(ストーリー)
イギリスの片田舎、年老いたジムとヒルダの夫婦は、子供も独立し、ゆったりとした平穏な年金生活を送っていた。
ある日、核戦争が近づいている事を知ったジムは、政府が配ったガイドに従って核シェルターを準備し始めるが・・・
1986年制作のイギリスのアニメ作品なのですけど・・・
全体的にとっても切ないです。切ないっていうか徹底的に救われない作品。
まず、ジムもヒルダも核爆弾が落ちたって事がどれだけの事態なのか分かっていない。
ジムは政府のガイドに従ってシェルターを作るのだけれど、どう見たって簡易的なもの。
それが安全に身を守るものとは到底思えない・・・
水道から水が出ない・・・「政府が止めているのだろう」
ガスも電気もきていない・・・「これじゃお茶も飲めないな」
ラジオを聴くことにしよう・・・「おや?電池が切れている」
情報は新聞が来るまで我慢しよう・・・
そして次第に放射能に侵されていく夫婦の描写もかなり辛い・・・
この作品を観て戦争や核の恐怖をメッセージとして表現すには中途半端な表現では駄目なのだろうね。
平和に暮らす夫婦を襲った非日常を、いつもの変わりない日常で描いてあるので
ここまで徹底していると、かなり恐怖感が実感できます。
とても辛くて重いテーマの作品でした。
こちらの作品、アニメーションになってたんですね
私、原作の絵本作品に思い入れあります・・・。
一時期実家にある本の殆どを捨ててしまったことがあるのですが、
「風が吹くとき」は捨てずに、今も実家に帰った時使う部屋に置いてあります。
聖書の話ばかりで申し訳ないのですが、
アニメでもラストが同じなのか分からないのですが、
最後夫婦が死に行くシーンで、
旧約の詩編23の一部をご主人が奥さんにきかせるところの、
詩編の翻訳を「超、カッコいい」と思ってしまって、
23歳の時だったと思うのですが、
ノートに書き写して、全部は訳されてなかったので、
足りない部分は雰囲気が合うように自分で文体を考えて、
自分の詩編23を完成させて、そのノートに大事なこと書いてました・・・。
>私、原作の絵本作品に思い入れあります・・・。
そうですか、私は原作本を知りませんでした
お互い逆の環境ですね(笑)
イギリス作品特有のブラックユーモアでしょうか・・・
アメリカ作品だったらこの感性はないなぁ~って思う。
>アニメでもラストが同じなのか分からないのですが
アニメ作品でも詩編のシーンがあります。
この詩編でのフェードアウトっぽい終わり方はかなりくるものがありましたね。
人間死の直前には祈る事しか出来ないんだなぁ~って
ちょっと真実っぽい終わり方なので・・・
そもそもnonさん、訳してまで意味を理解するって
どんだけハイグレードなんですか
毎回コメント、ありがとうございます。
素直にうれしいです。