陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

大田経済担当相の国会演説について

2008-01-28 17:00:41 | 国内政治:内閣
 通常国会が開会されて、1月18日に内閣の施政方針演説が行われた。福田康夫首相は「生活者重視」と「地球環境問題への対応」を前面に出したが、例によって具体性を持って言及したものは無い。防衛省の改革も、公務員制度改革にも触れず、またかと言う気持ちも手伝って傾聴した国民は少なかったであろう。

 大田弘子経済財政担当相(非議員)は、何のためにいるのか、私はかねがね盲腸みたいな存在であると思っている。サブプライム問題についても、彼女は情報収集力が足りないようだし、この問題に対しては、米国発の経済現象ゆえ打つ手無しとの認識だ。日銀の公定歩合を上げて、行き過ぎた円安を是正するとの大胆な考えにも欠けている。

 大田大臣は、以下のような事を経済演説で発言したが、それは経済評論家の認識だ。毎日新聞によると、

<大田経財相>もはや「経済一流」ではない 国会冒頭演説で
1月18日20時59分配信 毎日新聞

 「もはや日本は『経済は一流』と呼べない」--。18日召集された通常国会冒頭の経済演説で、大田弘子経済財政担当相が国際的地位の低下に歯止めがかからない日本経済の現状について、異例の厳しい指摘を行い、議場にどよめきが起きる一幕があった。

 経財相は演説の中で、「世界の総所得に占める日本の割合は2006年、24年ぶりに10%を割り、1人当たりGDP(国内総生産)はOECD(経済協力開発機構)加盟国中18位に低下した」ことを地位低下の論拠として挙げた。ピーク時の94年には世界経済の17.9%を占めていた日本だが、デフレ経済期の成長率伸び悩みや円安を背景にほぼ半減している。

 発言の背景について大田経財相は、演説後の会見で「世界経済の大きな変化の中で、日本の5年後、10年後を考えると、しっかりと成長力を付けるための改革をしなくてはならない時期にきている」と指摘。危機感を浸透させることで改革に弾みをつけたかったようだ。【三島健二】

最終更新:1月18日20時59分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080118-00000148-mai-pol

 経済一流とか二流とか言うが、では何処の国が経済一流か。北欧は、一人当たりのGDPが高いが、それらの国家が経済一流とは言えないだろう。米国は、GDP世界最大だが、財政赤字と貿易赤字、そしてサブプライム問題でのた打ち回っている。これも経済一流とは言えないだろう。そんな経済評論家のようなことを言って、政府要人の役目が務まるのか。それに、国際的地位とは何か。

 我が国の一人当たりのGDPが下がっているのは、円安が第一要因である。特にユーロに対し、円は安過ぎだ。これは、米国国債との利幅確保のため政策的に公定歩合を低くしていることが主原因と思われるが、原油高になっているのだから緊急避難として円/ドルレートを1ドル=100円程度にすれば様子は変わる。当然、円キャリーなどと言う馬鹿げた現象は消滅する。円高になれば、輸入食料品などの値上がりもある程度抑えることは可能のはずだ。

 大田経済担当相は、評論家発言に留まらないで、デッド・ロックにぶち当たった日本経済を活性化するため、次のような考えを示したらどうか。

(1)円高へ誘導する。日銀は、ドルを買うのを止め、公定歩合を1%とする。
(2)食品消費税を撤廃する。
(3)その代わりの財源として、一般国家公務員の給与を10%下げる。
(4)公務員への模範として、国会議員は20%歳費を減らす。大臣は30%減。

 これ位を提言して、国会議員がぐちゃぐちゃ言ったら、さっさと辞任すればよい。国民は大田大臣の味方になるだろう。それで、少しは福田<のほほん>首相も真剣に考えるかも知れぬ。

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