェフのお料理とワインのペアリングを
思う存分楽しんだ次第です^^
当然のごとく母の話になりまして
姉は母と通ったお店の前を通ると
今でもウルッときてしまうそう。
私もスーパーアツミさんで
ちょくちょく母と買い物時間が重なり
終わりの見えない四方山話を
一方的にされてイラッとしていたことなど
ふと思い出して、苦笑しつつウルッ。
ある日スーパーで立ち話中に
「うちで夕ご飯食べる?」と誘ったら
パッと表情が明るくなった母。
「行っていいの?」と尋ねながら
夕飯用に買おうとしていた食材を
即売り場へ戻したのには笑いました。
姉とは頻繁に食事へ出かけてたとはいえ
一人で食べる夕食は味気ないものだったのでしょう。
もっと誘ってあげればよかった。
お買い物中にもう会うことはないのだなと思うと
今こうして書いていても涙が出てきます(T_T)
お母さんの行きたがってた香港
姉妹三人と姪っ子で行ってくるからね〜


さて、ちょっと前のお話です。
仕事に明け暮れて
頭がパンクしそうになったので
ガス抜きアク抜きさせていただくため
フラスカティさんへ伺いました。
書かせていただいた記事の
反応も聞きたかったし。




アオリイカと柿のサラダ

一年に二回旬があるアオリイカ。
私の大好物でKing of イカと
勝手に位置付けております。
今年は大型のものをよく見かけますが
これもかなりの大きさじゃないかしら?
歯ごたえのある柿と
元気いっぱいのルッコラを
良質なオイルで和えています。
柿はあまり得意でないのですが
フラスカティさんの柿使いは好き。




香草をまとった鰆の炙り

脂ののった鰆を炭火で炙り
フェンネルなどを効かせてあります。
美味しすぎました・・・
しかも付け合わせの蕪も美味極まりない。
「これ必要ある?」的なものを一切省いた
フラスカティさんのお料理は
一皿一皿に信条を感じます。



カショ・エ・ペペ

ペコリーノチーズと黒胡椒の
シンプルなクリームソースパスタ。
シンプルなものほど
センスと技がものを言います。
見事なバランスでございました。




I'Niccolo

トスカーナの白をお願い。
ヴェルメンティーノ、シャルドネ、
ソーヴィニオンブランを使用。
少し樽熟しています。
熟した白系の果実の香味と
余韻に残るオイリーな印象が
チーズやクリームに合いますね。
酸もちゃんとあるから飲み飽きません。
温度が上がってきた時の印象も
とても良かったです。



秋トリュフのノルチア風タリアッテッレ

香ります薫ります馨ります。
濃厚なバター&チーズと相まって
口の中がトリュフ祭り。



岩手山形村の短角牛炭火焼き

これを食べないと帰ることができません。
天然のアミノ酸の宝庫です。
噛むと凄いんです。
肉汁とかそういう次元じゃありません。
出汁が出てくるんですよ。出汁が。
うまかぁ。




お肉のソースはこのオイル

塩とオイルだけでいいんです。




付け合わせ

蕪のグリルとグラティネ。
蕪は根も葉も美味しいってことを
改めて気付かせてくれました。




セミフレッド



ラムレーズンのジェラート

イタリア系の冷たいドルチェで
嫌いなものは思いつきません。
そしてシェフのドルチェは
イタリア風ではなく
骨身のしっかりしたイタリア流。



グラッパで〆


パンク寸前の頭が
プシューっと萎んでいくのが分かりました。
食べることは生きること。
生きることは食べること。
シェフのお料理を食べると
そんな言葉が思い浮かびます。
チカラめし、ごちそうさまでした!


回想してまた元気が出てきたので
今年最後の仕事を
この調子で仕上げますか^^


蕎麦処 大藪

2016年12月22日 | 蕎麦
今年も残すところ10日を切りましたね。
怒涛の日々もそろそろ終わりが見えてきました。
今年中に納めなければいけない原稿はあと一つ。
来年早々に納めなければいけない原稿があるので
「今年中」という概念は捨てたほうがいいのですが
ひと月前は、本当に年越しできるのだろうか…と
心臓ドキドキ、胃はキリキリな思いをしていたので
少しだけホッとさせてください^^;
これも皆様の温かいご協力があってこそ。
心から感謝しております。
ありがとうございます!



