酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

監視カメラとカードで市民は丸裸

2009-07-28 05:10:29 | Weblog
 読売や朝日を追いかけるのが大好きな共同通信が、最近、興味深い記事を連発している。いずれも個人情報と捜査手法に絡むものだ。私たちの日常生活がさまざまな監視システムで捕捉され、カード情報は筒抜けになっていることがよく分かった。

 《殺人事件の証拠開示請求をめぐり、警察庁が自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)のデータ記録や解析報告書について「裁判所が開示命令を出す可能性は否定できない」として、全国の警察に秘密保持を厳守するよう指示していたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。

 取り調べ対象の容疑者らにデータ記録を直接示すことなどを禁じており、最高検も「データの証拠化を警察に求めず、取り調べ対象者がデータの存在や内容に気付くような受け答えを禁止する」と全検察官に指導した》=18日共同=

 Nシステムの実態は不明だ。設置箇所も明らかではない。高速道路や高規格・幹線道路にはオービスとこれが置かれているのが普通らしい。高速の料金所にも別なナンバー記録装置がある。

 かつて新潟県警の幹部が勤務中と思われる時間帯に愛人とドライブしていてNシステムに引っかかった、などという笑えないケースもある。

 道路だけでなく港湾や空港施設、原発や石油備蓄基地の周辺にもセットされているという。街を歩けば監視カメラがにらんでいる。いははや大変な時代になったものだ。

 タスポのケースはさらに深刻だ。

《たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」を発行する日本たばこ協会(東京)が、特定の個人が自販機を利用した日時や場所などの履歴情報を検察当局に任意で提供していたことが25日、関係者の話や内部資料で分かった。行方の分からなかった罰金未納者の所在地特定につながったケースもあった。

 クレジットカードや携帯電話の使用履歴はこれまでも捜査当局に使われてきたが、タスポ情報の利用が明らかになるのは初めてとみられる》=25日共同=。

 タスポがこんな使われ方をされるとは誰も思っていなかっただろう。カード嫌いの小生はタスポは持っていない。カードは本質的に胡散臭いと考えているからだ。クレジットカードでの買い物もしない。

 スーパーなどのPOSと同様、カードを精査すればその人の消費性向や行動が浮かび上がる。犯罪に絡まなければ捜査当局に利用されることはないだろうが、カード発行会社や小売にリスト化される恐れはある。

 アリコではカード情報が流出、これを使ってネットショッピングが行われる被害が出ている。三菱JFJ証券の社員が大量のカード情報を売りさばいていた例もある。毎月送られてくる使用明細をよくチェックし、覚えのないものはきちんと申し出る。こんな当たり前の防御策しかないところに、カードの決定的弱点がある。

 いつもニコニコ現金払い。金がなければ買い物はしない。貧乏な小生の時代遅れの「哲学」である。
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