酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

中田宏はなぜ辞めた

2009-07-29 06:23:07 | Weblog
 横浜市の中田宏市長が突如辞表を提出した。辞職の理由は「新しい政治活動に専念したい」からだという。大阪府の橋下知事らとはしゃぎ回っていた「東国原騒動」のころのタイミングなら分からないでもない。「次の衆院選に旗を立てます」と続くはずだ。ところが「次の衆院選には出る気はない」と言う。あれこれ言っているが、いかにも胡散臭い。


 《横浜市の中田宏市長(44)は28日午後、市議会議長に辞表を提出した。記者会見した中田市長は「2009年を一つの目安に期限を区切って諸改革をやってきた」と述べ、財政再建などに一定のめどがついたことを辞任の理由に挙げた。同市長は今秋設立予定の政治団体を核に、国政復帰を模索するが、8月30日投開票の衆院選には出馬しない。横浜市長選は衆院選と同日に投開票が行われる予定。
 中田市長は今秋、中村時広松山市長、山田宏東京都杉並区長らと、政治団体「『よい国つくろう!』日本国民会議」を結成する方針を明らかにし、内外の危機を乗り越えるため、「本物の政治」の実現を目指す、などとしていた》=時事com=。

 中田と言えば、数々の女性スキャンダルをはじめ、ごたごたの多い男として知られる。体と態度が大きいのもよく知られる。この辞職は本人が言うような奇麗事ではないだろう。そのあたりをきちんと書いてこそのメディアなのだが、朝日が社会面の関連記事で「開国博振るわず 女性問題未決着」の思わせぶりな見出しで「示唆」した程度だ。

 1時間半近くにわたった辞任会見では「女性問題」がかなりしつこく取り上げられたようだが、紙面では伝えていない。


 《横浜市の中田宏市長(44)の辞任表明会見は約1時間20分にも及んだ。「何でも聞いてください。お答えしますから」と中田市長。記者からの質問はなかなか途切れない。

 --(週刊誌の報道は)すべて間違いなのか

 「全く身に覚えない。(係争中の女性と)面識はあるが、交際は全くありえない。そういう話は裁判でやるしかない」》=産経jp=


 中田が何を言い募ろうが、この辞職は安倍や福田と同様の投げ出しである。「衆院選と一緒に市長選をやれば経費がうんと安くなる」だの「4月選挙では来年度予算は暫定を組むしかなく無駄が多い」などというに及んでは、この方が熱心に言っている「地方分権」とは何かを疑ってしまう。

 市長は2期までが持論だそうだが、その選挙が4月では都合が悪いと言うならもっと早い段階で「4月選挙を改めるべく、09年半ばに職を退くつもりです」と公表してしかるべきだ。レームダックになりたくないという言い訳はあるにせよ、今ごろ突如言い出すのは常識はずれだ。

 「国滅びて地方なし。国滅びて個人なし」と国士気取りの中田だが、近々ぼろが出るのではないか。
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