許す力 大人の流儀4 | |
講談社 |
ダイナースクラブの月刊会員誌に伊集院静のエッセイが掲載されていてざっと読むくらいだったのですが、ふっと本屋で見つけて読んでみました。エッセイ集がシリーズになっていてこの「許す力」は第4弾です。内容の主題は各エッセイばらばらですが、やはりタイトルの「許す力」が印象的で、あとがきが示唆に富むものでしたので一部ご紹介します。
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「人は様々な事情を抱えて、それでも平然と生きている」
許せないのなら、私は許さなくてもよいのではないかと思う。今日の午後、あらたに許せないものと出逢っても、これは私には許せないナ、とつぶやきポケットに入れてしまえばいいのではないか。
大切なのは、許せないものをわざわざ目の前に引っ張り出して凝視しないことである。許せない自分だけがダメな人なのではなく、皆それを抱えて生きていることを知ることである。
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個人的には伊集院静はさほど好きな作家ではありません。特にエッセイは「いかにもな男の美学」を演じている感じが強くちょっとわざとらしく感じられるのと、文章がうますぎるのかエッセイの中に出てくるエピソードもできすぎていて創作めいている印象を受けることも。
しかし書いてある内容には深みがあるので、つい読んでしまう作家のひとりです。。
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