陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

新型インフルエンザ対策はその後どうなったか

2010-04-02 16:56:26 | 新型インフルエンザ
 昨年4月中旬から話題になった豚経由「新型インフルエンザ」(メキシコ風邪)だが、厚生労働省は現在沈静化しているとの見解を発表、これまでの経過を6月末までにまとめるとのこと。

 そう言えば、年末年始の休暇で海外に出る旅行者の間でも「新型インフルエンザ」が話題になることは少なく、大学入試のシーズンでは万一のことを考えて入試問題を複数準備したりしていたが、これも何となく過ぎてしまった。そして、学校の学級閉鎖は年明けから激減した。

 今回の新型インフルエンザが弱毒性(H1N1型)であり、国民の予防管理努力も相まって、大流行にならなかったのは実に幸いであった。でも、これからウィルスが突然変異することは十分に予想されるので、気を緩めてはならない。外出したら手洗いと嗽(うがい)は継続した方が良い。

 ワクチンも十分に準備出来たのは関係者の努力の賜物である。量が多いし、分割輸入していたために、使用期限切れで廃棄されるワクチンも出ているが、それは止むを得ないと思う。購入契約を結んだ英グラクソ・スミスクライン社の製品は、32%が解約される。


「新型」輸入ワクチン234万回分、期限切れ廃棄へ

 欧州から輸入した新型インフルエンザワクチンのうち、234万回分(約30億円分)が31日、使用期限を迎え、廃棄される見通しとなった。

 国産ワクチンを合わせ、約1億回分の余剰が生じている。厚生労働省は同日、専門家会議を開き、ワクチンを含めた対策の検証に着手した。

 使用期限を迎えたのは、スイスのノバルティス社製のワクチン。政府は2500万回分の購入契約を結び、このうち234万回分は、新型インフルの患者が急増中の昨年秋に製造されたが、今年1月まで国内の承認が下りなかった。このため、2月の出荷開始から約2か月で製造後半年の期限を迎えた。同省は、残りのワクチンの解約について、同社と交渉を続けている。

 同会議は、空港での水際対策や医療体制、広報などについても検証し、6月までに結果をまとめる方針。
(2010年3月31日20時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20100331-OYT1T00949.htm


 昨年5月の水際防疫体制は過剰であったとの指摘もあるのだが、偶々このインフルエンザ・ウィルスが弱毒性であったからそう言えるのであって、ウィルスのタイプ分類も把握出来ていない場合には、水際防御を厳重にするのは当然と思う。

 この1年間の経験を生かして、担当部署ではより確実な検査方法の開発や、隔離体制の工夫などが進むだろう。大事なのは、非常事態になったら行動の自由はある程度制約されると国民がきっちり理解することだ。
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