さて、テーマのお話です。
先日金沢で取材がございました。
大変風が強い日でして
外へ出ると一気に体温が奪われます。
外撮影で体が芯まで冷えきり
ガタガタ震えておりましたら
めちゃくちゃお腹が空きました。
恒温動物である我々は
体温を維持するために
大量のエネルギーを使うんだと実感。



蕎麦処 大藪

店名がどこにも書いていない写真。
店構えもわかりづらい。
蕎麦屋であることは一目瞭然ですが…
写真センスのなさに辟易します。



普段なら初訪問のお店では
「もり」や「ざる」をお願いしますが
この日はとにかく暖をとりたいから温。
火傷するほど熱い汁物を欲しました。




花巻そば

イカスミじゃありませんよ、海苔です。
お腹が極めて空いているから
味にも少々のパンチが欲しいと
このメニュー選び。
載っている山葵は本山葵。
これは期待が持てます。



持ち上げると中細の蕎麦。
湯伸びせずブチブチ切れたりしていません。
海苔にも負けない蕎麦の風味といい
クリアなかけ汁といい、
想像以上にレベルが高かったです。
席数も結構多いですし
ファミリー蕎麦屋的な店構えだったので^^;



ミニ親子丼

お腹で吠え続ける腹ペコ虫は
蕎麦1杯だけで満足してくれません。
こちらのお店は
親子丼にも相当な思い入れがあるようです。
焼き上げた鶏、濃厚な卵、
そして火入れも良いですよ。


究極にお腹が空いていたので
若干贔屓目かもしれませんが
空腹を差し引いてもクオリティ高そうです。
ごちそうさまでした。
お店を出ると駐車待ちの車が多数。
後で知りましたがかなりの人気店みたいですね。
良いお店に連れて来ていただいて感謝m(_ _)m



蕎麦処 大藪
石川県金沢市二口町ハ21



政次郎さんの鶏塩らーめん

2016年12月20日 | お出かけ
本題へ行く前に備忘録。
昨夜、大好きな友人たちと語り合い
「人間は食べて排泄して自然へと帰る
植物と全く変わらない生命体」
という結論に行き着きました。
たんぱく質と脂肪の塊である我々は
機能不全となれば朽ちて土に帰るのみ…
だからこそ、今を謳歌しようではないか。
明日やろうと思っていることは今日やろう。
行きたいところがあるなら行っておこう。
人生短し旅せよ乙女だった私たち。
と声高らかに宣言し
毎月集まることを約束しました。
以上、書記のお役目全う(笑)


さて、テーマのお話です。
先々週政次郎さんにお邪魔した時
「土日限定 鶏塩らーめん」
という張り紙に目を奪われました。
最近土日限定ものをお休みされていたので
久々の登場に心が躍ります。
と言いつつ、
混み合う土日は避けがちですが^^;
今年中に絶対にいただこうと心に決め
おととい意を決して行ってまいりました。
いつもはオープン少し前か
オープンジャストに伺います。
開店後数分で満席になるのが常ですから。
この日は家を出たのが開店時間の5分前。
ちなみに家から政次郎さんまでは車で8分。
満席で二巡目以降の入店だったらあきらめようと
ダメ元でお店の前にたどり着いたら
ラッキーなことに2台空いてる!
意気揚々と入店いたしました。
先日来店した時に張り紙を見ながら
「鶏塩らーめん、だ…」
と放心しながら呟いていたので
カウンターに座る前から女将さんが
「鶏塩らーめんですよね?」と確認してくれました^^



土日限定 鶏塩らーめん

スープも鶏ベース、チャーシューも鶏。
チャーシューというよりは鶏もも肉ハムかな?
ジューシーで塩梅も素晴らしい。
「お酒のアテにもなりそうでしょ」と女将さん。
激しく何度も首を縦に振りました。

そしてスープです。
出すぎた要素が一切なく
繊細この上ない澄み切った味わい。
だけど物足りなさがないから凄い。
いつもいただく秀麗しおよりも淡麗です。
乗っているトッピングが違うから
口内で綴られる味わいも異なります。
うま味が凄いのに潔よくキレていく。
これはたまりません。


周りを見渡せば7割の方が鶏塩らーめん。
これはまた11時前に来なければ。
土日限定かつ数量限定ですので
召し上がりたい方はお早めに〜。
ご馳走様でした!


やっぱりラーメンは政次郎さんだけでいい。
このセリフ、何度書いたことか…

蕎亭はる

2016年12月19日 | 蕎麦
愛媛の取材旅〜完〜
とか言っておきながら
一都市一蕎麦運動が完遂されていたことを
たった今思い出しました。





蕎亭はる

伊予西条市内にあるお店です。
実はここまでたどり着くのに
すったもんだがありまして。
Google先生にお導きいただいたら
嘘でしょ?みたいな道へいざなわれ
結果として海へ流れ込む川の堤防と
その横に流れる水路に挟まれた
極狭で実におっそろしい道を進みましたが
どう考えてもこの道じゃないし
行き着く先は海っぽい。
これ以上進むと大変なことになると
数十メートルバックで引き返しました。
どっちに落ちても水没するじゃんか…
しかも途中に直角のクランクがあり
冷や汗滝汗で肝がキュンと冷えましたがな(~~;)
結局、私が通ってきた道沿いに
お店があることは間違いなかったんですが
堤防からそこへ降りることはできません。
Google先生、たまにドS対応があるから注意が必要だ。
(言葉足らずでしたので加筆)



