ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

滝谷C沢右股の氷柱

2012年05月14日 12時22分24秒 | クライミング
土日に、沼田のS野さん、クライミングファイトのS田君と、滝谷のC沢右股に行ってきた。
数年前のGWの時にみかけた、C沢右股奥壁の氷柱を登るのは今年の春のひとつの目標で、4月から5月にかけて2度ばかりトライを試みたものの、天候に恵まれなかったり、天候に恵まれなかったと早合点したけど実は恵まれていたりした、なんてこともあったせいで、登るのがこの時期までずれ込んでしまった。

日曜の午前3時半ごろに小屋を出発。雄滝はすでに上半分がでているので、前日にフィックスを張っておいた。第3尾根取りつき付近に8時ごろ到着。C沢右股奥壁を偵察すると氷はすでに落ちていたので、その手前にある第3尾根右側のルンゼを登った。



滝谷出合からも見えます。


60メートルロープで実質3ピッチ。傾斜は緩く、やさしいルートだったが、天気も良く、岩と雪に囲まれた滝谷の大岩壁の中を登るので、ロケーションは最高。最後はガリーをつめて、ドームの頭に飛び出す。かなりいいルートだった。

この時期はもう解けてしまっていたが、4月の滝谷周辺は薄いアルパインチックな氷が至る所に形成されており、かなり面白そうである。ほとんど登られていないようだが、まったく不思議なくらいだ。今回見た中でも、涸沢岳西面や2尾根フランケ、1尾根と2尾根の中間ルンゼなどはかなり有望そうに見えた。


涸沢岳西面。もう解けちゃってますが、時期を掴めばどっか登れそうな……。


2尾根フランケ。これは毎年安定して氷るようです。誰か登ってるのかな。

来年の楽しみが増えたなあ。ちなみに私は夏の間はあまりクライミングをする予定はなく、次の探検に向けた歩荷トレなどを中心におこなう予定だ。西村賢太風にいえば、苦役列車とか小銭を数えるみたいな時期に突入してしまう。ああいやだ。

なお余談かつ汚い話になりますが、今回初めて登攀中に、ロープを結んだままおっきいものを出してしまいました。雨が流してくれるでしょう。
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