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12月16日と17日のブログでご紹介した雑誌『中央公論』(2009年1月号)の特集「危機の時代、どうする日本」に掲載された藤井 威さんの論文「スウェーデン型社会という解答」に続いて、今日は、竹崎 孜さんの最新著 『貧困にあえぐ国ニッポンと貧困をなくした国スウェーデン』(あけび書房 2008年11月1日 第1刷発行)をご紹介しましょう。
著者の竹崎 孜さんの略歴は次のように書かれています。
この略歴を拝見すれば、竹崎さんはスウェーデンの「社会的側面」と「経済的側面」の最新の状況を私たちに伝えてくださることができる最適の方と言えるでしょう。
この本は、次のような章建てになっています。
●はじめに
●Ⅰ章 「小さい政府」のもとで貧困にあえぐ日本
●Ⅱ章 国や自治体の役割はそもそも何か
●Ⅲ章 貧困と格差をなくした「大きい政府」
●Ⅳ章 スウェーデン経済と企業の社会的責任
●Ⅴ章 新しい社会システムの追求と模索
●Ⅵ章 山積する問題と今後の課題
●あとがき
竹崎さんは、この本の「まえがき」の最初と最後で、次のように書いておられます。
「福祉大国スウェーデン」-多くの人びとはまず、そう口にするであろう。しかし、誤解を恐れずに言えば、スウェーデンを「福祉の充実した福祉大国」と表現するのは正確ではないと筆者はとらえている。正確には「貧困をなくした生活大国」と表現すべきであろうと考えている。
・・・・中略・・・・・
もちろん、スウェーデンが未完成の国であることはいうまでもないが、将来を左右するのは国民の意思であり、政治の方向性である。スウェーデンでは総選挙投票率が80%以上に及ぶ。それほどまでに政治への国民の関心が高いのは、民意が反映されやすい比例代表制のためでもあり、「信頼できる政治」 「国民ための政治」が当たり前になっていることの証しでもあろう。
日本のあり方について、本書が読者の皆様とともに考え合う一助になれば幸いである。
そして、「あとがき」の最後を、次のように結んでおられます。
日本に限らず、国民の生活問題は政治と密着しており、政治の質の改善がないかぎり、生活の安定や向上は望めないし、その鍵となっているのが、国民の政治への関心であろう。そのような意識が、このスウェーデンシリーズによって広まれば、微力を反省しながらも、著者としてはうれしい限りである。
竹崎さんは、この本の「まえがき」でも「あとがき」でも、そして、もちろん本文でも、「政治」の大切さを重要視しておられます。私は竹崎さんのこの姿勢に強く賛同します。皆さんもすでにご承知のように、私のブログのタイトルは
「経済」「福祉」「環境」、不安の根っこは同じだ!
「将来不安の解消こそ」、政治の最大のターゲットだ、
だからです。
私は竹崎さんのこの本のタイトル「貧困にあえぐニッポンと貧困をなくした国スウェーデン」に興味を持ち、購入し、読みました。私が認識していた「緑の福祉国家スウェーデンの社会的側面と経済的側面」に対する最新の状況が竹崎さんの専門的な視点を通して見事に再現されていました。「ニッポン」と「スウェーデン」を対比した本のタイトルの付け方も興味のあるところでした。私ものこのブログでテーマは異なりますが、両国を対比するようなタイトルをつけたことがあるからです。
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著者の竹崎 孜さんの略歴は次のように書かれています。
この略歴を拝見すれば、竹崎さんはスウェーデンの「社会的側面」と「経済的側面」の最新の状況を私たちに伝えてくださることができる最適の方と言えるでしょう。
この本は、次のような章建てになっています。
●はじめに
●Ⅰ章 「小さい政府」のもとで貧困にあえぐ日本
●Ⅱ章 国や自治体の役割はそもそも何か
●Ⅲ章 貧困と格差をなくした「大きい政府」
●Ⅳ章 スウェーデン経済と企業の社会的責任
●Ⅴ章 新しい社会システムの追求と模索
●Ⅵ章 山積する問題と今後の課題
●あとがき
竹崎さんは、この本の「まえがき」の最初と最後で、次のように書いておられます。
「福祉大国スウェーデン」-多くの人びとはまず、そう口にするであろう。しかし、誤解を恐れずに言えば、スウェーデンを「福祉の充実した福祉大国」と表現するのは正確ではないと筆者はとらえている。正確には「貧困をなくした生活大国」と表現すべきであろうと考えている。
・・・・中略・・・・・
もちろん、スウェーデンが未完成の国であることはいうまでもないが、将来を左右するのは国民の意思であり、政治の方向性である。スウェーデンでは総選挙投票率が80%以上に及ぶ。それほどまでに政治への国民の関心が高いのは、民意が反映されやすい比例代表制のためでもあり、「信頼できる政治」 「国民ための政治」が当たり前になっていることの証しでもあろう。
日本のあり方について、本書が読者の皆様とともに考え合う一助になれば幸いである。
そして、「あとがき」の最後を、次のように結んでおられます。
日本に限らず、国民の生活問題は政治と密着しており、政治の質の改善がないかぎり、生活の安定や向上は望めないし、その鍵となっているのが、国民の政治への関心であろう。そのような意識が、このスウェーデンシリーズによって広まれば、微力を反省しながらも、著者としてはうれしい限りである。
竹崎さんは、この本の「まえがき」でも「あとがき」でも、そして、もちろん本文でも、「政治」の大切さを重要視しておられます。私は竹崎さんのこの姿勢に強く賛同します。皆さんもすでにご承知のように、私のブログのタイトルは
「経済」「福祉」「環境」、不安の根っこは同じだ!
「将来不安の解消こそ」、政治の最大のターゲットだ、
だからです。
私は竹崎さんのこの本のタイトル「貧困にあえぐニッポンと貧困をなくした国スウェーデン」に興味を持ち、購入し、読みました。私が認識していた「緑の福祉国家スウェーデンの社会的側面と経済的側面」に対する最新の状況が竹崎さんの専門的な視点を通して見事に再現されていました。「ニッポン」と「スウェーデン」を対比した本のタイトルの付け方も興味のあるところでした。私ものこのブログでテーマは異なりますが、両国を対比するようなタイトルをつけたことがあるからです。
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