陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

縮み志向の民主党は小出しに国会会期延長の構え

2011-09-16 01:18:36 | 国内政治:議会と政党
 組閣終了後、野田内閣は8日間をのんびり過ごし、9月13日に国会を召集、16日までの僅か4日間を会期とした。8月末の民主党代表選を含めて、凡そ2週間が過ぎ、東日本大震災の復旧・復興課題、原発事故処理案件(地域放射能計測と汚染除去、東電による補償など)は益々遅滞し、新任閣僚の舌過辞任事件さえも起きている。

 中共は、尖閣諸島海域へ監視船を派遣し、あからさまな嫌がらせをした。それに呼応するかのように、ロシアは空軍機を使って、日本列島を周回させ、更に24隻ものロシア艦船が宗谷海峡を示威通過した。野田内閣の無為無策を狙った周辺敵性国家の動きが活発化している。だが、野田内閣は緊張感も無く、遺憾と言うだけで過ごしている。

 ユーロ危機に加えて円高攻勢、国際経済情勢は益々激しい動きを見せつつある。国政を預かる民主党政権は、縮み志向で党内融和に忙しいようだが、だらだらと時間を費やす暇など無いはずだ。

 国会は年末まで連続して開催し、休日返上で早く第3次補正予算を仕上げないと、東北地域には雪が降って動きが取れなくなる。今になっても、来年度概算要求の骨格さえ見えていないのは、どうしたことか。

 泥鰌(どじょう)のようにヌルヌルして、捕らえ所の無い野田首相だが、国内外に問題が山積している状況を改めて感じたのだろう、4日間の国会会期を9月末まで延長すると考え始めた。政権奪取以降2年を経過、3人目の首相登場だが、先を読んで的確に動くと言う当事者能力が民主党政権には些かも感じられぬ。

 異例づくめの国会運営、9月末近くなれば、更に会期延長となる可能性が濃厚である。その間に、政権担当能力が無いと自覚して、野田首相が早く解散・総選挙へ踏み切ることを強く期待する。

 時事通信によると、

国会、30日まで延長へ=民主、異例の方針転換-野党と16日に幹事長会談

 民主党は15日、今国会の会期について、30日ごろまでの14日間程度延長する方向で調整に入った。複数の与党幹部が明らかにした。政府・民主党は16日までの会期を延長せずに国会を閉じる方針だったが、野党は衆参両院で予算委員会の開催を求めて強く反発。このため民主党は、野田佳彦首相が自民、公明両党に呼び掛けている東日本大震災の復興などに関する政策協議を実現させるには、一定の譲歩はやむを得ないと判断した。

 野党の要求に応じて会期が延長されれば極めて異例。民主党内で、強硬路線を主導してきた平野博文国対委員長への批判が出る可能性もある。

 自民、公明、共産など野党7党の国対委員長は15日午後、横路孝弘衆院議長に対し、会期を10月14日までの28日間延長するよう申し入れた。これを受け、与野党の幹事長・書記局長会談が16日午前に開かれる。

 会期に関し、民主党幹部は15日夜、「(幹事長会談では)これまでと違った提案をする」と表明。別の同党幹部は「延長は月末までだろう」との見通しを示した。自民党幹部は、14日間程度の延長を容認する考えを示した。
 
 民主党は、今国会は16日に閉じるものの、自民、公明両党などの反発を考慮し、26日から衆参両院で各2日、予算委の閉会中審査を行うことを提案していた。しかし、自民党の谷垣禎一総裁は15日の記者会見で「憲政の常道を逸脱した暴挙だ」と述べ、民主党の対応を厳しく批判。事態打開に向け、公明党では14日間の延長で合意を模索する動きが出ていた。

 野党7党は15日、会期延長を横路議長に申し入れた後、幹事長・国対委員長が会談し、「閉会中に予算委を開くのはおかしなやり方だ」などとして、会期延長を求めていく方針で一致した。(2011/09/15-23:54)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011091501019
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