先日放送されたMAG・ネットの特集は「美少女ゲーム」だった。NHKで18禁主体の美少女ゲームを取り上げたことは偉業なのかもしれない。ただ今のオタク文化のコアのひとつであるだけに取り上げる必然性はあったと思う。
エロが嫌いなわけではないのが、18禁のPCゲームをプレイしたことはある。美少女ゲームの主流であるヴィジュアルノヴェルに対しては小説の可能性のひとつとして興味を持っている。
ただ実際にプレイしようという意欲はほとんどない。
18禁ゲームでもゲーム性に興味が湧けば躊躇うことなくプレイするだろう。残念ながら最近はチェックもしていないが昔は「WoRKs DoLL」のような作品に手を出したこともある。
「ときめきメモリアル」は登場時に興味はあったが、たまたまプレイする機会のないままとなってしまった。その後も恋愛シミュレーションは手を出さずじまいとなっている。
ノヴェルゲームは、元祖とも言える「弟切草」をプレイした。あそこまでシナリオが多様に変化すればゲームと呼びうるが、ほとんどのヴィジュアルノヴェルに対してはゲームと認識していない。
唯一プレイしたヴィジュアルゲームは「Fate/stay night」である。プレイしただけの価値はあったと思うが、名作と呼ぶほどの評価はしていない。メインストーリー及びエンディングが3つある意味があったのか。美少女ゲームADVは各キャラクターごとに攻略するシナリオがあるというお約束になっているが、単にお約束だから複数のストーリーが作られているだけという状況なのか(MAG・ネットで取り上げられた新作ではそのあたりを考えて作られているようだが)。
美少女ゲームを原作とするTVアニメでも面白いものとつまらないものに分かれるが、私が面白いと感じるものは作り手があくまでも「ファンタジー」としての前提を認識しているものだ。この「ファンタジー」は非リアルという意味合いが強いが、「こんな世界やキャラクターがいるわけがないけれど、こういうお約束の作品だから」という理解を作り手と受け手が共有していると言えるだろう。もちろんあまりにその約束がひどいものは見るに耐えなくなってしまうが。
問題はこの「ファンタジー」と「恋愛」との距離感にあるのかもしれない。美少女ゲームに多い「ファンタジー」のタイプは、女性キャラクターがほぼ無条件に主人公を好きになるというものだが、そこで描かれてる「恋愛」は妄想である。それが悪いわけではないが、願望充足ストーリーを延々と読む気にはならない。
美少女ゲームに「恋愛」要素を削ったらプレイする気になるかもしれない。これは美少女ハーレムものから主人公(=恋愛要素)を削って「空気系」作品が生み出された事例のままだけれど。たぶん既にあるとは思うが、成功していないってことだけで。
以前、「電子書籍と小説の拡張」でも書いたが、紙でなくなれば新たな小説の可能性はもっといろいろあるはずだ。ヴィジュアルノヴェルも様々な可能性は秘めていると思うが、現状ではコストや採算を考えると新しいことをやるのは難しいのかもしれない。同人などの方が期待できるかもしれないが……。
エロが嫌いなわけではないのが、18禁のPCゲームをプレイしたことはある。美少女ゲームの主流であるヴィジュアルノヴェルに対しては小説の可能性のひとつとして興味を持っている。
ただ実際にプレイしようという意欲はほとんどない。
18禁ゲームでもゲーム性に興味が湧けば躊躇うことなくプレイするだろう。残念ながら最近はチェックもしていないが昔は「WoRKs DoLL」のような作品に手を出したこともある。
「ときめきメモリアル」は登場時に興味はあったが、たまたまプレイする機会のないままとなってしまった。その後も恋愛シミュレーションは手を出さずじまいとなっている。
ノヴェルゲームは、元祖とも言える「弟切草」をプレイした。あそこまでシナリオが多様に変化すればゲームと呼びうるが、ほとんどのヴィジュアルノヴェルに対してはゲームと認識していない。
唯一プレイしたヴィジュアルゲームは「Fate/stay night」である。プレイしただけの価値はあったと思うが、名作と呼ぶほどの評価はしていない。メインストーリー及びエンディングが3つある意味があったのか。美少女ゲームADVは各キャラクターごとに攻略するシナリオがあるというお約束になっているが、単にお約束だから複数のストーリーが作られているだけという状況なのか(MAG・ネットで取り上げられた新作ではそのあたりを考えて作られているようだが)。