よく手入れされたお庭を眺めながら
川に落ちなくてよかった、と安堵。




お品書き

めくると温かいそばのお品書きになってます。
もりそばと温かい湯葉蕎麦をオーダー。
私の入店と同時に
接待風のサラリーマンさんが
ゾロゾロっと6名ぐらい入られたので
先んじておかわりもお願いしました。
この直後に温かい蕎麦を頼まれた隣客は
「売り切れました」の言葉に愕然。
恐れ入りますが、
私めが堪能させていただきます。



もりそば


いい表情しています

新蕎麦に切り替わっておりまして
若くて青い香りがぷぅんと漂っております。
綺麗に断たれた蕎麦はザラリとツルリの中間で
いい感じに唇へアタックしてきます。
細マッチョな噛み応えもよく
噛むとフワッと香りたつ。
新蕎麦にそこまで思い入れはありませんが
これは香りと味が引き立ち
非常に美味しかったです。



蕎麦汁

出汁と返しのバランス良し。
大変上品ですね。
危険な醤油が多い地域ですが
これは安心安全でした。



薬味

無理に紛い物を載せないところが好印象。
あんな気色悪いもの、
無くても全然問題ないというか
むしろ載せて欲しくないのですよ。
原料のホースラディッシュにも申し訳ない。



蕎麦湯

白濁した蕎麦湯が空腹を落ち着かせてくれます。
風味も良かったです。



温かい湯葉蕎麦



生湯葉は南部さんのものでしょう。
西条ではうちしか作っていないとおっしゃってたから。
温かい出汁も過不足なく非常に美味。
蕎麦はもりそばよりも太めに打ってあり
しっかりした汁に合います。
生湯葉も歯ごたえがあるタイプで存在感たっぷり。
贅沢な一杯でした。
お隣さんの射るような目が怖かったけど^^;



焼きたての蕎麦饅頭

アッツアツでした。
満席で多忙な中、嬉しいご配慮。


いいお蕎麦やさんでした。
周りを見渡すと品の良いご老人ばかり。
先ほどの接待集団を見ても
客筋が非常に良いみたいですね。
このお店に巡り会えた私は幸せ者です。
ごちそうさまでした。



今度こそ
愛媛取材旅〜完〜

ITALIAN RESTAURANT L'API

2016年12月18日 | 旅(国内)
先日取材で愛媛に行ってまいりました。
思えばこの3年ほどで
四国へ渡ったのは6回。
年に2回のペースで訪れています。
親戚も知り合いもいない土地で
このペースは頻繁と言っても良いでしょう。



瀬戸大橋を電車で渡るのは3年ぶり。
3年前は大雪の影響で
線路脇の倒木により新幹線が大幅に遅れ
岡山発の特急「しおかぜ」は運休に…
雪に慣れていない岡山駅は大パニックで
駅員さんに詰め寄る関西人に圧倒されつつ
戦後間もない頃の満員電車みたいな在来線を何本も見送り
ようやく体を捻じ込んで普通列車に乗車したっけ。
三脚、カメラバッグを小脇に抱え
パソコンを入れた激重キャリーケースという重装備で
周りの皆さんに白い目で見られておりました。
お前が降りればあと2人は乗れる、的な目で。
本当だったら指定席で悠々自適だったのに、と
天候を恨みながら約5時間立ちっぱなし。
小説を読む気もせずやることもなく、
ひたすらGoogleマップで自分の位置確認。
「まだ西条か」「まだ今治か」と。

そんな記憶を回想しながら
今回こそは順調に、と祈ったんですが
人身事故の影響で1時間ほど遅れました…
豊橋を出発すること約6時間で松山に到着。

今回も翌朝からの取材だったので前乗りです。
飲みすぎに注意しつつ
ちょっとだけ羽を伸ばしましょ。



L'API

松山の大街道にございます。
店主ご夫妻は宇和島出身で
2005年に大阪で開業し
2014年に故郷の愛媛に戻ってリスタート。
地元の食材をふんだんに使った
繊細で優しいイタリアンと
ヴァンナチュールが楽しめます。



まずはビール

女性1人は珍しいようで
マダムが声をかけてくださいました。
お酒がネックで行けないお店が多くて…
とお話しすると、
まかしとき!ぐらいのムードに^^





カウンターには垂涎の蒸留酒が並びます
目の保養であり目の毒でもあります。




チャンバラガイ

四国ではよく食べられる巻貝。
高知の四万十付近でも見かけました。
あっさりしたバイ貝のような印象です。




長ネギのフォカッチャ

もっちりとした食感が好印象。
長ネギの存在感もいいです。



ワインはグラスで何種か


このタイミングで
物凄い香水臭を振りまきながら
女性客が入ってきました。
偶然か必然か
マダムが一番奥の席に案内されたので
被害は最小限に抑えられましたが
数メートル離れていても届く異臭。
本人の味覚には影響がないのかしら…




