私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

今日は、お地蔵さんのせがきです

2011-08-23 09:56:53 | Weblog
 11月2日、丁度一か月めです。この地震で亡くなった人のために「施餓鬼」が行われたのだそうです。それを仙果先生は

 「けふ台命ありて、諸寺にて枉死人のために大せがきあり」と。

 「枉死」というのは、非業の最期を遂げる事をいうのです。「おうし」です。今は「横死」と書くようです。幕府(将軍)の命令によって、今回の地震によって非業の死を遂げられた人のために、各お寺さんで、その人たちのために法要を営んだのです。それほど多くの人がなくなったと云う事だと思います。正式な記録はないので明らかではないのですが、大体4000人(この数が幕府の記録にはあるのだそうですが)だと云われていますが、実際は数万人に及ぶ江戸市民の枉死があったのではないかともいわれています。

 今回の東北地方震災では2万人を超す人達がお亡くなりになったと報じられています

 なお、今日は八月二三日で、お地蔵様の日です。この日には、我が町内にあるお地蔵さまを祀っている小さな祠でも「施餓鬼」が行われます。町内の小字地区に大体一か所にこのお地蔵さまが祀られています。十か所近くもありますが、今でも昔ながらのそれぞれの場所で、お掃除してきれいになったお地蔵さまのお祭りをしております。 中には、平生は、めったに人も訪れにないようなへんっぴな山際に六体の地蔵さまを祀ってるあるのですが、今日だけ特別に、その中から三体だけ選んで町中の公会堂の中にお出まし頂いて、綺麗に着飾ってもらって、お化粧までしていただいて、お祭りをしてもらっている所もあります。更に、そこでは、夜には盆踊りなども催されると云うことです。
 わたしも、我が町内のお地蔵さんにお参りして、あの東北の震災で亡くなられたそれらの人たちの為にその御冥福を祈って、手を合わせておきました。それから帰って、机の前ですがお経を静かに唱えておきました。

      
 
 その時、おかんきをあげているある一人の老婦人に聞いたのですが、、

 「むかしゃあなあ、朝も、早ようから、ぎょうさんの人が お参りにきょんさったんでー。だけえ、ぼっけいこと、お接待にだすものこしらようたんでえ。せえから、近所の子供さんもなあ、ぎょうさん、きてつかあさって、それぐれえ、この日は、ここらへんもなあ、にぎわようたんでー。今はこげえに、ぼっけいさびしゅうなてしもうてな、近所のもんが2,3人よって、おかんきをするだけでえ・・・」

 と、さも昔を懐かしむかのように、静かに話されていました。