陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

国家意識の欠落した外務官僚の不始末

2008-07-31 07:39:09 | 国内政治:内閣
 日本外交の重責を担う外務省は、肝心のところで機能していないのは大方ご承知の通り。対米、対特定アジア、対露外交で、ただ叩頭(こうとう)を続け、竹島問題、尖閣諸島問題、そして北方領土問題で機能不全を露呈し続ける。

 この外交不在の姿は、我が国の国防と外交を米国に丸投げして、植民地政策を取って来た自民党政権に大半の責任があるのだが、外務省官僚の資質劣化が大きく関与している事は間違いない。彼らは、国家公務員としてどの省庁役人よりも国家意識を強く持たねばならないのに、外国要人の接待と自分達の利害追求だけに明け暮れて動くから、「害務省」と揶揄されるような状況を次から次へと生み出すのだ。

 国家意識の無い輩が無制限の公費使用で接待漬けに嵌まり込むと、自分も超高級ホテルに泊まっても許されると勘違いする安本丹(あんぽんたん)が出てくるのは当然である。そこに泊まるのは、勿論個人の自由だが、きちんと自分のカネで支払いをしろと言いたい。

外務官僚、ホテル代1500万“踏み倒し” セミスイートに300日宿泊
2008.7.30 17:10

 外務省経済局の男性官僚(40)が、都内のホテルの宿泊代1500万円以上を支払わず、ホテル側とトラブルになっていることが30日、関係者の話で分かった。ホテル側は刑事告訴や民事訴訟を検討しているという。この官僚は産経新聞の取材に、「確かに支払いはしていない」などと事実関係を認めた。外務省では以前、ホテル代の水増し請求事件などで職員が逮捕されており、再び外務官僚の“たかり体質”の一端が浮かんだ。

 複数の関係者によると、この官僚は平成18年6月から19年4月までの293日間、該当のホテルのセミスイートルームに宿泊。1泊の料金は5万2500円で、合計で約1538万円の債務が生じたが、現在まで全く支払われていない。

 官僚は家庭の事情で都内の自宅を出た後、知人の紹介などがあってホテル宿泊を始め、そこから東京・霞が関の外務省に出勤していた。19年4月以降は官舎に移り住んでいるという。

 ホテル側はこれまで再三にわたって支払いを求めたが、応じる気配がないとして、今年7月に請求書を送付。官僚は数日後にホテルに出向き、謝罪文を示したという。

 この謝罪文では「極めて礼節を欠いた不義理を働いたことにつき、一人の人間として本当に恥じ入るばかりであり、申し開きのことばもございません」としながら、「今の自分にはとても支払い能力はございません。せめて金額を一般客室料金×宿泊日数としてお支払いさせていただくことでご検討頂けないでしょうか」と“割り引き”を求めている。

 だが、ホテル側は「これまで誠意ある態度が一切みられなかった」と納得しておらず、官僚に対し刑事・民事両面での措置を検討しているという。

 官僚は産経新聞の取材に、「宿泊したことや料金を支払っていないのは事実で、金額については先方とお話させていただきたい。もちろん払う意志はあり、誠意は尽くすつもり」などと話している。

 外務省をめぐっては平成13年、要人外国訪問支援室長による外務機密費詐取や課長補佐によるハイヤー代水増し請求、ホテル代水増し請求が次々と発覚し、関係者が逮捕・起訴されるなど、金銭に絡む問題が多発。昨年8月には、在外公館に勤務していた職員が公金を着服したとして懲戒免職処分となっている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080730/crm0807301710022-n1.htm


 この節操に欠ける外務官僚は、これまでもかなり勝手に外務省費用で超高級ホテルを利用していたのであろう。それが、麻生前外務大臣の就任で、公費使用管理が厳しくなり、付け回しが出来なくなって支払いが滞ったと想像する。

 当該ホテルは、外務省と関係の深いPホテル系列だろうと思うが、何故1年以上も決済を放置していたのか、実に不思議である。個人の利用に関しては、即時決済を求める超高級ホテルだが、外務省職員となると1500万円の滞在費でもツケにしてくれるわけで、癒着体質そのものとしか言いようが無い。

 軟弱さを絵で書いたような高村外務大臣、果たしてこの腐り切った外務省職員をすっぱりと馘首(くび)にするのかどうか。とっくりと拝見しようと思う。
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2 コメント

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正論 (tsubamerailstar)
2008-08-02 01:07:23
昨日の産経の社会面で拝見しました。

>せめて金額を一般客室料金×宿泊日数としてお支払いさせていただくことでご検討頂けないでしょうか

分割のお願いならともかく、債務の棒引きのお願いとは。
「個人的な家庭の事情」が発端だったのでしょうが、仰るとおりツケで一泊5万強の部屋に平然と一年弱居座わる感覚が判りませんね。相応の対価支払えれば通常の商取引ですが、そうでないわけですから当初から感覚がおかしい。永田町であれば、水天宮前とか人形町あたりのマンスリーマンションは月10万位からあったような。

浮世離れした感覚であるのは間違いないようです。


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Unknown (Unknown)
2008-08-04 14:44:48
デヴィ夫人が外務官僚“無賃宿泊事件”の裏側をブログで暴露!
http://www.excite.co.jp/News/society/20080804/Cyzo_200808_post_802.html

 報道は外務官僚の不祥事としてこの事件を伝えているが、タレントのデヴィ夫人が
3日付の自身のブログでこの事件の内情を暴露して話題になっている。

ブログは「ホテル・プリンセス・ガーデンの片岡都美様へ」という一文で始まっており、
いきなり一般報道では伏せられていたホテル名・経営者名を記載。片岡社長と職員が不倫関係にあったこと、
当該ホテルの部屋で片岡社長と職員が10ヶ月の“同棲生活”を送っていたこと、
片岡社長が職員に現夫人との離婚を迫っていたこと、職員に“捨てられた”片岡社長が激怒し、
法外な請求書を送りつけたことなどが詳細に記されているのだ。
そしてデヴィ夫人は、片岡社長にこう語りかけている。

「あなたはこの外務省官僚の方に、一生に一度の恋をなさっていたのではなかったのですか?
(中略)一度は必死になって愛を貫こうとした相手の方を、ここまで社会的に抹殺したあなたの復讐心は
これで今、満足でしょうか?」
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