鯖の炙りのブルスケッタ

炙った鯖が柚子の香りをまとい
脱水したヨーグルトを乗せたバゲットの上に鎮座。
鯖の脂と柚子の香味、
そして穏やかな酸がマッチしています。
幸先の良いスタートだわ。



スズキの塩釜焼き 黒キャベツと魚介

塩が程よく回ったスズキに
ブイヤベースのように複数の魚介を使ったソースで
カーボロネッロをクタクタに煮た感じ。
塩梅も良くおいしかったです。



蕪とグアンチャーレ

炭火で焼いた小さな蕪に
グアンチャーレの脂を乗せ
余熱でとろ〜っとさせています。
グアンチャーレの塩が弱めだったので
追い塩があるとベストでした。




ワインも一皿ごとに変えていきます。



アオリイカの軽い墨ソース トレネッテ

これは非常においしかった!
アオリイカの墨は色が薄いけれど
旨味があります。
香ばしいパン粉が仲介役になり
ソースにトレネッテがよく絡みます。
鼻から抜ける時の香りがなんとも言えません。
この3倍は食べられた。
そして食べたかった…



大三島猪の煮込み

今治市に属する有人島・大三島の猪を
チャーシューのようにロールして煮込んであります。
柔らかいかな、と思いましたが
結構歯ごたえを残した仕上げです。
噛みしめると旨味が溢れてきました。
下に敷いてあるネギも美味。



これが気に入って2杯目突入




おまけにマッサベッキアのグラッパも^^;

飲みすぎ注意報は警報に切り替える必要あり。



カタラーナ サンブーカ風味

イタリアのリキュール・サンブーカの香りを添えた
私が大好きなカタラーナ。
キャラメリゼしたカリカリの上部が
お口の中でパリンパリン音を立てて割れていきます。
濃厚な生地も非常に美味。
下に敷いた地元のフルーツがいい仕事をしています。
特にみかんが美味しかった!
さすが愛媛。PONジュースの里。



エスプレッソで〆

美味しいお料理と
付かず離れずの接客が心地よく
カウンター席に根をおろしてしまいました。
お隣に座った二人組が
京都のワインインポーターさんでして
なんとなく会話が弾んで名刺交換。
調子に乗って名刺交換をする機会が多いのですが
いつか何かのご縁があるかもしれないからと
どんどん溜まっていきます。
どうしたら良いでしょう?
名刺以外は何でもかんでも捨てちゃうのにね。


いいお店でした。
遠いのでなかなかお邪魔出来ませんが
愛媛を訪れる際はまた伺います。
ごちそうさまでした!


ITALIAN RESTAURANT L'API


…大人しく帰ればいいのに
炭水化物を欲してしまい。



シメラー

麺鮮醤油房 周平のネギジャンらーめん。
自家製麺・無化調のラーメンで有名です。
周月の名で手広く展開していますが
本店はこの大街道の周平。
出汁にもかなりこだわりがあり
醤油は梶田商店の「巽醤油」を使っていると聞けば
行かない選択肢はありません。
いや、あったんですが
お腹に余裕があったら行こうと思っておりまして
幸か不幸か、余裕シャクシャクでした(笑)



細めのストレート麺で
醤油ベースのスープはなかなかです。
ただし出汁のベースになっている
いりこや鯖節などそれぞれの主張が強く
まとまりががないんだな、これが。
やはり政次郎さんは超えられない…




翌朝は熱気ムンムンのハウス内を歩き回り
塩分をたっぷり含んだ汗をかいてリセット(笑)
食べ物飲み物って刹那的ですね…


愛媛の取材旅〜完〜

蕎麦しずく

2016年12月16日 | 蕎麦
またテーマと関係ない話をしますがお許しを。


我が家に新しい掃除機がやってきました

10年間お世話になった掃除機は
まだまだ現役バリバリですが
父にあげてしまったのです…
2年ぐらい前に引っ越して以来
一度も掃除機をかけたことないから
1時間だけ貸してくれと言われ、
「もう、あげるからちゃんと掃除して!」と。
考えてみれば昔は掃除機なんかなかったわけですから
雑巾と箒と塵取りとハタキがあれば事足ります。
しかし、老体にムチを打つわけにもいかず、
仕方なくうちの子を養子に出しました。


