環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

「経済」 「社会」(福祉) 「環境」、不安の根っこは同じだ!

「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

2008年COP14で 日本が「今日の化石賞」を受賞

2008-12-05 14:12:14 | 温暖化/オゾン層
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2009年1月18日の学習会のご案内 
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次の図をご覧ください。今年も日本が不名誉な「今日の化石賞」を受賞した写真を、昨日の朝日新聞が掲載しています。


1972年の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を受けて、その具体的な内容を検討する場として設置されたCOP(Conference Of the Parties/締約国会議)に合わせて、環境保全の面から見て後ろ向きな発言をしたり、交渉をブロックするような発言をした国に、世界の環境NGOなどの連携組織である「気候行動ネットワーク(CAN)」から「Fossil of the day(今日の化石賞)」が贈られます。この賞は日本にとっては馴染み深い賞です。昨年も、そして2000年も、2001年も受賞しています。

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今なお低い日本の政治家の「環境問題に対する意識」


「世界に冠たる省エネ国家、環境技術を有する国」などという政府関係者や一部の評論家の勇ましい発言にかかわらず、日本がなぜ国際NGOからこれらの賞を与えられるのかを、次回に具体的な事例で考えてみましょう。

連続公開講座のお知らせ 2009年1月18日(日)

2008-12-03 10:33:51 | Weblog
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今日は来年1月18日に行われる持続可能な国づくりの会(緑と福祉の国日本)主催の連続公開講座の1回目のご案内です。

一昨日のブログで紹介した朝日新聞の記事で編集委員の竹内敬二さんもおっしゃっているように、  「2050年に私たちがつくりたい社会の姿」、「そこに向かう道」を混乱の中に見つけるために21世紀前半基本認識を参加者の方々と共有したいと思います。 

朝日のシリーズ企画「環境元年」 第6部 文明ウオーズが今日から始まる

2008-12-01 18:04:56 | 環境問題総論/経済的手法
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朝日新聞の今朝の一面トップは「環境元年」 第6部文明ウオーズの1回目です。「石油の次 道二つ」という大見出しが示唆するように、21世紀社会を支えるエネルギーをどのように選択するかで、私たちの将来は運命的に決まってしまうはずです。

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2021年のスウェーデン 我々はすでに正しい道を選択した(2007-10-26) 
 
「2021年のスウェーデン・プロジェクト」 対 日本の「2050年脱温暖化プロジェクト」(2007-10-25) 

混迷する日本⑥ 福田首相の変心?(2008-01-20) 


 「石油の次 道二つ」という記事をお書きになった編集委員の竹内敬二さんは2面の「21世紀型の文明 生み出す過渡期」と題する記事の結びで、いま必要なのは、例えば「2050年に私たちがつくりたい社会の姿」を描くこと。そこに向かう道を混乱の中に見つけることだ、と書いておられます。


このような考えに立って、12年前から具体的な行動を着々と進めているのがスウェーデンです。1996年に「20世紀の福祉国家」を「21世紀の緑の福祉国家(エコロジカルに持続可能な社会)」へ転換させるというビジョンを掲げ、それを実現するために環境法体系の刷新(環境法典の制定)、環境の質に関する16の政策目標の設定、省庁の再編成など様々な試みを行ってきました。

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市民連続講座:緑の福祉国家③ スウェーデンが考える持続可能な社会(2007-01-13) 



このブログでは、これまでの経過を2007年1月11日から6月23日まで「市民連続講座 緑の福祉国家」と題して63回にわたって紹介してきました。「エコロジカルに持続可能な社会」というビジョンを掲げて11年、現在のスウェーデンは順調に進んできたようです。現在の状況は「希望の船出から11年-経済も、福祉も、環境も・・・・・」と題して、このブログにPDF形式でまとめてあります。



同じく2面で、神田明美記者が書いた記事「石油頼みの日本人 毎日1人6.7リットル エネルギー転換模索」の中には、「脱化石燃料」を掲げるスウェーデンは今年1月、「温室効果ガスの排出を21世紀末にゼロにする」との方針を打ち出したとあります。


スウェーデンのエネルギー体系の転換はすでに、1980年代の後半から始まっています。現在の基本的な考え方は、21世紀のビジョンである「緑の福祉国家」(エコロジカルに持続可能な社会)を支えるエネルギー体系として、「脱原発、脱化石燃料路線」をめざしています。


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原発を考える⑫(最終回) 私の素朴な疑問(2007-04-23)

スウェーデンのエネルギー政策の変遷①化石燃料に恵まれなかった福祉国家(2008-03-22)

スウェーデンのエネルギー政策の変遷⑤温室効果ガスは7%減少、GDPは36%成長(2008-03-26) 



今回の「第6部文明ウオーズ」が世界の最前線の状況を報告してくださることを期待しましょう。