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天才作曲家・古関裕而

2018-01-17 14:51:43 | 音楽
「昼のいこい」のテーマ


私は、古関裕而を天才作曲家だと思っています。



NHKラジオで昼にかかるテーマ音楽「昼のいこい」
ずっと以前から「実に日本の農村風景を彷彿とさせるいい音楽だな」と、
思っていましたが、
これが、古関裕而作曲である事を知ったのは、
かなり大人になってからでした。

「エレキの神様」こと、寺内タケシは、
この音楽を聴いて、プロになる決心をしたと以前、語っていました。

古関裕而・本名は勇治。
1909年(明治42)福島市生まれ。
1930年(昭和5)日本コロムビアに作曲家として入社。
1989年(平成元年)80歳で死去。

早稲田大学応援歌 紺碧の空  高音質音源


1931年(昭和6)
早稲田大学・応援歌「紺碧の空」
この歌が評判になり、作曲家・古関裕而の名が世間に知られる様になります。

古関裕而は曲を作る時は、一切の楽器は使わずに、
五線紙とペンだけで作曲したそうです。
仕事部屋には3つの机が置いてあり、
ひとつの机毎に違う曲を書いていて、3つを同時に作曲していました。
それもそうです、生涯5000曲という事は、
4日に一曲を作曲していた計算なのですから。

「曲は技巧で作るものではありません、心で生み出すものです」
彼はそう言っていたそうです。

耳が全く聞こえなくなってからも名曲を作曲し続けた、
あのベートーベンを思わずにはいられません。
楽器などで音を確認するまでもなく、
彼もベートーベンも、「音」がハッキリと聞こえていたのですね。
これを「天才」と言わずして何を天才と言うのでしょう。

彼の作曲は5000曲に及ぶそうです。
日本中の学校の校歌も数多く手掛けていて、
47都道府県中、4分の3は彼の作った校歌が残っています。

有名な歌を書いてみると、
「露営の歌」「暁に祈る」「長崎の鐘」「憧れの郵便馬車」「高原列車はゆく」
「とんがり帽子」「君の名は」「栄冠は君に輝く」「スポーツ行進曲」
「愛国の花」「夢淡き東京」「イヨマンテの夜」
「東京オリンピックマーチ」「紺碧の空」・・本当にキリがないのです。
面白いのは野球の巨人軍の応援歌「闘魂こめて」と、
そのライバルである阪神の応援歌「六甲おろし」
この二つとも古関裕而が作曲しているのです。

闘魂こめて


六甲おろし 唄:立川清登


私は20代後半から中国の歌に魅せられ、
40年以上、中国の歌一辺倒でした。
持っていたカセットテープ、レコードの類は、
100本以上でしたが、
それらを買う時は何を基準に買っていたか?

まるで手掛かりが無いのですから、すべて当てずっぽうでした。
しかし、その内、手掛かりが分ってきたのです。
つまり、歌手ではなく作曲家なんです。

いい作曲家は、いい歌を作曲するのです。
ダメな作曲家は、やっぱりダメなんです。
A級の作曲家は失敗作でもB級の歌ですが、
B級の作曲家がA級の歌を作曲する事はまず、ありません。
彼等は出来が悪いとC級の歌となり、つまり話にならないのです。

ですから、カセットを買う時には、作曲家で選ぶのです。
そういった基準で選ぶと、
それが日本の場合ですと古関裕而に行きつくのです。
彼の作品には、外れはほぼありません。
作曲というのは「才能」だけしか無い、それが全てだと私は思っています。
才能の無い人はどうあがいても、B級の歌しか作れないのです。
それも、B級が出来れば上出来で、
ほぼC級の歌しか出来ないのですね。

古関裕而の凄さは、
単なる歌謡曲だけではなく、
世界的なレベルから言っても一流の行進曲も作曲している事です。
「スポーツショー行進曲」「東京オリンピックマーチ」

スポーツショー行進曲/古関裕而の世界


これは、行進曲レベルから言ってもかなり「いい曲」です。
この延長にあるのが「東京オリンピックマーチ」です。
これも、世界的レベルの行進曲な事は間違いありません。

「箱根駅伝」のテーマ曲も、
古関裕而が作曲していれば「喜びの飛行」
あるいは、それ以上の名曲を生み出していたかも知れません。
日本テレビで「箱根駅伝」のテーマ曲を現在、作曲中です。と聞いた時、
「これは絶対に失敗作になる」と私は確信し、その通りになりました。
曲というのは作曲家が全てなんで・・で、失敗作を我々は毎年、聴かされているのです。

AIKOKUNOHANA / MORIMASAKO


あまり知られてはいませんが、
こんないい歌もあったのですね「愛国の花」

古関裕而・・いつまでも、いつまでも生きていて欲しかった天才作曲家。







コメント (2)
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