そんな父とのやり取りがありまして
男というサガについて考えてみたのです。
父はヒラメキはあるけど努力しないたち。
いいところに目はつけるけど
7割ぐらいの成功で満足し
すぐによそ事へと目移りするタイプ。
よってバブル崩壊の足音が聞こえているにもかかわらず
嫌なことに目を背けているうちに
プチっと弾けちゃったわけです。
債権者に追われる日々を過ごし
お酒に逃げようとする父をとっ捕まえて
女4人で寄ってたかって責め立てます。
「そんなことをしてる暇があれば
アルバイトでもなんでもしなさいよ」と。
しかし父は
「そんな惨めなことをしたら
これからまた商売を始める時の支障になる」
と怒り狂って話になりません。
後になって気付きましたが
男と女は見ているポイントが全く違うのです。
女はその日その日をやりくりすることに長けている生き物。
男は理想や夢を追いかけて大きな成功を手に入れようとする生き物。
この二者が言い分を吠えあっても
平行線を辿るばかりです。

今さらですが反省していることがあります。
男性は女性にプライドを傷つけられ
反論できない状況に追い込まれると
開き直って暴力を振るうか、逃亡する、
または貝のように心を閉ざします。
逆に褒めるとどこまでも調子に乗ります。
うまくいけば伸びて成功します。
その本質がもう少し早くわかっていたら
父をあそこまで追い込まなかかったのかな、と。
ズタズタにプライドを傷つけられた父は
あんな態度をとるしかなかったのでしょう。
もちろん非があるのは動かしがたい事実ですが
言い方があったのかな〜なんて少し後悔。


男と女は違う生き物。
でも、この世の中は男と女だけで構成されています。
(障害や心の問題は除きます)
手を携えてうまくやっていくためには
違うことを十分に理解しなくちゃダメですね。
基本的に褒めて立てる。
なじったり貶したりせず
事実だけを述べて諌めるが良し。
新しい掃除機の威力に驚きながら
そんなことを考えた今朝でした。


さーて、本題に入ります。
かなり久しぶりにしずくさんへお邪魔しました。
そう遠くはないんですけど
ついでがない場所なんですよね^^;



ピシッとした暖簾

暖簾に大将の人柄が表れていますね。
暖簾や行灯が汚かったり
外に設置したお品書きのボードが
恐ろしく汚い字で書いてあったりすると
店主の姿勢を疑います…



もりそば

相変わらず男前の蕎麦。
食べログを見たところ
お店発信的なお品書きがありましたが
そこには一九と書いてある。
以前は十割のみでしたが変えられたのかな?
十割こそジャスティス、って思っているわけではないので
美味しければ一九でも二八でもいいです。



手ブレしててすみません^^;
蕎麦の香りがグングン鼻に来ます。
啜るとその香りが鼻腔と口内をジャック。
やや太めの蕎麦を噛みしめると
香ばしさが舌上にワッと広がりました。
お汁も以前に比べてキリッとしてる。
これは美味しい!
ご主人、また腕を上げられています。




かけそば

かけ汁も雑味がなく美味。
男前の蕎麦は湯伸び知らず。
漆器の丼なので重くないし
お汁が冷めないし口当たりもいいわ。
そういえば男前豆腐って最近見ないですね。


大満足でした!
他に用がなくても
このためにこの地へ足を運ばなくては。
東三河では指折りのお店ですよ。
何本指かはご想像にお任せします(笑)


ちなみにもりとかけを同時にお願いしましたところ
お給仕さんから
「後からどなたかみえるんですか?」
とご質問をいただきました。
「両方ともわたくしがいただきます」
とお伝えすると
「失礼しました!」と小走りで厨房へ。
よく尋ねられるので気にしていません。
もりそば一枚で夜まで堪えられる方、
心から尊敬します。


ごちそうさまでした!


蕎麦しずく

出張の恵み、その他もろもろ。

2016年12月13日 | 和食
最近眠りが浅いのか
リアリティ溢れる悪夢を見ます。
昨日の夢は二本立て。
パリのシャルルドゴール空港に単身で到着し
市街地まで行くシャトルバスに乗ろうと思ったら
スーツケースをピックアップし忘れたことに気づき
急いで戻ったところ空港がすでに閉まっており
途方にくれるという内容が一本目。
二本目はニューヨークのスラム街に迷い込み
怖いお兄さんたちに取り囲まれ
「私の祖父はこの街のゴッドファーザーだった」と
ロクでもない嘘を肩を聳やかして言い張り
何とか逃げようとしている途中で目覚めました。
私、悩み事でもあるんでしょうか?
それとも海外旅行に行きたいのかな。
それはありうる。(笑)

さて、久々にお家ごはんをお伝えします。
ここのところ出張続きでしたので
旅先の幸に恵まれた夕餉が調いました。




愛媛の相原海産物店



看板商品のムロアジが目当てでしたが
残念ながら不漁で今年分は終了してしまったとか。
仕方がないのでホウタレイワシと鯖節を購入。
ホウタレイワシは片口鰯のことですが
「頬が垂れるほど美味い」ものを選っているみたいです。
まんまを隣家から借りるほど飯が進む「ままかり」とか
愛のある名付け方っていいですね^^



