テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

それは、砂漠の蜃気楼…?

2013-03-15 23:24:57 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いよいよォ、あしたあたりィ~!」
「がるる!ぐるるぐるがるるる?」(←訳:虎です!桜の開花が東京でも?)

 こんにちは、ネーさです。
 東京都心部と違い、ここ多摩地域の桜はまだ眠っているようですが、
 開花までのひとときは、
 さあ、読書タイムですよ!
 本日は、こちらを、どうぞ~

  



   
                   ―― エリア51 ――



 著者はアニー・ジェイコブセンさん、原著は2011年に、日本語版は2012年4月に発行されました。
 英語原題は『AREA51 ; AN UNCENSORED HISTORY OF AMERICA'S TOP SECRET MILITARY BASE』、
 『世界で最も有名な秘密基地の真実』と日本語副題が付されています。

「ひみつゥきちィッ!!」
「ぐるがるるっ?」(←訳:あの有名なっ?)

 前回記事で『モンスター大図鑑』を御紹介した流れで、
 この御本もトンデモ系なのかっ?
 と早まらないで下さいね。

 ええ、この御本は、あの、
 何かにつけてUFOや宇宙人と関連して語られることの多い、
 米国の軍事基地をテーマに書かれたものです。
 けれど、決してトンデモ本じゃありません!
 とても真面目な、ノンフィクション作品なのです。

「まじめにィ、ひみつきちッ??」
「がるがるぐるる?」(←訳:そこからUFOが?)

 ……《伝説》が始まったのは、1947年のこと。

 1947年7月、
 ニューメキシコ州ロズウェルに正体不明の物体が落下しました。
 その物体は郡保安官事務所と軍によって回収され、
 ロズウェル陸軍飛行場を経て、
 ネヴァダ州ネリス試験飛行場内の或る施設に運び込まれた――

 その施設こそが、
 エリア51。

 というのが、一般に知られている『ロズウェル事件』ですね。

「うむゥ! ほんとゥかなッ?」
「ぐるるがるるる!」(←訳:砂漠の基地だね!)

 著者・ジェイコブセンさんは、
 先ず、エリア51の成立ちに注目します。

 ラスヴェガスまで100㎞と少し、のネリス空軍基地。
 いったい何者が、
 ここに数々の、エリア、と冠される実験場建設を命じたのか?
 その目的は?
 どれほど巨額な費用が投じられたのだろう?
 どのような人間が、組織が、
 実験場に出入りしているのか?

 UFOのお話でしょう?と思って読む御方は
 腰が引けてしまうかもしれませんね。
 手に取っていただければ分かりますが、
 実は、
 厚さ3㎝になるこの御本の、
 ほぼ9割近くが
 20世紀中頃~後半にかけての戦史、
 軍事技術史、
 そして戦略史と、
 東西冷戦の裏側についての文章なんです。

「えェッ? せいじィ??」
「ぐるっ??」(←訳:戦争っ??)

 御本の終わり近くになって、
 ようやく、ジェイコブセンさんは
 大胆な推測に踏み込みました。

 歴史の、どのような狭間、
 暗い空白から、
 『ロズウェル事件』とエリア51がこぼれ出てきたのかを、
 長期の調査と
 大量の資料をつなぎ合わせることによって
 謎の物体の真実に迫ってゆきます。

 物体に乗っていたのが《何》であったのか、も……!

「えええェ~ッ!?!」
「がるるっ!」(←訳:まさかっ!)

 正直に申しますと、
 ジェイコブセンさんの《結論》には
 疑問の余地あり、かもなぁ~…とも思うのですが、
 一見、いえ、一読の価値あり!な
 挑戦作&労作です。
 未確認飛行物体マニアさんに、
 SF好きさん、
 歴史好きさんに、
 おすすめの一冊ですよ♪
 休日の読書タイムに、ぜひ!

「こんやもォ、ほしぞらにィ、さがそうッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:謎の物語を!)



 
コメント
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