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飛行船

2020-05-27 05:06:02 | 日記




飛行船という乗り物が在るという事は知ってました。
ドイツの、ヒンデンブルグ号とかツェッペリン号とかでした。
でもあれは過去の遺物だとばかり思っていました。





ヒンデンブルグ号は大西洋を17回横断飛行するくらいの人気で、
富裕層の人達からは持てはやされたみたいです。



飛行船ヒンデンブルグ号爆発事故 (カラー処理映像)


飛行船の命運が断たれたのは、
ヒンデンブルグ号がアメリカで着陸時に大惨事を引き起こした事件でした。
静電気の放電による発火で、一瞬にして燃え尽き、
死者36人を出したのです。

その当時の飛行船は、みな水素を使って浮力を得ていました。
現代の飛行船はみなヘリウムを使っていますが、
当時、ヘリウムは非常に高価であり、
それに比べて水素は安価で、ヘリウムに比べて浮力が大きく、
その為に重量物が積めたのです。

水素は下降する時には自由に排出できましたが、
ヘリウムは排出が出来ず、軽すぎて下降できない時は、
力学的な方法を取らなければなりませんでした。

そういった事から飛行船はみな水素を使っていたのです。
水素が非常に発火しやすい物質なのは分かっていましたが、
それは技術的に克服できる・・出来たと信じられていたのです。



ですから、ある日突然、東京の空で飛行船を見た時は衝撃でした。
「エッ、あれって飛行船じゃないか。あんなモンが今何で存在してるの?」

日本で初めて広告としての飛行船が飛んだのは、
1968年9月のキドカラー号でした。
日立のカラーテレビ(キドカラー)は、飛行船の宣伝効果でかなり売れたそうです。
1980年代後半から、1990年代前半で、
多い時には4隻の飛行船が東京の空を飛んでいたそうです。





2010年には東京遊覧飛行船があったそうですが、
10人乗りで6,3万円~12,6万円と高目だったみたいです。

飛行船というのは、とんでもなく静かで、ゆったりと、
まるで空中浮揚をしたいるみたいな夢見心地的な味があるそうですが、
現在はもう無くなっていますね。



しかし、ヒンデンブルグ号の長さは236メートル。
それは世界最大の戦艦大和より30メートル短いだけ。





東京都庁ビルや、代々木のNTTドコモビルとほぼ同じ。
実にデッカイ物体が悠然と空を飛び、大西洋を横断していたんですね。

現在、日本には飛行船は在るのか?
飛行船を維持する為には広大な面積の格納施設が必要になり、
維持する為の職員も常時待機させねばならず、
宣伝の為に飛行船を飛ばすのですから、
地価の安い郊外に係留は出来ず、地価の高い都心でなければなりません。

そんな価値が飛行船に有るかと言えば、
今はインターネットの時代。
広告などはネットで簡単に出来てしまうのですから、
やはり飛行船の時代は戦前と、戦後と2回終焉してしまったのかも知れません。







コメント
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