梶田商店さん

どうしても行きたかった愛媛の醤油蔵。
電車がかなり遅れたので
営業時間に間に合わないかもしれないと焦りました。
電話を入れて閉店時間を確認したところ
「一本電話を入れてくれたら夜でも開けますよ」と・・・
ありがたいお言葉に涙が出ます(T_T)
なんとか営業時間中に訪問できまして
思う存分お買い物できました♪



南部湯葉製造本舗


京都からこの地に移住して開業したそうです。
この地の地場産業かと思っていたら
「うちだけですよ」ですって^^;
ただ、伊予西条のHPには特産品として紹介されています。
石鎚山の伏流水がこんこんと湧く地なので
湯葉作りには適しているんでしょうね。
生湯葉と乾燥湯葉を購入しました。



ホウタレイワシTKG

卵の白身を先にご飯へ混ぜ混ぜし
そこへホウタレイワシの節をたっぷりon。
真ん中に黄身を落として
お醤油をかけていただきます。
この時はまだ巽醤油が届いてなかったので
ハウス醤油の丸中醤油をタラーリ。
もう、美味しいのなんのって。
最近の朝の定番です。




この食材を使いまして



治部煮

取材後に取り寄せた青森シャモロックのもも肉、
金沢の麩室屋さんで購入した生簾麩、
富山で購入したグルテン主体重曹無添加の車麩、
伊予西条の国産大豆100%で作った生湯葉
地元の原木シイタケと無農薬ほうれんそうです。
わさびは富山の南砺市で購入した天然山葵でした。
ちなみに出汁は伊良湖の天然真鯛のアラから取ったもの。
贅沢極まりない材料で悶絶のうまさです。
先日お友達にも披露しましたが
みんな喜んでくれて何よりでした^^



出汁ガラ

嘘です。これが伊良湖の天然真鯛。
初日も翌日も三日目も美味しかったです。



銀杏エビ豚しゅうまい

無性にしゅうまいが食べたくなって
好きなものを集めた感じです。
からし醤油で食べるのが好き。




茶碗蒸し

茶碗蒸しも無性に食べたくなる一品です。
この時はまだいくらがあったのでトッピング。
今年はいくらが絶不漁でしたね。
出始めからだんだん値下がりするのが通例ですが
今年は相場の推移が真逆でした。
こんなことなら出だしでダッシュすればよかった…



ホタテと香箱ガニの二重奏

どっちも食べたくて選べないので
一緒に盛り付けちゃったメニューです。
生でもいける新鮮ホタテは軽くソテー。
香箱ガニは蒸して身を取り出した後に
殻からアメリケーヌ風のソースを作りました。
それをに盛り合わせて出来上がり。
美味なことは言わずもがな^^



巣ごもり卵サラダ

特にヒネリはありませんが
長熟コンテがいい仕事をしてくれています。



シャンピニオンのヴルーテ

4種のきのこをしっかりシュエし
濃度のあるヴルーテに仕上げました。
手間がかかるのが難点ですが
大好きな一皿です。



吊るし短角牛サーロインのステーキ

自分で手に入れることができる牛肉の中では
今一番気に入っている岩手の吊るし短角牛。
少し強めに火入れするのが私のトレンドです。
上質な塩さえあればソースはいりません。
フラスカティさんでいただく炭火焼には
足元にも及びませんが
家ごはんレベルでこれなら大いに満足。



と、こんな日々を送っておりました。
一つ一つの食材を吟味することが
家のごはんを充実させる最良の方法だと思います。
醤油が高い、卵が高いと言っても
お腹が膨らんでも心は満たされないランチで
1000円使うと思えば安いものです。
一食たりとも無駄にしたくありませんからね。


以上です!

初冬のAUX CRIEURS DE VIN

2016年12月12日 | お出かけ
こんにちは。
またまた冒頭からテーマとは関係ない話をします。
私は95%文系頭で(物理と生物は好きだから-5%)
微分・積分なんか
教わったかどうかも覚えていません(笑)
そんな私が進学した学部が日本語日本文学部。
当時には珍しく日本語教師の育成を目指す学部でした。
何をするかというと
「日本語を客観的に解説する方法」を学びます。
無意識に覚えてコミュニケーションに駆使するのは
ネイティブだからできて当然ですが
なぜその言葉を選ぶか、なぜその語尾なのかを説明しようとすると、
大変難しいのです。
バリバリ文系に進んだつもりでしたが
方程式に似た要素があり四苦八苦しました。
詳しい内容は長くなるので割愛しますが
講義で一番印象に残っているのが
「言い淀み語」と「曖昧表現」。
ニュースキャスターや政治家など
様々な立場の方のインタビューを再生して聞き耳を立て
「言い淀み語」や「曖昧表現」をカウントし
その意図や心理について探るというものでした。
それからというもの、
会話の中でこの二つが気になって仕方がありません。
なぜ今更こんな話を持ち出したかと言いますと
最近よく耳にする「〜とか」を始め「〜じゃないですけど」等の
曖昧表現が気になって仕方ないんです。
「〜とか」はカジュアルな場面で使われることが多いですが
「〜じゃないですけど」はオフィシャルな場面で耳にします。
その後、打ち消したことに対する
肯定的な表現があったり本音が吐露されると思いきや
終わりかい…「じゃなかったら、何なんだ」と
テレビ等で耳にすると前のめりになって突っ込んでます。
どうでもいいですよね…失礼いたしましたm(_ _)m


