この時期になると庭のカエデの葉も殆ど落ちてしまった。
穏やかな日にはいろいろな野鳥が飛んで来て、カエデの木の梢に留まり綺麗な
声で囀り、暫くするとまた何処かに飛んで行ってしまう。
流石に私が外に出ている間は警戒しての事か滅多に来る事はない。
部屋のカーテンを少しだけ開けて、その間から三脚に固定したカメラのレンズ
の先だけをちょっとだけ出しておく。
これなら警戒心も無くなるのか、入れ替わり立ち替わりやって来る。
部屋から、小鳥が留まるカエデの梢までは距離にして大体15m程である。
これだけ離れていると200mmの望遠レンズ程度では実際に写るのは相当小さい。
画素数にものを言わせて、小鳥の部分だけをトリミングしてみるとこの写真位
の大きさにして見る事が出来る。
この鳥はムクドリであるが、その他の小鳥に関しては知識が無いので何という
小鳥なのかはさっぱり分からない。
庭の中程に野鳥に餌を与える為に作った餌台があるのだが、部屋からほんの数
メートルと、あまりに近すぎるせいか其処にはなかなか留まってくれない。
ここに留まってくれさえすれば、かなり鮮明な写真が撮れるのだが・・・・。
これから冬になると、小鳥たちも餌を探すのに必死になる筈だ。
そうなればこの餌台にも必ずやって来てくれるに違いない。
ポカポカした初冬の午後、日当たりの良い部屋で日向ぼっこを兼ねながら何時
飛んで来るか分からない小鳥を待って、ただボンヤリと時を過ごすのも長閑で
良いものである。