美少女ゲームを原作とするTVアニメでも面白いものとつまらないものに分かれるが、私が面白いと感じるものは作り手があくまでも「ファンタジー」としての前提を認識しているものだ。この「ファンタジー」は非リアルという意味合いが強いが、「こんな世界やキャラクターがいるわけがないけれど、こういうお約束の作品だから」という理解を作り手と受け手が共有していると言えるだろう。もちろんあまりにその約束がひどいものは見るに耐えなくなってしまうが。
問題はこの「ファンタジー」と「恋愛」との距離感にあるのかもしれない。美少女ゲームに多い「ファンタジー」のタイプは、女性キャラクターがほぼ無条件に主人公を好きになるというものだが、そこで描かれてる「恋愛」は妄想である。それが悪いわけではないが、願望充足ストーリーを延々と読む気にはならない。
美少女ゲームに「恋愛」要素を削ったらプレイする気になるかもしれない。これは美少女ハーレムものから主人公(=恋愛要素)を削って「空気系」作品が生み出された事例のままだけれど。たぶん既にあるとは思うが、成功していないってことだけで。
以前、「電子書籍と小説の拡張」でも書いたが、紙でなくなれば新たな小説の可能性はもっといろいろあるはずだ。ヴィジュアルノヴェルも様々な可能性は秘めていると思うが、現状ではコストや採算を考えると新しいことをやるのは難しいのかもしれない。同人などの方が期待できるかもしれないが……。
前提としてファンタジー(あらゆる意味で)であるので気にしても仕方ないのですが、ただ、ヒロイン達を助けさせる構造と、それが必然であるかのような「話の構造そのもの」に対する居心地の悪さはあるのかなと。
ヒロインがトラウマを解消する事で主人公に惚れる、までは話の展開として仕方ないとしても、それだけの為に存在するような関係はどうだろう、というような、読み手視点で物語そのものに対して抱く類の居心地の悪さであるように思います。
と言っても、以前に同じようなコメをしたような憶えがありますが(苦笑)。
あの頃よりは冷静に読めるようにはなりましたが、まだ疑問を感じる事はありますねw
fateはテーマだけ見てみると結構良さそうだなと思うんですけどね。発売日を考えると色々と現行の作品を先取りしている(もしくは影響を与えている)ようで。
ヒロインたちの記号性の高さも特徴的ですが、それ自体は問題なくても、そこから物語性の高さを導き出すことは難しい感じがします。
美少女ゲームの「ファンタジー」の歪みを徹底させた作品が「School Days」で、TVアニメ版では衝撃を受けましたが、この「ファンタジー」の恋愛要素にリアリティは乗らないと思います。リアリティの無さを自覚した作品であれば楽しめますが、リアリティをどこかに残した作品はとても見るに耐えないといったところでしょうか。
Fate/stay nightに関してはあくまでエンターテイメント性のみの評価で、テーマその他についてはそれほど新しい感じはしませんでした。
聖杯戦争などの設定は面白くはありますが、斬新というものではありませんし。以降の作品への影響力はもちろん有していると思います。
ただ実際にPCで読んだときは文章に合わなかったのかすぐに挫折してしまいました。機会があればまた挑戦したいとは思っているのですが。
先行作品にも同じタイプのは結構ありますが(発売年度を考えると、あの付近ではイリヤの空もある意味そうだったことになるような)、割と転換期の作品になっているのかなと。
設定の斬新さはあったのかどうかわかりませんが、作品として見た場合、メタレベルで歴史ネタを俯瞰しつつ、それを操作する二次創作的な楽しみ方が中に入っているのは凄いなと思います。
キャラの関係性が「天地無用」っぽいとか、主人公がゼロ年代的な特徴が強いとか、ハーレム的な落ちに辟易したりとか(シナリオによるけれど)思いましたが、水準以上の作品だったことは間違いないと思います。
奈須は「空の境界」も読みましたが、観念的過ぎるというか、いかにも頭の中で作られたキャラクターだったりストーリーだったりするので、ちょっとついていけない感じもしました。
他の美少女ゲームなんかにも感じるのですが、全体に一面的というか、こういうキャラクターはこう行動する、こう考えるみたいに枠が嵌ってしまっているように思えてしまいます。
多様性の乏しさ(特に大人が出て来なかったりする)はラノベやアニメなんかにも強く出ていたりしますが・・・。