さて、先日またまた
オークリウール・ドゥ・ヴァンさんにお邪魔しました。
毎回前日に思い立って行くことが多いですが
今回は少し早めに予約しました。
手のかかるお料理を用意してくださると聞き
ロマンティックが止まりません。



シャンパーニュを飲みながらメニュー決め

コースはプリフィクスなので
取捨選択に時間を要します。
泡なしでは持ちません^^;



グジェール

焼きたてを頬張る幸せ。



舞阪産赤座海老ソテー ハシバミ風味

丸っと太った赤座海老がごろりん。
ハシバミが加わることで
香りとコクも楽しめます。
甲殻類好きにはたまりませんね。



ジャン・ルイ・トゥリブレ ジェジェ

ラングドックの白をオーダー。
次のお料理まで想定してサジェストいただきました。
マカベオ(マカブー)・グルナッシュブランとグリだったかな?
チャーミングな果実味の中に酸もしっかりあり
若干オイリーな余韻もあるので次の料理にも良さそうです。



姉が頼んだトリュフのオムレツ

トリュフは厚削りがフランス流です。
こんな朝食が出てきたら
その日は終わったも同然ね(笑)



鱸のパイ包み

特別に用意頂きました。
シンプルでクラシカルな一皿。
優しい鱸を薄くて軽やかなパイが包み込み
クラシカルなブールブランでいただきます。
口の中で二つの食感が重なり合い
ほのかなソースの酸が
フィニッシュに清々しさを届けてくれました。
ワインがすすみます。



間髪入れず赤をお願い

お願いしたワインは写真撮り忘れ^^;



青森県産バルバリー鴨のロースト オリーブソース

骨つき鴨のローストです。
家禽・野禽問わず骨周りが美味しいですよね。
しゃぶりつきながら頂きました。
風味の高いソースと相性抜群。



マール・ド・ブルゴーニュ ジョセフドルーアン

希少なマールを頂きました。
官能的な香りと余韻が素敵すぎる…



みかんのコンポート バニラアイス添え

散々飲んだ後にうれしい冷たさと酸味。


この夜も素敵な晩餐でした^^
土井オーナー、シェフ、パティシエの皆様
いつもごちそうさまでございます!
そして居心地の良い空間と時間を有難うございました。

姉と年初めの香港旅行の話をするつもりが
何一つ決められなかった…
打ち合わせの名目で今年中にまた会いますが
きっと同じような結果に終わりそうだわ。
飲む前に決めなくては、
そのまま当日を迎えそう。
だめだこりゃ。


A trois temps 2nd Anniversary

2016年12月09日 | お出かけ
先日、山田シェフが営むアトワタンさんの
2周年記念イベントにお邪魔しました。
昨年に引き続き師匠である
ムッシュ酒井とコラボレイト。
姉も別口で参加しておりましたが
私はカウンター前の特等席を独占。






ムッシュからカメラ係を仰せつかりました。
いつものようにテキトーは許されません^^;






まずはシャンパーニュで幕開け

この日は山田シェフのお友達である
曽我部ソムリエがサービスしてくださいました。
ニュージーランドから帰ってきたばかりで
現在東京でソムリエをされています。



4種のアミューズ

こちらは山田シェフ担当です。
子羊のスパイシー仕立てのトマトファルシ、
ブフブルギニョンのシャンピニオンファルシ、
白子に銀杏とほうろくの菜種油、
マッシュルームのクレープには
フランスからシェフが持ち帰った無殺菌のバターが載っています。
見た目の楽しさと味のバリエーションに
山田シェフらしさが表れています。



スフィーダの人参・アカザエビ・カラビネーロス・雲丹

こちらも山田シェフの担当。
カラビネーロスは
日本で言うアカアシエビの近似値。
アメリケーヌ風のソースが
エビの身と雲丹を綺麗にまとめます。
ちなみに雲丹は3種ありまして
北海道産の指定地域なし・昆布森産・ロシア産でした。
それぞれ味わいが違って面白いですね。
スフィーダ産の黒人参も濃厚な味わいですし
人参の葉の素揚げも驚くほど美味!



ワインはこちらで

チャーミングなシャルドネでした。



浦村の牡蠣とフォアグラのテリーヌ
ベトラーヴソースとフランボワーズの泡

こちらは酒井シェフ担当。
テリーヌとあるから多層になっていると思ったら
固定概念を覆すものでした。
それにフォアグラと牡蠣って普通合わせようと思いません。
ところが、フランボワーズが仲介となって
不思議な相乗効果が生まれるんです。
これは山田シェフから熱烈なリクエストがあった一皿だそうです。
ムッシュ酒井の世界観を表していますね。



こちらにはマルサネイを

牡蠣に赤?と思いましたが
牡蠣単体の味が前面に出ている訳ではないですし
ワインにヨードの要素が強くあるから
ビシッと合うんですよ。不思議だわー。




三河湾ののど黒ア・ラ・ヴァプール
和栗とパンチェッタ、トランペット茸

こちらも酒井シェフ。
和栗の裏ごしを目の当たりにし、
気が遠くなります…
考えただけで腱鞘炎になりそうだわ。
リュクスな和栗使いが
豪雪地帯の景色を思わせます。



とろけて香味が広がる

蒸したのど黒にパンチェッタがいい塩梅。
栗の上品甘みが優しく全てを包み込み
ほのかに効かせた柑橘の皮が
いいアクセントになっています。



こちらにも赤を

ボージョレのガメです。
しかし全然ガメっぽくない。
エレガントでありながら可愛さも持ち合わせた
小悪魔的なアラサー女性っぽい。
ガメは豚と相性がいいですよね。
メインはのど黒なんだけど
パンチェタと一緒にいるから
これまた合っちゃうんですよ。
花のような香りが栗とも合います。




段戸牛のポワレ スフィーダの赤大根のジュと
段土牛のエッセンス マスタード

山田シェフ担当。
多分じっくり丁寧に焼いていたはず。
アルミホイルをかぶせて
サラマンダーに出し入れしていましたから。
こういうのが見えるのもカウンターならでは^^
驚いたのは赤大根のジュでした。
とても滋味深くて余韻が長いんです。
スフィーダさんの野菜をこよなく愛する
山田シェフだから生まれる料理ですね。
上に乗せた乾燥カーボロネッロも美味しかったー。



ニュージーランドの一本

曽我部さんが惚れ込んだワイン。
エレガントながらも力強く
非常に特徴的なワインでした。
これ手に入れたい…



コンテ36か月のくるみのサラダ 白レバー・バルサミコ

山田シェフ担当。
コンテ36か月は山田シェフがフランスから持ち帰ったもの。
アミノ酸が凝縮されまくって
チーズというより万能調味料といった感。
メインとデザートの間にあるってことは
フロマージュプラトー的存在なのかな?
と思っていたら…


フロマージュプラトー

山田シェフから特別にいただきました^^
フランスから持ち帰って
大事に取っておいた4種ですって。
トムドフルール、コンテ、
フェルミエのブリドモー、モンドール。
どれも最高の状態です!!!
ありがたき幸せに存じますm(_ _)m






デザートの準備が着々と進んでいます

アークリッシュ時代に築いた
4人の強固なチームワークを
垣間見ることができました。
一回はシェフが無言でやってみせ、
それをメンバーたちが食い入るように見て覚え
各々のポジションを理解し
流れるようにお皿が構成されていく…
見ていて大変清々しく
なぜか泣けそうになりました(T_T)
最近涙もろくて困る。
もんぺに割烹着姿のおばあちゃんが
柴犬を連れて近所を歩いているのを見かけるだけで
涙が止まらなくなるんですから…
しかもほぼ毎日見かける。
そりゃそうだ…お散歩だから。
話が逸れましたが
この作業風景は感動的で涙に値するんです。



これには四恩の酒精強化ワインを



紅玉のタルトタタン ヴァニラアイス キャトルエピス

人間業とは思えない極薄多層構造のタルトタタン。
歯を入れるとスタスタスタと
羽のようなリンゴが断たれていく感覚がたまりません。
四恩もいいけど蒸留酒シルヴプレーーーーー



シェフ秘蔵のアルマニャックを一杯^^

しかもシェフのバースイヤーもの。
いいのかしら?飲んじゃって…
至福のひと時、その一言。
あまりに良い香りだったので
飲む前にクンクン嗅ぎすぎて
香りが無くなっちゃいそうな勢いでした。
甘くて奥深い味わい、そしてリッチな余韻。
ありがとうございますm(_ _)m



エスプレッソで〆

素晴らしいひと時が過ごせました。
師弟関係って美しいですね。
一匹メス狼を貫いてきた私には
無い物ねだりではありますが
互いに刺激しあって高め合える存在があるというのは
大変羨ましく素晴らしいことだと思います。
山田シェフもフランスの研修で
また新境地が開けそうですね。
これからの飛躍が楽しみです。
そしてムッシュの店へ一緒に行く行く詐欺に
そろそろピリオドを打たないと(笑)


ごちそうさまでした!